VINのらんどくダイアリー

ご訪問ありがとうございます。 「一日一生」を銘にさまざまな人生を読書というツールを通して味わっていきたいと思っています。 響きこし言葉に貼れるさみどりの付箋そよぎて林となりぬ

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2015年01月

先日行われた大阪国際女子マラソン。390af2a4.jpg


マラソン好きな方、見られました?

招待選手のウクライナのガメラ選手が優勝しましたが、日本選手としては当地・天満屋デパートの女子陸上競技部の重友梨佐選手が見事3位に入りました!

2012年の第31回大阪国際マラソンで初優勝してロンドンオリンピック日本代表に選出されましたが、直前に痛めた右足首をそのままにして強行出場した結果惨敗となり、その後もいくつかのマラソン大会に出場するも不本意な成績に終わり、一時は引退も考えたほどすっかり自信をなくしていたとインタビューで話していました。


天満屋女子陸上競技部は過去に2000年シドニーオリンピック代表・7位入賞の山口衛里選手や2004年アテネ五輪代表・坂本直子選手、2008年北京五輪代表・中村友梨香選手という先輩選手を輩出しています。

なにはともあれ再起をかけたレースに好成績をマークできてほんとうによかった!


私が通っているスポーツ鍼灸の院長先生が重友選手の調整をしていらっしゃるので身近な感じでいつも応援していたので嬉しいです。

そして今回のレースはペースメーカーなしだったそうな。。



先日ブログで話題にした「アイシング」と同様、「ペースメーカー」という言葉も紛らわしい。


すぐ思い浮かぶのは心臓疾患のため体に埋め込んで心臓の代わりをする医療機器。

もう1つはマラソン競技などでみられる「ペースメーカー」。

これは私でも2つとも知っております。


高水準かつ均等なペースでレースや特定の選手を引っ張る役目を果たす走者のこと。

ラビットと呼ばれることもあるそうです。

ペースメーカーを導入することにより、レース序盤でライバル選手を意識しすぎてペースを乱すことがなくなり高記録が期待できたり選手の風除けの役割も果たすのだそうです。

言葉は悪いけど「捨て駒」みたいな・・・。


Wikiによると、日本ではペースメーカーの存在はマラソンのテレビ中継等では半ば触れるのはタブー視されていた時期もあり、途中で棄権したペースメーカーに対しアナウンサーが敢えてアクシデントであるかのごとき実況をする事もあったそうですが、2003年12月7日に行われた福岡国際マラソンで日本陸連がレースでペースメーカーを使うことを初めて公表し、中継で触れる事が可能になったという経緯があるそうです。




さて本日はマラソンにおいての選手とペースメーカーにちなんだ作品です。


堂場瞬一氏著『ヒート』


「『山城に、世界最高記録を狙わせろ!』
『こんなレースはインチキだ――』
日本男子マラソンの長期低迷傾向に歯止めをかけるため新設された『東海道マラソン』。
神奈川県知事の指令のもと、あらゆるお膳立てがなされたレースは終盤、思いがけない
展開を見せる――
困難と矛盾をはらんだ『世界最高記録』をめぐる男たちの人間ドラマと、疾走感100%のレース展開を圧倒的な筆力で描ききる、著者渾身の書き下ろし長編!
箱根駅伝を描いたベストセラー『チーム』のその後を描いた、傑作陸上小説」


先日アップした『チーム』の続編といえる本書。


『チーム』に登場した天才ランナー・山城とペースメーカーとして走ることになった甲本のそれぞれの息詰まる葛藤を描いた作品。


本書の後半、『チーム』でお馴染みの浦や吉池監督も登場しているので、もし読まれるなら『チーム』、『ヒート』という順に読まれることをお勧めします。


さて本書の舞台は神奈川県。


常日頃日本男子マラソン界の低迷を憂慮していた神奈川県知事の発案によって「東海道マラソン」という高速マラソン舞台を新設し、世界最高記録を日本人にとらせるという目的のための一大プロジェクトが県庁職員をあげてスタートします。

