VINのらんどくダイアリー

ご訪問ありがとうございます。 「一日一生」を銘にさまざまな人生を読書というツールを通して味わっていきたいと思っています。 響きこし言葉に貼れるさみどりの付箋そよぎて林となりぬ

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2016年12月

私が所属している歌会の冊子の冬号ができあがりました。dac3a9ae.jpg


7月と12月の年に2回刊行されています。


隔週で開かれている歌会。


市街地でありながら緑に囲まれたすてきな場所にあります。

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大きく開いた窓からは背の高いプラタナスの樹林が広がり、さまざまな鳥が憩ったり飛び立ったり。


西も東もわからないまま、ドキドキしながら初めて参加した昨年の4月、初めて提出した短歌。

さみどりの光あふるる教室ではじめましての〈短歌のはじめ〉



はじめの一歩は勇気が必要でしたが、先生や先輩たちに恵まれて今も続けられています。


10人ほどの小さな歌会ですが、毎年二万人以上が応募するNHK全国短歌大会で数少ない特選に選ばれて選者の方たちと舞台にたった先輩たちや、岡山市民文芸祭で市長賞に輝いた先輩たちなどがおられてとても充実しています。


ちなみに今年もメンバーのおひとりが岡山市文芸祭・市長賞を受賞されました。

とねりこの花の白きを揺らしをり二十グラムの雀の重さ  竹原省三

鳥のことならどんなことでもお答えになられる鳥博士といわれている竹原省三さん。

頼もしい先輩です。

とねりこの白い花から五十円玉二つほどの雀の重さにズームするなんてすごいな、と感嘆しました。






さて本日は角田光代氏著『坂の途中の家』をご紹介したいと思います。 

「2007年『八日目の蝉』、2012年『紙の月』、
そして2016年――著者の新たな代表作が誕生する!
最愛の娘を殺した母親は、私かもしれない――。
虐待事件の補充裁判員になった里沙子は、子どもを殺した母親をめぐる証言にふれるうち、いつしか彼女の境遇に自らを重ねていくのだった。
社会を震撼させた乳幼児虐待事件と〈家族〉であることの光と闇に迫る心理サスペンス。
感情移入度100パーセントの社会派エンターテインメント!
私は、果たして、文香を愛しているんだろうか。
もちろん愛していると思っている。
いなくなったらと考えただけで胸がふさがる思いがする・・・
それでも、文香を自分より大切なものと思えるだろうか。
かわいい、かけがえのない子どもと思えるだろうか」


角田氏の作品はほとんど網羅するほどのファンですが、本書も重い主題の作品です。


著者の作品でいちばん心を奪われた『八日目の蝉』は不倫相手の嬰児を連れ去り、逃亡しながら育てるという女性を描いていましたが、本書の主人公はどこにでもいるような、2歳の娘を抱えた専業主婦の女性・山咲理沙子。


ある日理沙子が裁判員裁判の補充裁判員に選ばれたところからこの物語がスタートします。


都内に住む30代の主婦・水穂が浴槽で8ヶ月になる長女を故意に水死させたという事件。


裁判の期間中、理解ある夫の実家に子どもを預け、毎日裁判所に通いながら、水穂に関わる人々の証言に
耳を傾けるうち、徐々に水穂の境遇に自分自身を重ね、いままで深く考えなかった自分と夫の関係、子どもとの関係、義父母や実父母との関係に不安を抱くようになっていきます。


主人公の母、妻、嫁として過去に交わした会話やふるまいを通して、だんだん深みに入って追い詰められていく心情を、これでもか、というほどトレースする著者。


プライベートでは子どもを持っていない著者の、これほどまでに母親としての心理の移り変わりを丹念に描けることに今回も舌を巻く思いでした。


きっと子どもを持っていたら理性的で愛情溢れた母親になっていたはず、とどんな作品を読んでもそこに行き着きます。


横道に反れましたが・・・

本書の主人公の心理状態を追っていると・・・息苦しくなって・・・自分の夫婦関係においても子どもとの関係においても、ここまで深堀すれば、もう進退窮まるだろうという感じ。


世に言うモラルハラスメントもかくあるかなと思えて・・・。


どんな言動も受け手の受け取り方によってはどのような形にも変容するという危うさを孕んでいることを痛感させられた作品でした。


角田氏の筆力&想像力がいかんなく発揮された作品。


とにかく著者の感性がすごい!


