VINのらんどくダイアリー

ご訪問ありがとうございます。 「一日一生」を銘にさまざまな人生を読書というツールを通して味わっていきたいと思っています。 響きこし言葉に貼れるさみどりの付箋そよぎて林となりぬ

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2017年03月

当地の桜開花予想は4月2日あたりだそうですが、後楽園付近の旭川河川敷では今日からぼんぼりが吊るされ、夜はライトアップ、着々と準備が整っているようです。

でもテレビで見たかぎりでは蕾がチラホラ。

今朝からしとしとと雨が降っていて、これが桜に吉と出るか凶と出るか、、、桜を楽しみに明後日に高松から友人が来るので、どうか開花しますように、と祈っているのですけど。


そんななか、手持ち無沙汰に任せて、ときどき覗くだけのブログで「超簡単手要らずチーズケーキ」が紹介されていたので、早速作ってみました。

◆牛乳&バター&砂糖&小麦粉をそれぞれ大さじ2と卵1個とスライスチーズ2枚

◆電子レンジ利用可能な深めの平皿に牛乳・砂糖・バターを入れる

◆スライスチーズを小さくちぎって入れる

◆これを電子レンジ500wで30秒~1分チン(チーズが柔らかくなればOK)して取り出し
チーズを潰しながらよく混ぜる

◆次に卵を割り入れ卵白を切るように混ぜ合わせる

◆小麦粉を加えダマがないように混ぜる

◆500w30秒程度チンして一度取り出して混ぜ合わせる

◆500wで2分チン・・・チンしてる間中心が膨らんでいれば完成

全部で10分もかかりません。

紅茶、珈琲に合います(^.^)





さて本日は森浩美氏著『終の日までの』のご紹介です。


「母が他界した五年後に、独り暮らしの父が亡くなった。
納骨を済ませ子供たちは実家に集まり、ぽつりぽつりと両親の想い出話をする。
遺品整理を始めたところ、父は意外なものを遺していた。
そして初めて父の家族に対する想いを知るのであった(「月の庭」より)。
それぞれの『人生の閉じ方』を描く終活短編集」


それぞれの「人生の終い方」を描いた8篇の短編集となっています。


「小説推理」の編集者からテーマを差し出されての執筆、書き出しに戸惑ったようですが、決して悲壮な内容にはすまい、と決めてからはそれぞれの内容に薄くとも光の存在を書き込むことを自分自身に命じて上梓されたそうです。

悔いのないように
未練のないように
その日まで生きるのは
難しいことなのだろうか

生を授かったときから人のみならず命あるものはすべて「死」を迎えます。


そんな当たり前のことは誰しも重々承知しているにもかかわらず、とりあえず自分や周辺はまだまだ遠くにある、と何の根拠もないのについ思ってしまって。


昨今のニュースを見ても、人は病気以外でも突然、さまざまな原因で亡くなっているというのに。


いつもいつも「その日」のことを念頭において準備をしておくというのも日々を過ごす健全な方法とはいえませんが、私たちのような年齢になると心構えをしておく、というのは大切なことと思います。


そういった意味で、家族の死や老いによって直面する問題や遺されたものの精神的な喪失感や肉親の老いに対する戸惑いなどを描いている本書は終活小説としては優れものだと思います。


本書に描かれた「死」または「老い」の中心になるのは肉親のほか大切な上司などですが、全体を通して思うのは、生前の関係性の大切さ。


人間関係を大切に育んでいくことの大切さを教えられた気がします。


より後悔の少ない人間関係を結ぶ努力をしなければ、と強く思います。

友人からこんなすてきなプレゼントをいただきました。

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私の拙い短歌が書かれたもの。

友人がある書道家の方に依頼して揮毫してもらったものを京都の扇子屋さんに発注して扇子にしてくださったそうです。

完全に扇子に位負けしている自分の歌、気恥ずかしいばかりですが、友人の温かい気持ちに感謝の言葉もありません。


いい歌を詠みたいと思いながら日を過ごしていますが、苦心すればするほど「苦労してこれ?」というような歌ばかり(――;)