世界最高記録を出す可能性があるランナーとして名指しされている山城。


その山城の出場説得に向けてあの手この手で秘密裏に説得が繰り返されますが、首を縦に振らない山城。


一方山城の走りを誘導するペースメーカーに選ばれた甲本。

ペースメーカーに選ばれること自体ランナーとしての敗北と捉える甲本もOKを出しませんでしたが、提示された破格の報酬と扱いに結果的に役割を受けます。


紆余曲折があり最終的には出場を決めた山城でしたが、そのきっかけになったある人との邂逅があまりにも作為的なのが小さな瑕疵ですが、それ以外は読み応えのある作品でした。


それにしても初めて知ったマラソン設定の舞台裏、とてもおもしろかったです。


公認コースは42.195kmの1000分の1まで許されるというコースの長さ、世界記録を出させるために42mだけ短いコースを設定しようと画策する県庁職員たちの奔走の様子。

全コースを何度も走って体で感じる風の様子などを細かにチェック、風速が強くなるビル風などの風避けのために看板を設置するなど、超過保護なマラソンに敏感に反発する山城の様子も見どころです。


そして圧巻はペースメーカーとしての役割を全うしようとする甲本と、自分の記録更新のためにのみ設定されたコースに嫌悪し、自らがペースメーカーになろうと試合直後から先頭に飛び出す山城。

この2人の切磋琢磨がそれぞれの走りの中での独白のかたちで綴られています!


『チーム』でも感じましたが、ランナーの走りの風と汗が感じられて臨場感溢れる作品となっています。

少し前になりますが、年末年始と我が家で年越しをした娘の友人が焼いてきたクッキーの話。

Yちゃんが焼いてきたクッキーに〈アイシング〉をしようね、と材料を並べて・・・

「アイシングって??」と私の頭の中は「?」


「私が知っているアイシングは氷で炎症を起して腫れている患部を冷やす応急処置のことだと思っているけど・・・」と私。

「オレはアイスホッケーでセンターラインの後方からシュートしたパックがノータッチで相手ゴールラインを越えることだと思っているけど・・・」とそばにいた夫も負けじと。


後で調べてみるとどれもみな正しい・・同じ〈アイシング〉でこうも違う意味があるとは!


お菓子の〈アイシング〉はイギリス発祥らしくアメリカでは主に〈フロスティング〉というらしい。

皆さんは3つのアイシング、きっとご存知なんでしょうね。

もの知らずの私・・(ーー;)

で、めいめいがクッキーにアイシングを施して子どものように楽しみました~。

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そして今、年末に心臓の手術に用いた麻酔剤で潜在的に眠っていた炎症細胞を目覚めさせたようで膝や肩、指などが熱を持って痛くなっている患部に別のアイシングを施している私です。

通っているスポーツ鍼灸院の先生の常に言われるアイシング。

捻挫や打ち身、腰痛が起こったり、私のようなリウマチの急性炎症が再燃したらすぐに患部をアイシング(保冷剤でも冷湿布でもいいそうですが、氷を袋に入れたのがベストだそうです)をするという鉄則を守ってここのところずっと続けていたら徐々に快方に向っています。


やれやれ^_^;





さて本日は渡辺淳一氏著『光と影』です。


Bookoffに持っていくものを整理していたとき本棚の奥から出てきたので懐かしくて再読しました。


このブログを立ち上げるずっと前のものなのでまだアップしていないことを確認してちょっとレビューを書いておこうかなと・・・。

第63回直木賞受賞作品。


渡辺氏の作品としては読み応えのある作品だったと記憶しています。


「将来を嘱望された陸軍大尉の小武は右腕負傷の憂き目にあう。
偶然にも同じ傷で同期の寺内と病院で一緒になるが、小武は切断、寺内は腕を残した施術となった。
廃兵となった小武はしだいに転落の気分を味わうが、いっぽうの寺内は……。
カルテの順番という小さな偶然がわけた人生の光と影を、的確なタッチで構築した直木賞受賞作」