一昨夜、つけていたテレビから流れていた池上彰氏の「2016年決定的瞬間・・・」。

つい引き込まれて最後まで観てしまいました。


池上氏のニュース解説はわかりやすくて好きですが、あまりテレビを観ないので事前に番組表をチェックすることもなく、ついつい通り過ぎてしまいます。


池上氏が選んだ衝撃の瞬間を捉えた写真で、私の心をとらえた一番はシリア・アレッポの空爆戦闘の場から救出された血まみれの5歳男児の姿。

思わず目を背けたくなるほどの衝撃でした。


ネット上では「救急車の少年」という呼び名で映像とともにアップされていて目にした方が多いと思いますが、あえて写真は貼り付けないでおきます。


いまや常態化しているアレッポの空爆。

最近はニュース画像も少なくなってきていたところ・・・。

アレッポの石鹸の泡を立てながらテロに斃れし人をし偲ぶ


ここ1年ほどの間に私も何首か短歌を詠んでいますが、いまさらにこの映像は深く胸に突き刺さりました。



それとは別に注目したのは台湾、鴻海精密工業の傘下に入るというシャープの突然の発表に、社員食堂で昼食を摂っていた当のシャープ社員たちを撮った一枚。

事前に何も知らされていなかったらしい社員らのそれぞれの驚きの表情を見事に捉えていました。


この写真から思い出したのは・・・

突然降ってわいたような山一證券の廃業。

当時、野村、大和、日興證券とともに日本の「四大証券会社」として押しも押されもしない場所にいた山一證券。


1897年創業から100年の時を経て1997年に廃業となりました。

今から約20年前の出来事です。


四大証券の中では特に法人関連業務に強く、「法人の山一」といわれていたようで、当時夫の勤務先だった今のパナソニックの主幹事証券会社だったこともあり、夫も所有していた自社株や転換社債など、ささやかながら山一證券と関わりを持っていました。


ちょうど阪神淡路大震災の2年ほどあとのこと。


突然の新聞の「廃業」の見出しに驚いて・・・

山一證券神戸支店に夫と出向き、人、人でごった返すなか、手続きに時間を要したことを今でも覚えています。


更生ではなく廃業という驚き!@@!


世を賑わした総会屋・小池隆一への利益供与が発端といわれる一連の流れ。


名だたる証券会社が総なめで小池氏に利益供与していましたが、それを受けての謝罪会見での当時の会長・行平と社長・三木の態度が甚だよくないと叩かれて・・・やっと行平と三木が退陣とともに三木が総会屋利益供与の件で逮捕。

そして時をおかず、週刊東洋経済によって、この廃業への道筋の第一弾がすっぱ抜かれたのでした。


破綻の原因は、2600億円に及ぶ巨額の債務隠しー 優良顧客への損失補填と簿外債務。



バブルを謳歌した証券業界では、いち早く売上至上主義に傾き、法令を超えて売上成績を伸ばしたもののみが認められてトップへと登り詰めていくという図式。


会長・行平と社長・三木はこうしてトップを極めて社内に君臨していたのでした。



本日のレビューはこの廃業の内訳を知らされることなく突然に勤務先を失った山一證券の全社員と顧客に向けて真相究明と清算業務に心血を注いだ山一の12人を描いたノンフィクション。



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清武英利氏著『しんがり 山一證券 最後の12人』


「『俺たちで決着をつけよう』会社の消滅時に、最後まで意地を貫いた社員の物語。
16年前、四大証券の一角を占める大手、山一證券が金融危機のさなかに破綻した。
幹部たちまで我先にと沈没船から逃げ出すなか、最後まで会社に踏みとどまり、真相究明と顧客への清算業務を続けた社員たちがいた。
彼らは社内から「場末」と呼ばれ、煙たがられた部署の連中だった―」



本書が刊行されたとき、読みたい作品No1に挙げていましたが、amazon usedで価格が下がるまで、じっと我慢していました。


待った甲斐があった読後感。


今年の一、二を争う出色の作でした!