社会詠はときどき詠みますが、先日久しぶりに伊藤一彦先生に採り上げていただきました。

未知の闇にロボットさへも踏み込めず廃炉作業の果てなき道のり

福島第1原子力発電所1号機の格納容器内に溶け落ちたデブリ調査に送り出されたロボットの様子を詠んだものです。






さて今回は原宏一氏著『床下仙人』をご紹介します。


「『家の中に変な男が棲んでるのよ!』
念願のマイホームに入居して早々、妻が訴えた。
そんなバカな。
仕事、仕事でほとんど家にいないおれにあてつけるとは!
そんなある夜、洗面所で歯を磨いている男を見た。
さらに、妻と子がその男と談笑している一家団欒のような光景を!
注目の異才が現代ニッポンを風刺とユーモアを交えて看破する、“とんでも新奇想”小説」


著者の過去の作品として読んだのは 『天下り酒場』『トイレのポツポツ』

時系列でいえば、本書はこれらの作品より前に書かれたものです。


「啓文堂書店おすすめ文庫大賞」に選ばれたことをきっかけに無名だった著者が一躍有名になったという経緯があります。

しかし、今まで10冊以上上梓していた作品はいつも初版どまりという現状に、「これで食っていくのは、もう無理」とあきらめて資料として集めていた書籍類も全部売り払った著者でしたが、その1ヶ月後に本書の増刷が決まったという皮肉な運命に、今までの作品とはまったく違う内容の作品を書いてみようと一念発起して書いたのが『トイレのポツポツ』だったそうです。


その後「ヤッさん」シリーズなどを上梓、順調に作家人生を歩んでいらっしゃいます。


さて本書には「床下仙人」、「てんぷら社員」、「戦争管理組合」、「派遣社長」、「シューシャイン・ギャング」の5篇の中篇が収録されています。


どれも着眼点がユニークで目を引く魅力はあるものの、肝心の収まりどころがなんとも物足りないというのが正直な感想です。


著者ご自身が「新奇想小説」と銘打っておられるだけあって、どれも現実離れした筋立て。


著者の発想は買いますが、私の好みの作品ではありませんでした。

どの作品も妻に見限られるような不甲斐ないサラリーマンだったり、家庭を顧みない会社人間だったり、現代でも十分通用するようなもの哀しいサラリーマンの現状への風刺として読めば、それなりにおもしろい作品といえるかも、というところでしょうか。

2場所連続2度目の優勝を飾った稀勢の里!

きっと昨日の取り組み、日本中が固唾を飲んで観ていたと思います。

相撲人気がダウンするにつれて視聴率も下がっていた中、久しぶりに盛り上がりましたね。


私も最近はほとんどTV観戦はご無沙汰でしたが、昨日は応援に力を込めました~(^.^)


史上最も遅い記録となった大関昇進後31場所での優勝に加え、不測のけがに耐えての強行出場の末の逆転V。


決勝戦は本割のみならず二度も戦わなければならないという状況に小心な私は顔を覆いながら応援していました。


嬉しい~~!!


それにしても、どうして大相撲の土俵はあんな危険な作りなんでしょう?

古今を通して土俵から転落して怪我をするケースがとても多いのに。。


稽古部屋での土俵のように平面にして、周囲の観客席を思い切って高い場所に持っていけば怪我はかなり少なくなるような気がします。


背景に国技としての相撲の歴史があり、伝統を重んじているというのは理解していますが、力士あっての相撲道と思ってしまいます。


浅はかな素人考えなんでしょうけど。



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左は、SNSの友人のUNIさんが描かれた稀勢の里の絵葉書、そっくり!


UNIさんは漫画家ですが、現在はご実家の家業である国技館内の案内所・竪川のスタッフでもあられます。


さかのぼること江戸時代から大相撲のほかに芝居小屋や歌舞伎などにもお客様に代わって、入場券やお弁当など飲食の手配を引き受ける代行業としての「お茶屋」が現在の「案内所」となったそうです。


チケットの手配やお食事とお土産などのサービスを提供する案内所、現在国技館には20軒の案内所があり、それぞれの屋号で活動されているそうです。


大相撲といえば、私が小学生だったころのこと。


現在も日本の各地で「花相撲」という地方巡業を行っていますが、その昔、当地にもお相撲さんが来られていたことがあります。

当時父が所属していたロータリー関係を通して資金提供していたようで、何度か観に行ったことがあります。


ちょうど大鵬と柏戸の全盛期、花道を通る柏戸の脚を触って・・・喜んでいた私と弟。


桜色の肌の大鵬と褐色の弾丸のような柏戸。


たしかいっしょに撮った写真があったはずでしたが、なくなって久しい・・・


今から60年以上前の出来事でした。






さて本日は山口恵以子氏著『あなたも眠れない』のレビューです。


「話題の清張賞作家が贈る長編ハードボイルド!
航空機事故で家族を失った七原慧子は他人の眠りを奪わないと眠れない。
獲物を求め銀座の高級クラブに潜り込んだ慧子を待つ危険な罠」