当時直木賞選考委員だった海音寺潮五郎氏や司馬遼太郎氏、水上勉氏が絶賛されたという本書、「描写が的確であり、医学的面は作者の職業がら自信に満ちている」と評価された海音寺潮五郎氏の言葉の通りの充実した作品といえます。


陸軍の下級幹部養成所の同期生だった小武敬介と寺内正毅。

西南戦争で共に右腕に重篤な銃創を負い、同じ野戦病院で手術を受けた2人。


ただカルテの順番の後先の違いによって執刀医・佐藤医師の気まぐれともいえる心の変化により先に手術を受けた小武は腕を切り落とされ、次に受けた寺内は腕を残されます。


タイトルの「光」として描かれているのは右腕を残され軍にとどまりのちに内閣総理大臣となる寺内正毅。

一方「影」として描かれているのは片腕を亡くして退役を余儀なくされた小武敬介。


著者の作品にしては珍しく女性の姿がほとんど活写されていない骨太の作品^_^


ちょっとした運命の行き違いで「光」の射す方へと進む寺内と「影」の道を歩むことを余儀なくされた小武。


同じ陸軍大尉として文武の全てにおいて寺内より勝っていたと密かに自認する小武だけにその苦悩たるや!

「寺内の信条は天命に逆らわぬということだ。
しかし俺とても逆らっていない。
逆らったのは俺ではなく天命の方ではないのか。
自分にとって天命はあまりに不合理ではないのか。
天命は不合理でいいのか、それでもなお従えというのか、寺内、お前のようにうまくいく天命ばかりではないのだ」と小武の心は乱れます。


その小武の屈折した気持ちがますます彼を「影」へと追い込み徐々に精神を蝕んでいく過程の描写を淡々とした筆致で描いて密度の濃い作品に仕上がっています。


ここに度々登場する「天命」をデジタル大辞泉で引いてみると・・・

◆天が人間に与えた使命
◆人の力で変えることのできない運命
◆天の与える罰

人間の意志では変えることのできない運命とか宿命というもの。


人は生まれるとき親も環境も選ぶことはできないということと同じで、必然か偶然かわかりませんが、与えられた運命の中で自分の気持ちが納得できる日々の小さな小さな営みを繰り返すことのみ許されているということでしょうか。


寺内は後の第十八代内閣総理大臣 寺内正毅。

小武敬介のモデルはさだかでありませんが、私を含めた読者にとってさながら史実に基づいたような臨場感のある歴史小説となっています。


余談ですが本書を読んでいて以前アップした湯原かの子氏著『絵のなかの魂 評伝 田中一村』に登場する「田中一村」と「東山魁夷」という2人の画家のそれぞれの運命を思い出しながら読みました。

阪神淡路大震災20年目の式典が被災各地で行われています。

小学6年だった次男もはや32歳、信じられない年月の過ぎゆく速さです。


先ほど大津に住む義姉から電話がありました。

近くの小学校の校庭で野宿をしながら過ごしていたある朝、学校の前の路肩に放心状態で座っていたら、向こうから見慣れた顔の2人連れの親子がこちらに向ってきました。

それが大津に住む夫の兄と娘だったのです。

交通が遮断されていたので西宮から徒歩で東灘の本山まで来たとのことでした。

2人とも大きなリュックを背負っていました。

中には当座に必要なティッシュや女性用ナプキンなどなど。

必要な人々に分けてあげてほしいと校庭の本部席にそれらを寄付し、改めて遠くから苦労して駆けつけてくれた気持ちに胸がいっぱいになったことなど・・今思い出しても泣けてきます。

