「品格」本が大流行ですね。
辞書によると「人や物に感じられる気高さや上品さ。品位」だそうですが、では「品格」と「品位」の違いはどうでしょうか。
「品格」は節操、見識などの立派さや人間性を指し、「品位」は育ちのよさや社会的地位の高さを指すそうです。
「品格」本のさきがけとなったのは1998年に発売された詩人松永伍一氏著『老いの品格』
だそうですが、その後2005年に発売された数学者藤原正彦氏著『国家の品格』でブームを不動のものにしました。
2006年には川北義則氏著『男の品格』、岬龍一郎氏著『日本人の品格』、木村貢氏による『総理の品格』、そして本日ご紹介する坂東眞理子氏著『女性の品格』へと続きます。
その後もブームの継続を狙って『企業の品格』『父親の品格』『恋の品格』、『親の品格』というふうに何番煎じかわからないくらいの「品格」本にうんざりされている読者の方も少なくないのではないでしょうか。
さて、本日のレビュー『女性の品格』の著者の経歴に簡単に触れてみます。
東京大学卒業後、1969年総理府入省
内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事等を経て、1998年女性初の総領事(オーストラリア・ブリスベン)
2001年内閣府初代男女共同参画局長
2004年昭和女子大学教授を経て、昭和女子大学副学長、同大学女性文化研究所長
非の打ちどころのないすばらしい経歴の持ち主です。
私生活ではよき妻、よき母として今日に至っていらっしゃるようです。
さて、本書は簡単にいえばそんな優等生の書かれた一般論的な常識の羅列です。
著者は本書を書こうと思った理由を「はじめに」で3つ挙げていらっしゃいます。
第一は現代の社会における女性の生き方、役割が大きく変わり、伝統的な道徳が通用しなくなったにもかかわらず、新しい基準が確立せず、混乱が見られること
第二は女性の社会進出が進んだ現在、男性と同じような権力志向、拝金志向になってはならないと思う点
第三は現代は家庭の幸せだけを考えていればよいのではなく、地球レベルの品格ある生き方が求められるということ・・・だそうです。
こんなに爆発的に売れている本なので一味違う奥行きのある本を期待していましたが残念!
これが2006年に一大ブームを巻き起こした本!?
★礼状が書ける ★約束をきちんと守る ★型どおりの挨拶ができる ★長い人間関係を大切にする ★流行に飛びつかない ★贅肉をつけない ★花の名前を知っている ★思い出の品を大切にする ★無料のものをもらわない ★得意料理をもつ ★人に擦り寄らない ★プライバシーは詮索しない ★よいことは隠れてする ★愛されるより愛する女性になる ★恋はすぐに打ち明けない ★品格ある男性を育てる
本書を読んで、すばらしい、実行しなければ、とやる気になられた女性がいるということが驚きです。
無料のティッシュなどをもらったり、デパ地下で試食するのは品格に問題あり、と指摘していらっしゃいますが、私はどちらも実行している一般的な主婦、寒風の中アルバイトでティッシュを配っている若い女性に対して出されたティッシュを拒否するのも何だか品格以前の人間性の問題のような気もします。
平凡な人間から見ると、上から目線で実情にそぐわない型どおりのことをきれいにまとめているように思うのは僻みでしょうか。
言葉遣いは悪いけど情のある女性や、無料のティッシュをもらって助かったと素直に喜ぶ人、試食品をほおばっておいしいねって言える人、スーパーの特価品目がけて突進して少ない家計をやりくりする人、井戸端会議に興じてストレスを発散する人、これらみんな可愛く魅力的だと思うのは私だけでしょうか。
あまりに画一的なハウツー本に素直になれないへそ曲がりの自分が露出してしまいました。
辞書によると「人や物に感じられる気高さや上品さ。品位」だそうですが、では「品格」と「品位」の違いはどうでしょうか。
「品格」は節操、見識などの立派さや人間性を指し、「品位」は育ちのよさや社会的地位の高さを指すそうです。
「品格」本のさきがけとなったのは1998年に発売された詩人松永伍一氏著『老いの品格』
だそうですが、その後2005年に発売された数学者藤原正彦氏著『国家の品格』でブームを不動のものにしました。
2006年には川北義則氏著『男の品格』、岬龍一郎氏著『日本人の品格』、木村貢氏による『総理の品格』、そして本日ご紹介する坂東眞理子氏著『女性の品格』へと続きます。
その後もブームの継続を狙って『企業の品格』『父親の品格』『恋の品格』、『親の品格』というふうに何番煎じかわからないくらいの「品格」本にうんざりされている読者の方も少なくないのではないでしょうか。

東京大学卒業後、1969年総理府入省
内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事等を経て、1998年女性初の総領事(オーストラリア・ブリスベン)
2001年内閣府初代男女共同参画局長
2004年昭和女子大学教授を経て、昭和女子大学副学長、同大学女性文化研究所長
非の打ちどころのないすばらしい経歴の持ち主です。
私生活ではよき妻、よき母として今日に至っていらっしゃるようです。
さて、本書は簡単にいえばそんな優等生の書かれた一般論的な常識の羅列です。
著者は本書を書こうと思った理由を「はじめに」で3つ挙げていらっしゃいます。
第一は現代の社会における女性の生き方、役割が大きく変わり、伝統的な道徳が通用しなくなったにもかかわらず、新しい基準が確立せず、混乱が見られること
第二は女性の社会進出が進んだ現在、男性と同じような権力志向、拝金志向になってはならないと思う点
第三は現代は家庭の幸せだけを考えていればよいのではなく、地球レベルの品格ある生き方が求められるということ・・・だそうです。
こんなに爆発的に売れている本なので一味違う奥行きのある本を期待していましたが残念!
これが2006年に一大ブームを巻き起こした本!?
★礼状が書ける ★約束をきちんと守る ★型どおりの挨拶ができる ★長い人間関係を大切にする ★流行に飛びつかない ★贅肉をつけない ★花の名前を知っている ★思い出の品を大切にする ★無料のものをもらわない ★得意料理をもつ ★人に擦り寄らない ★プライバシーは詮索しない ★よいことは隠れてする ★愛されるより愛する女性になる ★恋はすぐに打ち明けない ★品格ある男性を育てる
本書を読んで、すばらしい、実行しなければ、とやる気になられた女性がいるということが驚きです。
無料のティッシュなどをもらったり、デパ地下で試食するのは品格に問題あり、と指摘していらっしゃいますが、私はどちらも実行している一般的な主婦、寒風の中アルバイトでティッシュを配っている若い女性に対して出されたティッシュを拒否するのも何だか品格以前の人間性の問題のような気もします。
平凡な人間から見ると、上から目線で実情にそぐわない型どおりのことをきれいにまとめているように思うのは僻みでしょうか。
言葉遣いは悪いけど情のある女性や、無料のティッシュをもらって助かったと素直に喜ぶ人、試食品をほおばっておいしいねって言える人、スーパーの特価品目がけて突進して少ない家計をやりくりする人、井戸端会議に興じてストレスを発散する人、これらみんな可愛く魅力的だと思うのは私だけでしょうか。
あまりに画一的なハウツー本に素直になれないへそ曲がりの自分が露出してしまいました。