1958年東京生まれ
東京都立両国高等学校、早稲田大学第二文学部卒業
会社員として働きながらシナリオ研究所で学び、2時間ドラマのプロットを多数作成
その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に調理主任として勤務
2007年『邪剣始末』で作家デビュー
2013年『月下上海』で第20回松本清張賞受賞


”食堂のおばちゃん作家”として話題となり、テレビのクイズ番組などでときどきお目にかかる著者。


松本清張賞を受賞されたとき55歳だったという遅咲きの作家さん、最初は漫画家を目指していたそうですが、持ち込んだ出版社に絵の下手なことを指摘されて辞められたそう。


若い頃からお見合い43回の末、現在も独身、今では小説が「夫」、お酒が「恋人」というとても魅力的なおばちゃん。


こういう逸話は知っているのに肝心の作品は未読。


これはいかん、ということで読んでみたのが本書。


一言でいえば、人がほとんど考えつかないような斬新なテーマを選んでいるところが新鮮といえば新鮮、最後まで一気に読ませました~。


航空事故で両親と夫、2人の娘を亡くし、生存者5人のうちの1人となった慧子が主人公。

その衝撃的な事故で天涯孤独になって以来、後遺症ともいうべき究極の不眠に陥ってしまった慧子。

あらゆる種類の眠剤やアルコールなど思いつくかぎりの方法を試すも効果なしの慧子が唯一眠ることができた方法が他人の眠りを奪うこと。


見ず知らずの他人の秘密を探り、そして暴くことで相手を不安のどん底に落としいれ、眠れなくすることで、充実した睡眠を得ることができるという慧子。


よくこのようなテーマを考えついたものだというのが著者に対する感想。


こうして他人の眠りを奪う行為を繰り返しては自分の眠りを確保していた慧子にある事件が降りかかり、それを転機に徐々に変わり始める慧子。


ミステリー要素も織り込まれ、刑事との交流も伏線として描かれていくというストーリー。


幸せの予感を感じさせるラストにほのぼの感があり、読後感は悪くはなかった・・・かな?


よかったらどうぞ。

ずっと肩と首が痛くて頭が重いなぁと感じていて・・・。

ネットで人間の頭の重さを検索してみると・・・

体重比で8~13%らしい・・・ということは・・・私の頭は大体4kg前後・・・重い(^^;)


ときどき通っている鍼灸院で院長と話していると、ソフトコルセットがあるよ、ということで試してみました~。
いいような悪いような・・・微妙な着け具合。

長時間装着すると離脱したときかえって痛みが増すような・・・というか長時間着けられない。

腰のコルセットも長く着けると返って血流が悪くなり悪影響を及ぼすというのが通説になっているようなので、ほどほどにするとします。







さて本日は藤田孝典氏著『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』のご紹介です。


「年収400万でも、将来生活保護レベル!?
今、日本に『下流老人』が大量に生まれている。
そしておそらく近い未来、日本の高齢者の9割が下流化する。
本書でいう下流老人とは『生活保護基準相当で暮らす高齢者、およびその恐れがある高齢者』である。
現在すでに約600万人が一人暮らし(うち半数は生活保護レベル)をしているが他人事ではない。
間近に迫った『老後総崩壊』にどう対処すればいいのか?」

1982年生まれ
NPO法人ほっとプラス代表理事
聖学院大学人間福祉学部客員准教授
反貧困ネットワーク埼玉代表
厚生労働省社会保障審議会特別部会委員
ソーシャルワーカーとして現場で活動する傍ら、生活困窮者支援の在り方を問う


初めて上梓した本書がベストセラーとなり「下流老人」という著者の造語が一躍有名になったのでご存知の方もいらっしゃるでしょう。


経歴を見ると35歳という若さ!

