VINのらんどくダイアリー

ご訪問ありがとうございます。 「一日一生」を銘にさまざまな人生を読書というツールを通して味わっていきたいと思っています。 響きこし言葉に貼れるさみどりの付箋そよぎて林となりぬ

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2012年08月

しばらくご無沙汰してしまいました。


マイパソコンが故障して以来、夫のパソコンに間借りしてはブログの切れ端を書いたり、検索したりしていましたが、居候の身としては肩身が狭く、先日思い切ってネットでノートパソコンを購入しました。


専門家の娘の連れ合い推薦というか、安価の割には内容が充実している中古品で17000円!


推薦とともに届いたパソコンにウイルスチェック機能をダウンロードしてもらったり整えてもらって始動、助かりました!

IBM ThinkPad R61、ディスプレイは15,4インチの大きさ。b664b4bd.jpg



まだ使い慣れていませんが、バックアップしていた前のパソコン搭載の資料をHDDからこちらに移動して自分好みにしたいと楽しみにしています。





さて今日は内館牧子氏著『きょうもいい塩梅』をご紹介します。


「入社試験に失敗し、雑居ビルの屋上で食べたサンドイッチ。
OL時代、熾烈を極めたバレンタインデーのチョコレート作り。
上司からお茶くみを命じられた年長の『ヒラ社員』がとった態度…
食べ物をモチーフに鮮やかに切り取られた人生の一瞬、また一瞬。
人気脚本家が愛惜の情をこめて綴った珠玉のエッセイ集」


内舘牧子氏といえばすぐ思い浮かぶのは本職としての脚本家の仕事より、朝青龍問題に代表される横綱審議委員会での胸の空くような論調、「内舘牧子」と「横審委」の取り合わせに疑問を持っていましたが、本書を読んですんなり、相撲に対する愛着が今日や昨日構築されたのではないことが理解できました。


幼少時代から芽生えた相撲への興味は年を経ても尽きることなく「世の中でいちばん美しい男は、五月の川風に吹かれながら歩く力士」「力士の色香とレスラーの耐久力と、ボクサーの敏捷性を持った男じゃなきゃイヤ」など数々の特異な明言は一重に年月の積み重ねが言わせた言葉。



三菱重工でOL生活をしながら脚本家を目指して養成学校の夜学に通っていた内館氏が深夜の電車で読んだ『銀座百点』に連載していた向田邦子氏の何気ない日常を描いたエッセイの力量に感服、13年半勤めた会社を辞める時に課員たちの前で「いつかきっと向田邦子になります」と宣言して以後脚本家として世に認められてしばらく後やっと訪れた『銀座百点』からの依頼原稿、特別の思いで書き続けたエッセイが収録されています。


本書の目次には「桜餅」「カレーライス」「おでん」「赤飯」「鰻」「そば」など庶民のだれでもお馴染みの食べ物の名前がずらり。


幼児期から執筆現在までの食べ物にまつわる著者の思い出がほどよいユーモアと胸キュンの哀愁、そして時にはドキリとするような鋭い感性が見え隠れするような味付けで〈いい塩梅〉に描かれています。


男っぽくて女らしい著者の外見からは計り知れない魅力が文章のそこここに溢れていて、今まで関心のなかった私ですが、著者が好きになりました。


よかったらどうぞ!

8月第一週、孫の明日香とお嫁さんのYちゃんが先行、後から息子が遅れて帰省していました。


海が大好きな夫が毎年明日香のために海水浴を計画、今年も山陰海岸・皆生温泉のホテルに予約をしていましたが、帰省早々明日香が熱を出しすべての計画が流れてしまいました。


到着早々我が家の引越しに備え荷造りや掃除などをやってくれて疲れ気味のYちゃんも私もイベントが流れてかえって体が休まりましたが、家に閉じ込められていた明日香は退屈の極みという感じ、後半パパが来たと同時に快復して近場のドイツの森で一日遊びました。14af2a11.jpg
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明日香が小さいときは寝るのを待って大人だけのウノでバトルを繰り広げていましたが、小学校2年ともなれば早々に寝てくれないので、明日香を交えて連夜「うすのろのばか」で盛り上がりました。


連夜うすのろのばかになった私はバツゲームに‘杉ちゃん’のものまねをして大ウケ(*^。^*)


これが今夏いちばんの思い出^_^;









さて本日は今野敏氏著『初陣―隠蔽捜査3.5』をご紹介します。



ご存知、超優秀エリート警察官僚・竜崎伸也が主人公の「隠蔽捜査シリーズ」第4弾に位置しますが、既刊の全5弾の中では異色の短篇になっています。


『隠蔽捜査』→『果断―隠蔽捜査2』→『疑心―隠蔽捜査3』→『初陣―隠蔽捜査3.5』→『転迷―隠蔽捜査4』という時系列。


このブログでも『果断―隠蔽捜査2』と『疑心―隠蔽捜査3』のレビューをアップしていますので読んでいただければ嬉しいです。


  
「警視庁刑事部長・伊丹俊太郎と大森署長・竜崎伸也。
幼馴染にして同期のキャリア二人の絶妙なやり取りが、難事件を解決に導く――竜崎に敵対する野間崎方面本部管理官、大森署の貝沼副署長と斎藤警務課長、女性キャリアの畠山美奈子など、おなじみのメンバーが登場。
『隠蔽捜』シリーズの舞台裏を描いた特別短編8話を収録」