その義兄は8年前黄泉へと旅立って今はいません。

姪は結婚して2児の母。



少し前からこの震災の特集記事を連日載せている朝日新聞。

ご家族や愛する人々を震災で亡くされた方々にとっては命が尽きるまで責めや喪失感から逃れられないことを知らしめて切なくなります。

この震災に関わらず、さまざまな災害や人的被害で愛する人を亡くされた方がご自分の気持ちに折り合いをつけるということの難しさを思い知るのはこんなとき。


夫と次男と私の3人家族は誰一人欠けることなく現在に至っていることを僥倖として日々を大切にしなければ。


東日本大震災での地震と津波、原発破壊による被害があまりにも未曾有で、阪神大震災で身体的には無傷なことが申し訳なく、このようなブログをアップすること自体躊躇がありますが、お許しください。


当時を思い出して拙い連作を詠んでみました。

〈半壊〉の被災証明黄ばみゐて二十年(はたとせ)の歳月長きを知りぬ

死者の数増え続くるに慄きつつ校庭で震へき震災の夜は

地震(なゐ)の夜公衆電話の長き列に並びて母に声を届けぬ

震災の闇の夜広き校庭の焚き火の記憶今も残れり

二十年(はたとせ)を経(ふ)れば神戸は屍のうへに築きし再生の街

忘るまじ六千四百三十四名 御霊鎮めのけふ慰霊祭 





さて本日は柚木麻子氏著『ランチのアッコちゃん』のレビューです。

「屈託を抱えるOLの三智子。
彼女のランチタイムは一週間、有能な上司『アッコ女史』の指令のもとに置かれた。
大手町までジョギングで行き、移動販売車の弁当を買ったり、美味しいカレー屋を急遽手伝うことになったり。
そのうち、なんだか元気が湧いている自分に気付いて……。
表題作ほか、前向きで軽妙洒脱、料理の描写でヨダレが出そうになる、読んでおいしい短編集」


ブログ仲間のIさんが少し前にアップされていたのに触発されて、そういえば~と積読本の中から探し出して読んでみました~。

本屋大賞ノミネート作品・・・惜しくも逃したらしいですけど^_^;

著者の作品は初めてだったので新鮮に読めました。

とても読みやすくサクサク読めるので、ナイトキャップとか電車の中など用にお勧め。


4話からなる短篇集。

第1話と2話で登場するのがタイトルになっている45歳独身のエリート営業社員であるアッコちゃん。

悩める部下の女子社員にランチという媒体を通して成長を促すというもの、シンプルにまとめると・・・ね。

物語自体は現実味の薄い人情話という感じですが、作品のところどころに出てくる料理のおいしそうなこと!

ポトフやカレーを作りたくなってしまう^_^

実際今日はカレーを作る予定。

いつも思うことですが、おいしい食べ物、そしてそれを誰かといっしょに食べる幸せ♪


まさに生活の真ん中にどっしりと置いて必要不可欠なものだと思います。

あ~ちゃんからの電話。

「宿題で小さい頃の思い出を作文に書くというのが出たの。
でね、SSとMMとママとあすかで行ったアンパンマンミュージアムのこと書こうと思うの。
忘れちゃったからMM教えて」

忘れちゃった思い出は書けないと思うけど・・・ね。


そういえばあすかが3歳になる直前の夏休みにあすかとあすかママと夫と私の4人で高知のアンパンマンミュージアムを訪れたことがあります。

その頃のあすかはアンパンマンに夢中で、登場するキャラクターたちの図鑑をパパに買ってもらってほとんど名前を言えるほどでした。


あとで調べると1768体ものキャラクターが「最もキャラクターの多いアニメシリーズ」として認定されているそうですが、作者であるやなせたかし氏も正確な数を覚えていないほどの多さ。

そのうちのよく登場するキャラクターだけでも相当の数だったような。


あすかに触発されて保存フォルダーから古い写真を見つけてしばし眺めました。

あの頃はちっこくてかわいかったな~。

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アンパンマンミュージアムがあるのはやなせたかし氏のふるさと高知の香北町(現・香美市)。