この若さで何がわかる!と反発したいところですが、ソーシャルワーカーとして多くの生活困窮者に関わってこられた実績からの執筆と思えば、多少煽り気味の内容ではありますが、これからますます増え続ける高齢者のための「備えあれば憂いなし」的な疎かにはできない内容となっています。


個人の備えもさることながら国全体としての心構えを示唆する教本。


ところで「下流老人」の定義は何か。

本書によると「収入」「貯蓄」「頼れる周囲の人間」を持たない高齢者、具体的には「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびそのおそれがある高齢者」を指すそうです。

「下流老人は現在600万人以上いると推定されますが、今後さらに増え続けると考えられます。いまや高齢者の9割が、病気や離婚など、ちょっとしたきっかけで下流老人に転落する危険にさらされている」

高齢夫婦無職世帯の可処分所得(すべての収入から税金や社会保険料を引いた額)の平均は月約18万円。

月に約24万円の支出が必要なことから計算すると毎月の赤字額は月6.2万円という単純計算。

それを今までの貯蓄で補填している、というのがほぼ平均的な年金生活者の実態。

それもずっと働き続けて厚生年金をフルでもらっている高齢者の話、自営業や農業、漁業などに携わってきた人たちは国民年金だけという場合が多いと思います。」

子育ても終わりリタイアして悠々自適、となりたいところ、徐々に健康面でも不安が出てきて、例え1割負担といえども通院や入院などで医療費が重くのしかかり、その上介護などで心身が疲弊するなどなど、想定内外の出来事が次々起こる・・・


このように記すと夢も希望もないようですが、先を見越して対策を立てるためにも団塊の世代と年金需給が危うくなりそうなそれ以降の世代の人々は読んでおいたらいいのではないでしょうか。


先に書いた想定内外の出来事としては
1.病気
2.事故
3.子供の生育具合や家族関係
4.親の介護
5.現役時の給与の多寡


人生は決して計画通りにはならないということをさまざまなリスクを負った人々を例に挙げて教えてくれています。

私にとっても他人事ではない内容、心しなければ。

「千早ぶる 神代もきかず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは」

百人一首17番の有名な和歌です。

出典は『古今集』の巻5・秋下294、六歌仙の一人にして平安時代きってのプレイボーイ・在原業平朝臣の歌。

「不思議が多かった神代の昔にも聞いたことはありません。
こんなふうに竜田川の水面に紅葉が真っ赤に映って、まるでくくり染めにしたように見えるなんて」という意味。

「ちはやぶる」は「神」や「宇治」にかかる枕詞です。

想像するだけで紅に染まった川面の光景が目に浮かぶようですが・・・


ここから有名な古典落語の演目「千早振る」に移ります。

初代桂文治の作といわれて、後世に改作などを繰り返し現在の形になったそうです。

有名な演目なのでほとんどの方がご存知でしょうが、一応・・・


百人一首をしていた娘から上述の和歌の意味を聞かれて困った男が自他共に物知りと認めている横丁の隠居のところへ教えを請いに行くところから始まります。

「おうおう、教えてあげよう。
お前、この竜田川をなんだと思う?
これはな、昔の相撲取りのシコ名でな、故郷から江戸に出て3年で大関になったんだが、ひと目惚れした女郎の千早のみならず妹分の神代にも振られてしまう。
惚れた女に相手にしてもらえなかった竜田川はすっかり荒れて相撲をやめて故郷に帰ったんだ。
それから親の跡を継いで豆腐屋をしていたある日、おからを恵んでくれと来たボロボロの着物を着た女乞食をよく見ると自分を振った千早のなれの果てだった。
昔のくやしさを思い出した竜田川はその女乞食におからをやるどころか井戸へ突き落とした・・・おからをやらないから『からくれない』、井戸に落ちて水をくぐった、というわけだ」と隠居。

「おかしいなあ、水くぐるんなら、水くぐるでいいでしょ?最後の『とは』というのはなんです?」と男が疑問を呈すると・・・
「千早の本名だ」
と隠居のオチで終わります。