どんな脚色したミステリよりも臨場感があり、ラストでは表現できない思いが胸に溢れてきて・・・しばらく呆然とするほど。


著者・清武英利氏は元読売巨人軍球団代表。

2011年11月、読売新聞グループのドン・渡邉恒雄会長に歯向かった唯一の人物。

「渡邉恒雄会長のコーチ人事への不当な介入に抗議した結果、私は解任されたわけですが、あのときも今も自分のやったことは正しいと信じている。
間違っているものは間違っている……意志を貫き通したので後悔などしていませんが、世の中を見渡すと同じような人が少なくないと改めて感じたのが、この本を書こうと思ったきっかけです」


「彼らのうち一部の人については、読売新聞の記者として山一の自主廃業の真相を取材したときに知っていました。
ただ、当時の取材が『なぜ破綻したのか』に焦点を当てたのに対して、本作のテーマは『人は組織のなかでどう生きるのか』。
会社廃業時には夢中で戦った彼らだけど、その後は辛い人生を送っているのでは?……
彼らのその後が気になっていたので、そのうちの代表者に会ってみたんです」

綿密なインタビューと調査によって上梓されたのが350ページ以上にも及ぶこの大作。

第36回講談社ノンフィクション賞受賞作。


タイトルになっている「しんがり」とは負け戦のときに最後列で敵を迎え撃つ者たちのこと。

戦場に最後まで残って味方の退却を助ける役目を負った者たち。


山一證券が自主廃業を発表した1997年11月。

店頭には「カネを、株券を返せ」と顧客が殺到・・・私たちもそのうちの一人(――;)


社員のほとんどは身を護るため再就職へと走り始めます。


その中で、最後まで会社に踏み留まって経営破綻の原因を追究し、清算業務に就いた一群の社員。


無給のまま、ただただ社内調査に明け暮れ、円滑な清算業務に命を賭けた人たち。


社内調査委員会の7人とその男たちに共鳴し支えた5人の男女は保身のため隠蔽に走る幹部たちの圧力に屈せず、ついには会社の不正を突き止め、真相を世間と元社員に公にします。


その社内調査という戦いの3か月間をまるで現場で伴走しているかのように熱く、冷静に、真摯に描いてすばらしい作品となっています。


ぜひぜひどうぞ!!

プーチン大統領が心づくしのおもてなしと日本からの経済協力の具体的な総額の手形を手に嵐のように帰国されましたね。


鋼の塊のようなプーチン氏とお坊ちゃま・安部氏。

2人が並んでいる様子をみると、まるで大人と子ども。

方やKGB出身の初の大統領、そしてもう一方は血統書付純血種の首相。


表立ってプーチン政権に異を唱えた要人はどこかに消える・・・

ロシアでは1999年から2006年までに128人のジャーナリストが死亡・もしくは行方不明となっているそうです。


スパイ小説が大好きな夫はソヴィエト崩壊&東西ドイツの統一によってスパイ小説がつまらなくなったと嘆いていますが、なかなかどうして・・・プーチンを見ていると闇は深そう。


ここはもう少しジョン・ル・カレにがんばってもらわないと。


外交有利の為なら手段は選ばないというプーチン。

世界の要人たちとの会合には必ず遅れるという遅刻魔。

主導権を握って物事を動かした者こそが有利となり、物事を操られた者が不利となるという哲学を有言実行。


念願の四島の帰属問題は雲のかなたへ・・・


総額3000億円を渡して「今回まずはしっかりした大きな一歩を踏み出すことができた」と虚勢を張る安部首相のぼんぼんぶりに呆れるばかりです。






さて本日は鳥居氏著『キリンの子』をご紹介します。

「美しい花は、泥の中に咲く――
目の前での母の自死、児童養護施設での虐待、ホームレス生活――。拾った新聞で字を覚え、短歌に出会って人生に居場所を見いだせた天涯孤独のセーラー服歌人・鳥居の初歌集」

以前朝日新聞の「ひと」欄に取り上げられたので記憶にある方も多いのではないでしょうか。

三重県出身。
年齢非公表。
2歳の時に両親が離婚、小学5年の時には目の前で母に自殺され、その後は養護施設での虐待、ホームレス生活などを体験した女性歌人。

2012年に短歌を作りはじめる。3000以上の応募の中から全国短歌大会に入選。
2013年掌編小説で路上文学賞。
2014年中城ふみ子賞候補作。
2015年に新聞に寄稿した短歌がインターネット上で取り上げられ多数の「いいね」やリツイートが相次ぎ話題となる。

鳥居のブログはこちら→ 


角川書店から刊行された歌人・鳥居の第1歌集『キリンの子』は歌集としては異例の売れ行きだそうです。

初版の発行部数は500、多くて800~1000といわれる歌集の世界で、2月に初版2000部を刷った後、4度版を重ね、発行部数は計1万3000部にのぼったそうです。


俵万智さんの『サラダ記念日』の初版が3000部で、結果的に280万部のベストセラーという部数からいうと取るに足らないかもしれませんが、最近の短歌界からしたらすごいこと。