さまざまな分野の作品でそれぞれの主人公の造形を手がけていらっしゃる著者ですが、私はこの「隠蔽捜査」シリーズに登場する竜崎伸也の大ファンです。



堅物・朴念仁・唐変木などのネーミングを一手に引き受ける〈変人〉として名を馳せているエリート警察官僚の竜崎。


「私はエリート警察官僚だ。
エリートは国家を守るため、全身全霊を捧げるのが義務だ。
私は当たり前のことを普通に行っているにすぎないのだ」



第1弾『隠蔽捜査』で息子の不祥事を正直に申告、警察庁長官官房総務課長から大森警察署長に降格される前後の竜崎伸也と福島県警刑事部長から警視庁刑事部長へ栄転した幼馴染・伊丹俊太郎とのからみが8篇の短篇を通して描かれているのが本書ですが、他の隠蔽シリーズと異なり、主人公はすべて伊丹俊太郎となっています。


何事にも原理原則を貫き揺るぎない信念の男である竜崎と常に自分の立ち位置に気を遣いその場の状況に臨機応変に行動する伊丹とのかみ合わない会話が読みどころ!


窮地に陥ってあたふたする伊丹が最後の切り札として竜崎に相談しながら危機を脱するという構成の8話、主人公は伊丹でありながら竜崎の際立ったキャラが今回も生きています。


このシリーズ未読の方、できれば第1弾『隠蔽捜査』から是非どうぞ!

夏はトマト!!


スーパーなどのトマト売り場でトマトの色、形などしげしげ見つめたり上下をひっくり返したりしているおばさんがいたらそれは私です。


余暇に野菜ソムリエの勉強をしている娘からの受け売りですが・・・


�@完熟トマト:家で完熟させるよりも木成り完熟の方が甘み、栄養価共に高い
�Aお尻の先端の放射状星マークが際立っているもの:甘みが強い証
�Bヘタが濃い緑色で生き生きしているもの:新鮮な証
�C重さの重いもの
�Dヘタのまわりに白い斑点があるものは避ける:白い斑点が多いほど果肉は柔らかく甘さが薄い傾向
�E水に沈むトマト:糖度6.5以上は水に沈みます



近くの農協直売場がもっぱら最近のトマト購入場所ですが、それらを考慮した上で作り手の方の名前をチェックして購入。


甘みの少ないのはスープに入れたり、炒め物にしたり。


でも上記をクリアしたトマトはもったいなくて熱は加えられません。


もっぱら生でパクつくのみ。



以前鳥取県倉吉市を通りかかって何気なく寄った道の駅で購入した「大原トマト」のおいしかったこと!

レジで「お待たせしました!大原トマト入荷しました!」というポップチラシが貼られているのを見て思わず手が伸びて買ってきたトマト、最高でした。


あと食べてみたいなと思っているのが福井産「越のルビー」というミニトマト。


糖度が高く歯ごたえがあり最高らしいですが、お値段も最高なので手が出ませんけど。



こんなトマト好きの私にAさんからご自分の畑で作られた黒トマトが届きました。


初めて食べる黒トマト。87c6cad1.jpg



ロシアが原産地、柔らかくさっぱりした甘さという噂は聞いていましたが、いただいた黒トマトは日光をしっかり浴びて歯ごたえも確か、甘みもしっかりありとてもおいしかったです。


アイコ風ミディトマトも取り混ぜていただいたのですが、たまたまいた娘と2人で1つ摘み、1つ摘みするうちに全部食べてしまいました。


丹精込めて作って届けてくださったAさん、ありがとうございました!




さて本日は再びショージ君の登場です。


東海林さだお氏著『ショージ君の「ナンデカ?」の発想』


のっけから「長い足」に関する考察!


第二次世界大戦が終結を迎えた頃より日本で世間的に認知されだした【足長い=カッコいい】という定理の誤りを解いています(必死で)。


たった40年の歴史しか持たないこの定理に対し、【足短い=カッコいい】という定理が定着していたわが国2960年に言及して、終戦によってやってきたアメリカさんに毒された日本人気質を嘆いているショージ君、なるほど一見【足短い】日本男児の代表とお見受けしました。


短足は安定性があり、歩幅を確保するため足長よりこまめに歩行しなければならない様子が人の目には「一生懸命」と映り、「何事にも真剣に取り組む人」という評価となり、上役の目に留まり出世につながるそうです。



そんなこんなで今回も「すき焼きの白滝」や「そら豆」「サンダル」「ラップ」など支離滅裂、無秩序に取り上げては考察・・・聞こえはいいですが、単なるいちゃもん、という声も聞こえます・・・を繰り返している本書、極めつけは「校歌」に関する考察!


