VINのらんどくダイアリー

ご訪問ありがとうございます。 「一日一生」を銘にさまざまな人生を読書というツールを通して味わっていきたいと思っています。 響きこし言葉に貼れるさみどりの付箋そよぎて林となりぬ

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2006年07月

イスラエル軍によるレバノン攻撃が激化しています。
事実上はアメリカ対イラン・シリアの戦いと言われていますが、巻き添えになった犠牲者の中には幼児もいて、連日生々しい映像が流れていますね。

レバノンの国連施設が攻撃されたことで、国連が強い非難を表明しましたが、アメリカの圧力により戦争停止にはまだ長くかかりそうです。

宗教問題が根幹にある中東問題はあまりに複雑で、私には理解できないことも多いですが、自爆をも恐れないマインドコントロールされた個人個人の集団の怖さを感じます。

狂信的なカルトの教祖によるマインドコントロールは、時として周りの人々を巻き込んで問題化されますが、戦争を経験した日本人ならだれでもコントロールされた経験はあると思います。

今は自由な国にいて、多くの情報の中から自分で選択できる自由があることを幸せに感じますね。

何事においても「自由であること」が私にとってはいちばん大切であるような気がします。

今日はわが郷土の作家重松清氏の短編連作小説です。

1991年『ビフォア・ラン』で作家デビュー。1999年に『ナイフ』で坪田譲治賞受賞、同年『エイジ』で山本周五郎賞受賞、2000年『ビタミンF』で第124回直木賞を受賞されています。

氏の作品は「家族」をモチーフに、「家族再生」を謳っているものがほとんどです。

明日も続くことを信じて疑わない平凡な日常が、ある日突然愛する人の死によって立ち消えてしまう、そんな危ういテーマを日々の何気ない描写を通して語っているのがこの小説です。

7編の短編から構成されていますが、最後の「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」が愛する妻を失う前後の家族の物語の連作になっています。

思春期前後の少年を描いたら秀抜といわれている氏ですが、この連作にも母を失う少年を巧みに描いています。

ところどころに現実との微妙なずれを感じることもありますが、若者に絶大な支持を得ている重松ワールドに浸ることができました。

余談ですが、雑誌などで重松氏を拝見すると、話題の「行列のできる法律相談所」に出演されている北村弁護士に似ているなあといつも思います(^ム^)


親しい友人のご主人が突然の病気で亡くなられました。
前日もお元気でご趣味の海釣りをされ、おすそわけをいただいた矢先の出来事でした。

潮風に当たられた健康そうなお顔が目に浮かんで離れません。
一瞬のうちにご主人を亡くされた友人の心情を思うと、悲しくて胸が苦しくなります。

人は必ず死ぬことは頭では理解していますが、「今ではない未来のこと」として核心を棚上げして毎日を過ごしている私ですが、ていねいに生きなければと言い聞かせています。

これからご紹介するのは第17回小説すばる新人賞受賞作「となり町戦争」です。

主人公である「僕」が、ある日自分の町ととなり町が戦争を始めたという広報誌のお知らせを目にするところからこの物語が始まります。

町役場から敵地偵察兵に任命された「僕」は、戦争の実感が持てないまま、どんどん見えない戦争に巻き込まれていきます。

町の活性化のために「戦争」が予算に組まれ、町の公共事業としてごく日常的に扱われる、という今までにないユニークな題材を扱っています。

「戦争」における一般的なイメージからかけ離れたこの「戦争」では、戦いの生々しい描写は一切なく,
わずかに戦時下をイメージさせるものは広報誌の中で増え続ける戦死者数だけなのです。

確かに、煎じ詰めれば私たちの「戦争」に対する感覚はそんなものかもしれませんね。
世界のどこかで日常的に人々が戦死しているのに、私たちは遠い出来事としてしか感じ取れないのですから。

著者である三崎亜記氏は、名前から女性と思い違いされておられる方も多いかと思いますが、36歳になられる男性です。
湾岸戦争、イラク戦争を通して暖めていたものを形にしたのがこの作品だそうです。

読み手によって、どんな方向にも読後感を広げることができる興味深い作品でした。

朝日新聞の第一面に「分裂にっぽん」という記事がシリーズで出ています。
今の日本にするどい切り込みを入れた記事として興味深いもので、読んでおられる方も多いでしょう。

今日の記事は、香港で臓器移植を受けた資産家や、億単位の老人ホームに入居された元資産家夫人を例に、命や老後は資産しだい、という市場を紹介していますね。

かたや、先日はあらゆる福祉行政から遠いところで他人に迷惑をかけたくないとの信念から生活に行き詰まり、認知症の母親を長年の看護の末絞殺し、自身も自殺未遂した男性が執行猶予になっていた記事がありました。

飽食の今の時代に、行政に助けを求めたにもかかわらず、餓死した男性もおられました。

こういう記事を見ると、自由主義社会の悲しい側面が浮き彫りにされて、とても悲しくなってしまいます。

非力な私ですが、なんとかしなければ、と焦燥感に駆られるのはこのようなときです。

今回登場する本は、第134回芥川賞受賞作「沖で待つ」です。

新聞紙上に芥川賞、直木賞などなど多くの賞が発表されるとチェック怠りない私ですが、この作品も読んでみたい作品のひとつでした。

が、枚数が少なく、簡単に読めてしまったことは思いのほかでした。

バブル期後半、総合職として採用された女性を主人公に、同期の男性との職場の同志としての絆を淡々と描いていて、リラックスして読める作品となっています。

著者絲山氏自身の経験が色濃く投影されていて、この作品の充実度を上げているように思います。

同じく芥川賞受賞作「蛇にピアス」「蹴りたい背中」など、若い世代の作家がどんどん登場していますが、選考委員の方々が新鮮な感受性で広い分野から選出されることに敬意を表したいと思います。