「三十一文字が長く細い鎖となって暗闇の底に降りていて、ふと手に取ると歌人が命がけで向こう端につかまっているのがわかるのだ」
(いとうせいこう氏) 

「生きることと直結した〈切実さ〉。生きることをまっすぐに希求する〈強さ〉。鳥居さんの短歌に注目しています」
(大口玲子氏・歌人) 

「歌集の中では、鳥居が失ってきた、もういない人たちが生き生きと暮らしている。それが美しく、とても哀しい」
(吉川宏志氏・歌人) 



神の領域と人間の世界を分ける結界を意味する鳥居に「現実と非現実の境界を超える力、人の心をひきつけ異なる世界を行き来できる力を、短歌に宿したい」との願いを込めたとペンネーム「鳥居」の由来について語る著者。


現在の年齢を明かしていませんが、多分20代だろうと想像します。


本書には母と友の自死、そして養護施設や学校での壮絶ないじめ、自身の自殺未遂と精神病棟への入院などが淡々と、乾いた筆致で詠まれています。


悲しい、哀しい、嬉しい、などの感情がストレートにぶつけられた歌はほぼ皆無といっていいほど、壮絶な内容なのにしんとした静謐な雰囲気がまっすぐに読み手の心を射抜きます。


目の前で自死した母の記憶
目を伏せて空へのびゆくキリンの子 月の光はかあさんのいろ
花柄の籐籠いっぱい詰められたカラフルな薬飲みほした母
あおぞらが、妙に乾いて、紫陽花が、あざやか なんで死んだの
透明なシートは母の顔蓋い涙の粒をぼとぼとと弾く
いつまでも時間は止まる母の死は巡るわたしを置き去りにして


自身の入水自殺後
病室は豆腐のような静けさで割れない窓が一つだけある
入水後に助けてくれた人たちは「寒い」と話す 夜の浜辺で
靴底に砂や海藻沈めたまま入水後の冬迎えたブーツ
植物はみな無口なり自死できず眠ったままの専門病棟
心とはどこにあるかも知らぬまま名前をもらう「心的外傷」
母の死で薬を知ったしかし今生き抜くために同じ薬のむ


壮絶ないじめの記憶
私ではない人が座る教室の私の席に私はいない
履歴書に濁った嘘を重ねよと進路指導の先生は言う
全裸にて踊れと囃す先輩に囲まれながら遠く窓見る
先生に蹴り飛ばされて伏す床にトイレスリッパ散らばっていく


たったひとりの親友の死
かくれんぼの終わりのように友の名を何度呼んでも呼んでもおらず
急行の軋み過ぎゆき友だちは手品のように消えてしまえり
友達の破片が線路に落ちていて私とおなじ紺の制服
どこまでも線路は続くどこまでもきっと明日も誰か轢かれて


やわらかい歌も少し
海越えて来るかがやきのひと粒の光源として春のみつばち
一杯の空の反射を運びつつきみの待つ窓際の席まで
ふいに雨止むとき傘は軽やかな風とわたしの容れものとなる
手を繋ぎ二人入った日の傘を母は私に残してくれた

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ここ一週間ほどの日課。

軽い肺炎で抗生剤を処方されている夫は日に何度か体温を計っています。

「何度?」

「37、4」

昨日頃より抗生剤が効き始めたのか、36度台後半をうろうろ。

咳は残っているものの普通の日常を送って毎度食事を提供している私が昨夜、ためしに計ってみると・・・37、1。

「勝った!」と夫に向けて思わずガッツポーズ。

36,7の夫はうなだれていました(^.^)






さて今回は桜木紫乃氏著『凍原 北海道警釧路方面本部刑事第一課・松崎比呂』のレビューを少々。

「一九九二年七月、北海道釧路市内の小学校に通う水谷貢という少年が行方不明になった。
湿原の谷地眼(やちまなこ)に落ちたと思われる少年が、帰ってくることはなかった。
それから十七年、貢の姉、松崎比呂は刑事として道警釧路方面本部に着任し、湿原で発見された他殺死体の現場に臨場する。
被害者の会社員は自身の青い目を隠すため、常にカラーコンタクトをしていた。
事件には、樺太から流れ、激動の時代を生き抜いた女の一生が、大きく関係していた。いま最注目の著者唯一の長編ミステリーを完全改稿。待望の文庫化」