高知市中心地より車で約1時間ほどの美しい自然に囲まれた静かな町にある小さな美術館がそれです。





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ちびっこがいるご家庭の方は訪れたことがあるかもしれませんね。

空気の澄んだほっとする空間です。





さて本日はアンパンマンにちなんで、やなせたかし氏著『オイドル絵っせい 人生、90歳からおもしろい!』をご紹介します。

「おそ咲きにしてもおそすぎた!
50代後半で大ブレイクし、後期高齢者となった今は、老人のアイドル『オイドル』を名乗る著者。
自作のミュージカル出演のために、病院から劇場へ通って青息吐息。
講演会当日の朝、前歯がポキン!
日々おそいかかる死神と闘いながらも現役を貫き、縦横無尽に人生を謳歌する。
アンパンマンの作者がユーモラスに綴る、創作への情熱、そして生きる喜び」

やなせ氏が本書を刊行されたのは90歳前。

高知新聞で約10年間続いた連載「オイドル絵っせい」から選んだエッセイで構成されているそうです。

残念ながら2013年10月13日に94歳で亡くなられましたが、60代から亡くなられるまで数々の病気と闘いながら生涯現役を全うされた姿は私たちの励みになります。

清浄院殿画誉道嵩大居士


人生の妙味は90歳からというなら、いま少し諦めずに前向きに生きてみようかと勇気づけられる高齢者もいらっしゃるのではないでしょうか。

やなせ氏はそんな人たち(私も含めて)応援団長という役割を楽しんでいらっしゃったように感じる楽しい作品です。


興味尽きない日常のこと、病気のこと、仕事のことなど日々の何気ない事柄に光をあて飄々としたユーモアを交え語っていらっしゃって元気をもらえます。

今年のお正月は災い転じて福となるという例えのごとしで夫と娘が家事一切を引き受けて休ませてくれたので、毎年楽しみにしている箱根駅伝をテレビでじっくりと観ることができました~。

何を隠そう・・・箱根駅伝の大ファンなのです。

どんなドラマより燃え上がる箱根駅伝。

特定の熱烈応援チームがいるわけではありませんが、抜きつ抜かれつの駆け引きの続く死闘ともいうべき極限の走りで待っている仲間に襷を繋ぐという唯一の目的をもって走る若者たちの汗と涙を見ていると感動という言葉では言い表せない何かが体を駆け巡ります。

たまほこの険しき箱根路ひた走り繋ぐ襷に初陽射し来(き)ぬ


往路107.5  8:00 大手町-鶴見-戸塚-平塚-小田原-箱根町芦ノ湖駐車場入口
復路109.6  8:00 箱根町芦ノ湖駐車場入口-小田原-平塚-戸塚-鶴見-大手町


今年は前年5位だった青山学院が往路復路ともぶっちぎりの1位で優勝!

総合成績では第90回大会までの最高記録を持つ東洋大学を2分9秒離して大会史上初、そして往路成績も最高記録を持つ東洋大学を47秒離して大会史上初の快挙!

全区間を通して3人の選手が区間賞を取りました。

中でも往路5区を走った神野大地クンは二代目〈山の神〉といわれた柏原竜二クン(東洋大→富士通)の持つ5区の記録を上回るタイムで駆け抜け、三代目〈山の神〉誕生となりました。

ちなみに初代〈山の神〉は今井正人クン(順天堂大→トヨタ自動車九州)。


日本マラソン界の父と呼ばれ箱根駅伝の開催に尽力した金栗四三氏の功績を称え、その年の最優秀選手に対して贈られる〈金栗四三杯〉はもちろん神野大地クンに!

23.5kmの最長区間5区は「山上り」と呼ばれ、小田原中継所から約18.5km地点となる国道1号線の最高点874mまで高低差864mを駆け上がるという苛酷ゆえ残り約5kmの下り部分は棄権が多いといいますが164cm、43kgという小さな体で山猿のように駆け上がり下り余力を残してテープを切った神野大地クンはすごかった!