memento moriという活動の一環として日野原重明先生の講演を聴きにいきました。

memento mori とはラテン語で、「死を想え」という意味だそうです。


この活動を主催している日本財団は、全国24の競艇場で開催される競艇の売上金の一部を福祉や医療の分野などで主に社会的弱者の自立のために役立てています。


作家の曽野綾子氏が日本財団会長就任時に、資金の出所に関して「たとえ金の出所や動機が不純であっても、その金をいかに良いことに使えるか、それが大切です」と明言されたことを記憶しています。 
困っている人に「まずは手を差しのべること」が最も大切なことだという視点での言葉だと思いました。



横道にそれましたが、95歳になられる日野原先生は、敬愛するシュバイツァー博士の足跡を辿るアフリカへの旅から帰られた直後とは思えないお元気なご様子に、会場が騒然としてしまいました。 



日本の風土、宗教などの影響か、日本には最近まで死を語ることはタブーとする風潮がありましたが、日野原先生初め、「死の哲学」を授業に取り入れられた元上智大学ディーケン教授など、多くの方々のご尽力で、私たち日本人も「生きること」と「死ぬこと」についてしっかり考える機会を与えていただけるようになりました。


ロンドンに世界初のホスピスを作られたシシリー・サンダース医師が提唱された
Quality Of Life も私たちにはおなじみの言葉になりました。


「人生に限りがあることを見据えてこそ生が輝く」は、私が尊敬するディーケン氏の言葉です。


今回ご紹介する本は、よりよき「生と死」のかたちについての柳田邦男氏と8人の医師たちの対話集です。


柳田邦夫氏著『いのち』


日野原先生
初め、「病院で死ぬということ」の著書で有名な山崎章郎医師

小児白血病患者へのガイドライン「君と白血病」の訳者細谷亮太医師

末期がん患者のターミナルケアに尽力された河野博臣医師

リハビリテーション医学を確立された上田敏医師

元国立がんセンター病院長市川平三郎医師

骨髄バンク運動に尽くされた高久史麿医師

在宅ホスピスケアに情熱をささげてこられた川越厚医師

以上の方々が柳田邦男氏とそれぞれの分野を通して「いのち」について語っておられます。


よりよく死ぬためによりよく生きたいと思います。





昭和天皇の靖国神社参拝に関する発言のメモが公開されて波紋を呼んでいます。

靖国神社参拝に関しては、戦争に関与した複数の国を巻き込んでの賛否が毎年問われ続けていますが、天皇が78年以降参拝しなかった理由を明確にしたものとして、各界に衝撃を与えているようです。

戦前陸海軍の統帥者であった昭和天皇の、一般国民には知ることのできなかった真摯な人間性と深い困惑が読み取れる内容で、メモの公開はたいへん意味のあるものだと思います。

戦争を知らない世代を含めて、私たち国民が戦争と平和について改めて考えるよい機会になればいいですね。

今回の著者桐野夏生氏は、女性探偵ミロシリーズ第一作「顔に降りかかる雨」で江戸川乱歩賞、TV化されてブレイクした「OUT]で日本推理作家協会賞、「柔らかな頬」で121回直木賞を受賞した名実ともに充実した作家ですね。

本著は、シリーズ化された女探偵ミロの父親村野善三を主人公に、彼が週刊誌の優秀なトップ記事ライターを辞め、探偵業に転身するまでの道程を、60年代前後の高度成長期を背景に描いています。

作家であり、有名なトップ屋集団の長でもあった故梶山季之氏を彷彿とさせる遠山軍団の強力なメンバー村野善三のハードボイルドな意志的な生き方を通して、著者は60年代を駆け抜けた男たちの悲哀をたっぷりと描いています。

著者は女性でありながら、主人公村善に骨太の魂を入れ込む筆さばきは見事なものでした。

夫と大阪難波の「グランド花月」を観に行ってきました。

いままで休んだのは阪神淡路大震災の翌日のみという年中無休の吉本ですが、祝日だったせいか、当日券を求める列が道路まで溢れていました。
前もってオンラインでチケットを購入していたので、長蛇の列を横目に入場できました(~o~)
西川のりお、トミーズ雅、坂田さんを筆頭に若手などの漫才6連発&名物新喜劇☆☆☆

たくさん笑いをいただきました

さすが大阪と思ったのは、観客のなかのちびっこたちの笑いの反応のすばらしいこと! 
小さい頃からこんなにして笑いのセンスを鍛えられるのでしょうか。

夫も私も吉本大好き人間なので、周りに同化して楽しいひとときでした。

難波駅直結のホテルに泊まったので、南海通りをうろうろし、「自由軒」で名物カレーを食べました。

ちょっと下品で胸キュンの人情味あふれる大阪下町を描いたら天下一品の田辺聖子ワールドに触れて、明日へのエネルギーをもらって帰りました(^o^)丿

今日は吉本つながりで、いまや日本を代表する旬の芸人島田紳助とまっちゃんこと松本人志氏の共著をご紹介します。
実は私も大々ファンなのです

笑いの天才といわれているこの2人が、交互にそれぞれの「笑いの哲学」と「人生哲学」をまじめに本音で語っているのが、この本の魅力です。

お互いの才能を認め、脱帽し、そして尊敬している、という2人の間柄がトークの端々から滲み出て、とてもほほえましいものを感じました。



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