10歳で湿原に消えた弟・貢。

いつまでもその幻を追い求める姉・松崎比呂。


17年後刑事となった比呂の前に一つの殺人事件が発生。


弟の失踪と終戦前後の日本の混乱を生き延びた女性と殺人事件。

交わるはずのない3つの線を交互に絡ませながら「過去」と「現在」を交差させた作品。


かけ離れた時間枠の書き分けが何とも見事。


こんな偶然があるのか、と意表を衝くというか、作りすぎのラストではありますが、堅牢な構成の下、著者の筆力が発揮されていて充実感がありました。

釧路のある部分を占める凍原が作品全体をしんとした空気で覆い尽くしたような雰囲気を醸し出していて、懸命に生きても人生の救いのない闇の部分をクローズアップして見事です。

よかったらどうぞ。


副題を見ると・・・きっとシリーズ化の構想が著者の頭の隅にあるのではないか、と期待をしています。


思わぬ風邪が長引いて・・・

私はほぼ治りかけていますが、夫がまたぶり返して発熱。

受診の結果、軽い肺炎を起こしていることがわかり、またまた逆戻りの日常になりました。


楽しみにしていた歌会の鳥のバス旅行も、子どもたちと合流しての城崎温泉への蟹旅行も取りやめになってしまいました。


年賀状を作らなければならないシーズンですが、それも先延ばしで、ダラダラと過ごしています。


そんなとき、畑をしている知人からいつもの野菜がどっさり!

嬉しい悲鳴を上げています。

大根、カブ、白菜、ほうれん草、小松菜、柚子、シークワーサー、八朔、トウガラシ、そして手作りゆず味噌、柚子大根、柚子ジャム(^.^)

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これから処理していかなければ!







林原健氏著『林原家‐同族経営への警鐘』 

「私は棺桶の中まで、真実を持っていくつもりだった・・・。
岡山のバイオ企業、林原は長らく同族経営の手本とされてきました。
元社長の著者は、日本経済新聞の「私の履歴書」に当時の史上最年少で登場。
そんな名門企業がなぜ倒産しなければならなかったのか。
父、林原一郎との対立、末弟との絶対的上下関係、早世したもう一人の弟との約束。
林原家に深く埋め込まれた、破綻に向かう必然のストーリーを、著者が初めて明らかにします」


1942年(昭和17年)岡山市生まれ。
61年、慶應大学在学中に父の死去に伴い、林原の4代目社長に就任。
林原を研究開発型の世界的な食品素材、医薬品素材メーカーに育て上げる。
2011年、会社更生法の適用を申請し辞任。


地元の超優良企業が突然破綻して会社更生法の適用を受けてからはや6年近くなります。


総合商社の長瀬産業が社名はそのままの状態で後を引き継いで現在に至っています。


破綻前の林原で専務という肩書きだった林原靖氏が上梓された『破綻──バイオ企業・林原の真実』 をブログにアップしたのち、時間差で当の社長だった靖氏の実兄・林原健氏が書かれたのが本書です。


片方の言い分だけでなく、両方を読みたいと思っていたところ、図書館で見つけて早速借りて帰りました。


それぞれの言い分が散りばめられたノンフィクション。


財務全般を弟の靖氏が担い、林原の核をなす研究開発部門の育成に力を注いだ兄の健氏という構図。


兄弟とはいえ、対照的な性格の兄と弟。


約30年前からの不正会計、その間の架空の売掛金は300億円で、200億円の簿外債務も発覚という破綻の内訳。


「同族経営への警鐘」という副題の示す内容には、これほど成長を遂げた優良企業とされていた林原という会社の旧態然とした同族のあまりの杜撰な経営内容に驚きを隠せませんでした。


長男の特権意識でもって、弟に否の権限を一切与えず、研究部門への出費を湯水のように引き出していた兄。


経営内容全般の責任を負っていた弟は、兄の研究開発を第一義に、兄の要求に一切の文句を言わず資金提供をしていたといいます。


これほどの企業でありながら、取締役会が開かれたことは一度もなく、社長と専務という同族の最たるトップの間の立ち話でのみ事は運んでいたそうです。


会社が破綻した時には社長はそれほど会社が傾いているといういうことをまったく把握していなかっというのだから、驚きを通り越してあきれるばかりです。


代々徹底した長男至上主義を貫いていた林原家。


社長に物申せない雰囲気の最たる会社で、粉飾決算に走らざるを得なかった弟・靖氏に同情の気持ちを持ちました。


目玉商品のトレハロースやインターフェロンが世界を席巻したという現実の下に、ますます長男至上主義に磨きがかかったのでしょう。


本書に先駆けて上梓された弟・靖氏の著書では託していた銀行に裏切られたという内容でしたが、兄・健氏の書かれた本書では、同族企業の問題点―特に兄弟の関係―に焦点が当てられています。