一方昨年の優勝校・東洋大は出だし1区は4位でしたが、2区を任された名物兄弟の兄の方・服部勇馬クンが3人抜きで1位を死守、往路2区区間賞をもらいました。

服部勇馬クンの襷を受け継いだ3区・上村和生クンは1位キープならず4位へと後退、その後5区・五郎谷クンが健闘し3位へと上がりそのまま復路を維持、結果3位となりました。


3区を走った上村和生クンは徳島・美馬高校出身、私が通っている鍼灸院のスタッフのひとりWクンの後輩に当たります。

エントリーは早くから決まるようですが、何区を走るかは直前まで周囲に知らされず、Wクンも楽しみにしていましたが結果はイマイチ、でもがんばりました。

箱根路をひた走りゆく若きらの滾る想ひにわれも添ひをり




さて本日はそんな箱根駅伝を題材の小説のご紹介です。

駅伝フリークには三浦しをん氏の『風が強く吹いている』と並び称される作品ということで既読の方もたくさんいらっしゃると思います。


堂場瞬一氏著『チーム』



「箱根駅伝出場を逃がした大学のなかから、予選で好タイムを出した選手が選ばれる混成チーム『学連選抜』。
究極のチームスポーツといわれる駅伝で、いわば“敗者の寄せ集め”の選抜メンバーは、何のために襷をつなぐのか。
東京~箱根間往復217.9kmの勝負の行方は―
選手たちの葛藤と激走を描ききったスポーツ小説の金字塔。
巻末に、中村秀昭(TBSスポーツアナウンサー)との対談を収録」


毎年10月に行われる箱根駅伝予選会で出場権を得られなかった大学の中から予選会の個人成績の優秀な選手を選抜(各校最大2人まで)して構成される関東学生連合チーム。


オープン参加であるゆえ個人記録そのものは有効な記録となりますが順位は付かないというルールがあります。


本年度91回から名称が「関東学連選抜チーム」から「関東学生連合チーム」へと変更になりましたが、2008年作の本書では古い名称「学連選抜」を用いています。


関東学連選抜が10位以内に入れば、通常10校のシード校(予選会免除校)が1つ減って9校となり、翌年の予選会からの出場枠が1校分増えることになります。

また監督は通常、箱根駅伝予選会で落選した大学のうち最上位の大学の監督が務めるというルール。


余談ですが、現在市民ランナーとして各地のマラソンで大活躍の川内優輝さんは学習院大学時代に関東学連選抜の選手として箱根駅伝に2度出場・・・2007年に6区を区間6位、2009年には6区を区間3位の成績で走っています。

「学連選抜」自体をやめようとする動きもあったようですが、川内さんが機会あるごとに2度の出場経験を公の場で発言していたため続けることにしたそうです。


究極のチームスポーツといわれている箱根駅伝において「学連選抜」の急ごしらえの寄せ集めメンバーはそれぞれの保持タイムこそ遜色はないとはいえ、何を目的に走るのか、誰のために走るのか、という命題のもと、寄せ集めの10名が手探りで葛藤を乗り越えて走る姿がヴィヴィッドに描かれています。


母校代表としての箱根駅伝出場を逃した「敗れた強者」たちで構成される「学連選抜」チームが挑む二日間の苦闘と激走を描いてすばらしい感動作となっています。


登場する選手たちや率いる監督、コーチがとても魅力的に描かれていて本書のすばらしさに一花も二花も添えています。

過去の箱根駅伝での失墜の記憶を心に抱えながら屈折した気持ちで出場を決意し、キャプテンに選ばれた浦。

怪我も失敗も経験したことがないにも関わらず大学チームの力不足でエントリーできなかった天才ランナーの山城。

陸上界の名監督といわれ何人もの名選手を世に送り出しているなか、自分のチームを箱根駅伝に参加させることができず、監督最後の年に学連選抜の監督になった吉池。


彼らが2ヶ月間の紆余曲折を経て、やがてチームの勝利をめざしてひとつになり走るというラスト近くの山場が見どころです。


それぞれの走りの区間の状況のみならず各ランナーの声にならない心の声の詳細な描写が秀逸、まるで伴走しているような臨場感に溢れています。


「全員が区間賞を取れば勝てる。チームワークなんか不要だ」と登場人物に言わしめた箱根駅伝。個人競技の足し算としてみればその通りでしょうが、そのとおりにならないことは過去の箱根駅伝が伝えています。