古来遠慮深く謙譲が美徳とされる日本人の気質に唯一合わない例としての「校歌」。


誇大広告として公取委に調査してもらいたいような自慢のし放題、誉め放題、ときには捏造までしている校歌はいかがなものか。


校舎の建っている周辺の情景を詠いあげる中に出てくる山や川の名前。


それが人に知られた名山であれば、たとえうんと遠くに離れていても「阿武隈山を背なに負い」となる、などなど。


更に校歌に出てくる学校はいずれも「光輝あまねく伝統」に満ちており、「いくたすぐれし先哲」を輩出し続けていて、そこに学ぶ生徒は「真理」と「久遠の理想」と「【学問】を探求せんとする熱き心」にあふれているのはいかがなものかという指摘。


ということで本来の謙譲の精神に立ち返って日本を救おうとわがショージ君が作詞したのが以下の校歌です。

名山名川はるかに遠く
交通不便のわが学舎は
校舎北向き陽当たりわるく
学校周辺建て売り団地
集うわれらは偏差値50
ああ、見よ、われらが行くて



ちなみに私が中・高を学んだ学校のモットーというかキャッチコピーは「清く・正しく・美しく」でした^_^;

梅雨から引きずっている不調がこの暑さでも続いていてなるべく外出も控えていますが、7月8月9月と身辺がかなり慌しく、いつもは空白の多いカレンダーが書き込みでぎっしりという状態が続いています。


娘たちが所用で帰省していたのを皮切りにお盆に先駆けて孫とお嫁さんがもうすぐ帰省、お盆には仕事を終えた長男が後を追って来る予定。


更に9月末には住み替えのための引越しがあったりと何とも気忙しい夏。


今指折り数えてみたら結婚以来12回の引越し、たいてい一足先に新任地に着任していた夫抜きですべて私がまかなってきましたが、今回は持病のために使い物にならない私を慮ってあちこちの友人知人が手伝いを申し出てくださっているので感謝感謝です!


これが最後の住み替えと宣言していますが、気楽に住処を替える私たちを知る周囲は一様に「あの軽薄夫婦のやることときたら!」という言葉を呑み込んで「ほんとかな?」とからかい気味^_^;


でも煩雑な引越しはもうコリゴリ!ほんとうにこれが最後です!・・・と宣言したものの最後は介護施設への引越しは免れない可能性が大ですけど^_^;




さて本日は小池真理子氏著『恋』をご紹介します。


「誰もが落ちる恋には違いない。
でもあれは、ほんとうの恋だった――。小池文学の頂点を極めた直木賞受賞作。
1972年冬。全国を震撼させた浅間山荘事件の蔭で、一人の女が引き起こした発砲事件。当時学生だった布美子は、大学助教授・片瀬と妻の雛子との奔放な結びつきに惹かれ、倒錯した関係に陥っていく。
が、一人の青年の出現によって生じた軋みが三人の微妙な均衡に悲劇をもたらした……。全編を覆う官能と虚無感。その奥底に漂う静謐な熱情を綴り、小池文学の頂点を極めた直木賞受賞作」



1978年エッセイ『知的悪女のすすめ~翔びたいあなたへ』でデビュー
1989年『妻の女友達』で日本推理作家協会賞
1996年『恋』で直木賞
1998年『欲望』で島清恋愛文学賞
2006年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞
2012年『無花果の森』で芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞



1972年、全共闘時代末期を呈した連合赤軍が起こした浅間山荘事件と時を同じくして起こった軽井沢でのある発砲殺人事件に関わった加害者と被害者の、そこに至るまでの過程をあるルポライターの目を通して描いたものが本書です。


文庫帯の「著者入魂のバロック的犯罪サスペンス」というコピーが扇情的ですが、「バロック的犯罪サスペンス」というキャッチコピーはミスマッチという感じ。



著者は伴奏のように浅間山荘事件や学生運動を挿入させてデカダンスな雰囲気を醸し出しているようですが、主人公である殺人犯・布美子自身は同棲していた男がM大全共闘所属だったというだけの政治的な意識の低い女性、おまけに彼女が起こした事件が同時期に起こったというだけの設定というのが何とも陳腐な感じを受けました。


簡単に記すと、田舎から出てきた平凡な女子学生がアルバイトを通して知った上流社会の淫蕩なひと組の魅力的な夫婦の生活の非凡且つ豪奢な一端に触れ、魅せられた結果、ある青年の登場によってやがて犯罪の加害者という形で終局を迎えるという物語。



特異な内容で読者を挽きつける要素は盛りだくさんで、現に私も久しぶりに一気読みしましたが、黒子であるルポライターとの主人公の会話やその布美子の口を通して語られる夫婦との交友の日々の会話において露呈する布美子の低俗さや陳腐さ、深みのなさが物語設定を台無しにしているのではと思うほど目につきました。


布美子の設定がもっと深みのあるものだったら、夫婦が彼女を彼らの日常に取り込んだ理由も納得できたのに・・・そういった面で惜しい作品でした。

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