立川志の輔氏選『滑稽・人情・艶笑・怪談……古典落語100席』



「夫婦愛、親子愛、隣近所の心のふれ合い。
人気落語家の立川志の輔が庶民が織りなす笑いのドラマ100を厳選。
古典落語入門の決定版」


上述の「千早ぶる」ももちろん収録された古典落語のダイジェスト版、楽しく分かりやすい内容です。


ビギナーズ向き読本といえるかな。


字面で読むとそこまで面白さが伝わってきませんが、噺家さんの話術を通すと百倍にも千倍にも面白さと想像力が膨らみます。

いかに噺家さんたちの芸がすごいかを再認識してしまいます。


本書を通して思うのは古典落語に取り上げられている内容の奥深さ。

夫婦や親子、師弟の人情話、幽霊の話、廓話などなまなかの知識では太刀打ちできないジャンルの幅の広いこと。

歌舞伎や能、狂言など日本の古典芸能にも通じることですが、歯が立たないという感じ。


本書に戻ると、2ページ見開きで一話のダイジェストが収録されているという構成で、興味のある演目から読んでもいいし、思い思いに楽しめます。

よかったらどうぞ。

いよいよ桜の開花が間近かになりましたね。

先日の歌会で桜にちなんだ有名歌人の歌を学びました。

桜ばないのち一ぱい咲くからに生命をかけてわが眺めたり 岡本かの子

夕光のなかにまぶしく花みちてしだれ桜は輝きを垂る 佐藤佐太郎

ちる花はかずかぎりなしことごとく光をひきて谷にゆくかも 上田三四二

てのひらをくぼめて待てば青空の見えぬ傷より花こばれ来る 大西民子

さくらばな陽に泡立つを見守りゐるこの冥き遊星に人と生まれて 山中智恵子

さくら花幾春かけて老いゆかん身に水流の音ひびくなり 馬場あき子

夕闇の桜花の記憶と重なりてはじめて聞きし日の君が血の音 河野祐子

水流にさくら零る日よ魚の見るさくらはいかに美しからむ 小島ゆかり

さくらさくらさくら咲き初め咲き終わりなにもなかったような公園 俵万智

どの歌もそれぞれに奥行きや余韻がありため息が出ます。

凡人たる私がどんなに感動を詠んでも二番煎じを免れないことを思うとつい腰が引けてしまいます。

以前詠んだ拙歌。

春の宵朧月夜の公園に桜と夫(つま)とわれと蝙蝠

掌中に慈しみ来し九条の行方揺らぎて桜花散る





さて本日は岸本葉子氏著『買おうかどうか』です。

「運命の出会いか、完全な勘違いか。
日用品から家電まで24のショッピング。
人一倍もったいながり屋なのに『便利そう、これがあればもっと楽そう」』と、購買欲が一向に衰えないのはどうして?
が、検討モードに入ったらいざ突撃、徹底研究!ゆったりしたスパッツを求めるあまり突然“妊婦になった”ことも。
ふだん品格を重んじる著者が時に不満バクハツ『先に言え!』。
アテがはずれて憤死しそうになる姿も可笑しい、共感お買い物エッセイ」


先日の『カートに入れる?』が予想以上に面白かったので著者の「お買い物エッセイ」シリーズの第一弾を図書館で見つけて借りてきました。


笑いに飢えている昨今、せめて夜笑いながら眠りにつきたい・・・。


「岸本さんの買い物が失敗するほど面白いです。
これからも失敗をお祈りいたします」とは編集者の弁。


今回も・・・というか第一弾なので、意気込みとともに選択に選択を重ねて、の末の全24品のお買い物。


アロマオイル、ホームベーカリー、パソコン、パソコン出張サービス、人間ドック、ゴミ出し万能バサミ、電子レンジ、インターネット、スーツケース、お雛様、茶こし一体型ポット、財布、吸盤フック、フードストッパー付きまな板、スパッツ、デニムレギンス、チップスメーカー、ハンドル付きぬか漬け容器、ホーローのやかん、ホットカーペット、醤油さし、ケーブルプラス電話、ギャベ、老眼鏡。


買う前は失敗せぬように騙されないようにしっかり情報を収集して熟考に熟考を重ねて実行に移す慎重派の著者。

その鋭い観察力、分析力はなかなかのもの、さすがひとりで女を張って生きてきたと感嘆していると・・・


何の関係もない他人のお買い物談がこれほどまでに面白いというのはなぜか。

私の乏しい分析力で分析してみると・・・共通の「お買い物失敗アルアル」がかなり被さってあるからに他ならないということが判明。


慎重に選んで買ったとたん後悔したり、しばらくしてなぜほしかったのかも思い出せないという品物がいかに多いか、ということを経験している人も多いのではないでしょうか。


先日もプチ旅行のホテルの売店に吊り下げられていた40%offのポンチョ風アウター、通るたびに目について・・・安価だったので自分で買えばいいのに決心がつかず、通りかかった夫にねだって買ってもらいました・・・が・・・帰宅していざ着てみると、まったく好みでないことがわかり・・・はやっ・・・後悔しております。


そんなこんなの数々の失敗談が聡明な著者のそれと共通なのにほっとしながら、今回も楽しく読了しました。

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