苦楽をともにしたチームメイトと一緒に走ることで明確なモチベーションが高まる、そんな箱根駅伝の不思議な魔力に惹かれ続けています。


ぜひぜひどうぞ!!

クリスマスの日にカテーテル治療を終え予定通りの日程で退院、年末年始は娘と夫に過保護にされて今までにないのんびりとした休日を過ごしました~。

ときどき不整脈に悩まされていたものの、周囲の人もそんな経験は多々あると知っていたので病気ではない期外収縮と認識して放って数年、というか健康診断での心電図はいつもたいへんきれい。


昨年9月頃激しい倦怠感を伴う不整脈を経験して周りの勧めもあって専門病院を受診したのがスタートであれよあれよという間もなくホンモノの心臓疾患に認定され手術日を決められてしまったという経緯。


幸いとても信頼できる専門病院だったので大船に乗っていました。

手術前のインフォームドコンセントの内容が微に入り細を穿つほど丁寧、心臓の働きなどに日頃関心を持っていなかったので勉強になったといえばなったような。。。


足の付け根(主に右股関節部)や右首、手首の静脈から電極カテーテル(直径3mm、長さ1mほどの電気コード様の器具)を6本挿入して左心房にある肺静脈の血管内やその周囲から発生する異常な電気信号を絶つため肺静脈を囲むようにして発生箇所をぐるりと焼き切るというもの。


挿入するカテーテルを示してやり方を説明したり、手術のリスクや術後に発症するかもしれない致命的な後遺症をこれでもかとズラリ・・・しかも大きなスクリーンに映し出して。


恐怖心を煽るようなこんな説明・・・今まで夫のがんの手術前に何度も立会いましたが、こんなに丁寧な告知は初めて・・・よほど患者からの訴えを恐れているのか???

あれやこれやの知りたくない耳学問を強制的に入れられていざ出陣。

もちろん全身麻酔・・・これがかのマイケル・ジャクソンを逝かしめたといわれているプロポフォール(これも先生の説明)・・・マイケルが渇望していただけあってすっきりした目覚めでした~。


・・・と遊びごとのように書きましたが、術後は出血を抑えるため6時間ほど身動きならずかなり苦しかったです。

白々と長き術後の一夜明け一条の光のごとき看護師の声


手術後の床(ゆか)への一歩月面へ着陸するごと浮遊感あり

術後の結果説明も術前と同じく丁寧、施術はとてもスムーズにいったらしく、私の心臓はとても素直、と褒めてくださいました。

奇形ではなかったということ?

「素直」の意味がイマイチわかりませんでしたけど。



家族がいちばんの重要課題というスタンスを持っている娘はいままでどんなに仕事が忙しくても付き添うという強い意志を持って夫の病気のときもその通りでしたが、今度も娘の狂乱的な忙しさを知っているので強く拒否したのに付き添ってくれたこと感謝!!


いつものようにパソコン持参で帰省してジャスト12時から始まる電話会議にしっかり参加したりマネジャーとしての年末の様々の承認など在宅でワークをこなしながら食事の用意などしてくれました。


31日から1日にかけては娘の親友2人も加わり料理持ち寄りで我が家で年越しをして賑やかな年末年始でした。

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写真は娘の友人の家族から掠めたドンペリ、1990年モノは約2万円の価格がついているそうです。

いつも人が集まるとき料理を担当するのは私ですが、今回私が辛うじて作ったのは黒豆の煮たのとローストビーフのみ。


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あとは娘と親友たち、そして夫も作りました~。

もちろん後片付けもすべて。


手術後の微妙な不快感がなければなかなか楽チンな癖になりそうな生活でした^_^

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写真はあーちゃんから届いたお見舞いのお手紙と手作りのお守り。

義姉からもお守りが2つも届き、守ってもらいました~。

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私以外の人たちが一晩で飲んだワインなど!@@!


