

通販大はやりですね。
カタログやテレビショッピング、インターネットに新聞掲載やチラシなど。
友人たちとおしゃべりしていても「通販で○○を買ったの」というような話題が必ず1つ2つ出てきます。
私はもっぱらインターネット専用で目的のものを価格com.などで検索していちばん安値で送料無料のお店を探します。
いつも購入しているのはアメリカ製のサプリ、フラクトオリゴ糖、本などですが、時には電化製品も保証をつけて買ったり、海外旅行の保険もオンラインで注文したり。
テレビショッピングやカタログなどを漠然と見ていて衝動的にほしくなって注文という人も多いようですね。
先日夫が外出前、「留守中にある品物が届くのでこれで支払って」といって2万円置いていきました。
今まで夫が通販で買い物をしたという記憶はなかったので2万円も出して何を注文したのか興味津々だったところ届いたのは北海道産の紅鮭と2種類の松前漬け、イクラとイカの塩辛。
これで1万8000円!@@!
テレビで某タレントがいかにもおいしそうに宣伝していてどうしてもほしくなったそうですが、貧乏性の私としては持っていかれそうな高さ!
夫も私も紅鮭が大好物でその昔義母の生存中、北海道の親戚から毎年送られてくる紅鮭のおすそ分けがあまりにおいしかった記憶があり、今にいたるまでその幻を求めてさまざまな紅鮭を買って食べてみましたが、匹敵する味に巡り合えないまま今に至っています。
で、問題の紅鮭はというと・・・
「これ本当に紅? 何だか時鮭のような味がするね」という我が家ではちょっとがっかりの代物。
松前漬けはとてもおいしく毎食の楽しみが増えましたが、肝心の鮭は期待感が大きかっただけに残念でした。
通販って難しいですね。

10年近く前の作品、6篇からなる連作短編集です。
「本を愛する作家が贈る、本好きなあなたのための、本が主役の連作ミステリ。
東京下町にある、小さな古本屋『田辺書店』。
店主のイワさんと孫の稔が二人で切り盛りする平凡な古本屋を舞台に、大小様々な事件が持ち上がる。
本をテーマに描く、連作ミステリ」
上記の出版社のキャッチコピーに惹かれて手に取りましたが、取り上げられている犯罪はけっして上述の文言がかもし出すほのぼのとした内容のものではなかったのが予想外でした。
東京下町、荒川土手下にある小さな共同ビルの一階に店を構える田辺書店。
親友の遺した「田辺書店」の経営を任されたイワさんこと岩永幸吉と高校生の孫・稔の微笑ましい雰囲気を楽しむには扱う犯罪がけっこうハードなものもありそのアンバランスに慣れることなく読了しました。
古書店を舞台に店主が事件解決に一役を買うという設定は、先年惜しくも亡くなられた北森鴻氏のビアバー香菜理屋の店主が事件解決の推理を働かせるというシリーズ作品を思い出させるものでしたが、事件の内容には格段の差がある感じ。
扱っている犯罪は犯罪と呼ぶには躊躇するようなものから、殺人事件あり、児童虐待あり、サイコホラーありと盛りだくさんですが、これら6つの犯罪がすべて本にまつわるもので推理していくうちに背景に哀しい人間模様が浮かび上がるという仕掛けには著者の力量が感じられます。
それにしても事件そのものにひねりを用意した結構癖のある作品、好みが分かれるところでしょう。