しかし破綻するまで取締役会もせず、売上も把握せず、好きなだけ研究費を使っていたという長男の浮世離れした経営者としてのスタンスには疑問が拭えませんでした。


1970年:林原生物化学研究所を設立し、研究開発型の企業となる。
1975年:マルトース、マルチトール、プルランの開発
1979年:インターフェロン量産技術を確立
1991年:林原美術館設立などで第一回メセナ大賞を受賞
1995年:夢の甘味料・天然糖質トレハロース開発に成功
2000年:穀物商社カーギル社(米)とトレハロースの海外販売の基本合意
2003年:代表取締役:林原健氏が日経新聞「私の履歴書」を連載


これほどの会社でありながら、監査役は同族、社長は研究開発に没頭し経営内容には無関心とは!

こんな状態でも優良企業という体裁を保つことのできた会社という魔物に不思議を感じてしまいました。

かぜの咳がなかなか抜けなくておなかの筋肉が痛いほど。


昨日は所属している歌会からの年に一度のバス旅行。


今年は米子の水鳥公園~根雨の日野川のおしどり観察~のコースでとても楽しみにしていましたが、あまりの咳にまわりの人に迷惑をかけてもと思い、断念しました。


ずっと昔米子に1年半住んでいましたが、その頃は鳥をみたいなどという情緒的な関心が皆無だったので、水鳥公園という名前すら聞いたことがなく、それでも夫に教えてもらって日野川でおしどりをちらっと見たことがある程度。


ひたすら大山にスキーに通っていました。


岡山野鳥の会の幹事をしていらっしゃる方が歌会のメンバーにいらっしゃるので、いつも鳥のことをお聞きしては学ばせていただいています。


どんな質問にも即座に答えられるという半端ない知識の持ち主なのです。


私はといえば、かろうじてカラスとかスズメが区別できる程度。


鳩になると種類も多く・・・きっと即座に種類を言い当てられない・・・と思う・・・。


昨日はお日様マークの快晴だったので、青空を背景に千羽の白鳥が憩う姿を想像して、、、残念です。



かぜで家篭りが続いていたので、久しぶりに近くのお気に入りのレストランで夫と栄養を摂りに行きました。

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さて本日は近藤史恵氏編『近藤史恵リクエスト! ペットのアンソロジー』をご紹介します。

 
「読書家としても知られる近藤史恵が、今いちばん読みたいテーマを、いちばん読みたい作家たちに「お願い」して作った、夢のようなアンソロジー。
十人の人気作家によるペットモチーフの新作短編集」


近藤史恵氏の「ペットをモチーフに愛のある作品を」というリクエストに応えて、我孫子武丸、井上夢人、大倉崇裕、大崎梢、太田忠司、柄刀一、汀こるもの、皆川博子、森奈津子の各氏が描かれたペットにまつわる物語に近藤氏の一篇を加えた十篇が収録されています。


ペットといっても一般的なイヌやネコだけではなく、爬虫類あり、オウムの姉妹ともいえるヨウムありで、それぞれの作家さんの色濃いワールドが展開されていて読み応えがあるアンソロジーとなっています。


十人十色の特徴が際立っていて、好みの分かれるところだと思いますが、どれもペットの奥深い世界を垣間見させてもらえて、興味深い作品群。


最も賢い鳥といわれている(らしい)ヨウムを知ったのは大倉崇裕氏による「最も賢い鳥」、ミステリ仕立てでなかなかやるな~という感じ。


でもなんといってもペットと人間とのやわらかい心の交流を描いた作品に弱い私。


柄刀一氏の「ネコの時間」とか、近藤史恵氏の「シャルロットの憂鬱」にはノックダウンでした。



過去にイヌとネコを飼ったことがあってどちらかと生活を共にするのがあこがれですが、年齢を考えたとき、どちらかが悲しみを負うだろうと想像すると飼う勇気がありません。


それにペット可とはいえ狭いマンション暮らし、環境的にペットが可哀想と思えてしまいます。


それを思うと狭い狭いマンションで、一日中独りぼっちの次男のコハルのことを思うと、胸が潰れそう。


早朝と深夜の散歩をがんばって、与えうる限りの愛情を注いであげていてすごいな~と思ってはいますが。

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