おおげさなくらいの過保護ぶりの入院前後、書いていて恥ずかしい(ーー;)

でもみんなありがとう!






さて年明け第一弾は垣根涼介氏著『永遠のディーバ―君たちに明日はない4』です。


「あなたにとって仕事とは? リストラ請負人・村上真介が問う、人気お仕事小説第4弾!

『おれはただ、ずっと自分を誤魔化(ごまか)してきただけだ』。
リストラ面接官・村上真介の今度の相手は、航空会社の勝ち組CA、楽器メーカーでくすぶる元バンドマン、ファミレスの超優秀店長、おまけに、破綻した証券会社のOBたち。
企業ブランドも価値観も揺らぐ時代、あなたは明日をどう生きる? 
全ての働き人たちにパワーを届ける、人気お仕事小説第4弾! 
『勝ち逃げの女王』改題」


入院生活にはもってこいの気楽に読める文庫本、お供に持っていって読みきりました。


ハードボイルドもの得意とされる著者にとって「人気お仕事シリーズ」と銘打ったこのシリーズは変り種に属するかもしれませんが、著者ご自身も楽しんで気合を入れて執筆されていることのわかる内容です。

大手企業からリストラを一手に請け負って円満な遂行の手助けをするという「日本ヒューマンリアクト」という特殊な会社の社員のひとり・村上真介が主人公。


シリーズ第一弾『君たちに明日はない』に始まり、第二弾『借金取りの王子』、第三弾『張り込み姫』、そして第四弾の本書へと続きます。


主人公・村上真介が様々な業界の様々なリストラ対象者と出会い、仕事や人生の意味を探りながら成長していく姿が描かれています。

本書の対象者はキャビンアテンダント、証券マン、歌手、外食産業の店長の4人。

今までのシリーズでは円満な退社を導くことを主に真介の手腕が試される描き方でしたが、本書では一歩も二歩も踏み込んで人生における仕事の意味など深く掘り下げて読み応えのある作品に仕上がっています。

著者曰く
「リストラ請負人・村上真介、今回では、さらに被面接者の心のひだに突っ込んでいこうとしております。
曰く、真介『あなたにとって、仕事の意味とはなんですか?』と。
みなさんにとっては、どうでしょう?
お金のため? 
その仕事が好きだから? 
その仕事に、自分なりの意義を見出しているから?
はたまた世間的に見栄えが良く、自然、自分もカッコ良くなってくるから?
まあ、答えは百人いるなら、百通りの答えがあっていいものでしょう。こればっかりは、ナニが正しいなんてないでしょうからね。
私にとっては、どうかなー。
一言で言うと、仕事とは『自分を知ること』かな?」

かっこいい言葉で締めた著者。

本書は4篇の短篇で構成されていますが、それぞれ登場する企業は過去のシリーズ同様、実在するモデル企業がわかりやすく描かれており、そこも興味深さを誘っています。

ちなみに本書においては「File 1. 勝ち逃げの女王」ではJAL、「File 2. ノー・エクスキューズ」では山一証券、「File 3. 永遠のディーバ」はヤマハ、そして最後の「File 4. リヴ・フォー・トゥデイ」はすかいらーく。

各Fileに登場する対象者はそれぞれの半生を背負っての哀愁を醸し出していますが、私の好みとしては「File4、リヴ・フォー・トゥデイ」の登場する外食産業の店長の生き方というか考え方が胸に強く響きました。

お勧めの一冊です!

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