VINのらんどくダイアリー

ご訪問ありがとうございます。 「一日一生」を銘にさまざまな人生を読書というツールを通して味わっていきたいと思っています。 響きこし言葉に貼れるさみどりの付箋そよぎて林となりぬ

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2017年08月

8月は6日、9日、15日と決して忘れてはいけない記念日が目白押しですが、夫と次男の誕生日も続いています。


特に過去に何度か死と向かい合った夫が無事に喜寿を迎えられたのは僥倖ということで家族みんなでお祝いをしなくちゃ・・・ワガママでも仕方ない、この際許そう、と。


あまり甘やかしたくはないのがホンネですけど。


ということで、長女からは腕時計・・・たまたま愛用のものが寿命で回復の余地がないということで。

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長男一家からリクライニングチェアと3人で製作の写真立て・・・3人の力作です。

   


次男はこれから行く2泊3日の北海道旅行。 


そして私からスパイ小説と豪華ディナー・・・スパイ小説はほとんどを網羅しているので選びかたが難しいので本人にネット検索してチェックしてもらいました。


アワビのステーキ
牛タンのステーキ
バターナッツパンプキンポタージュ

牛フィレステーキ
ガーリックライス




ロアルド・ホフマン氏著『これはあなたのもの 1943-ウクライナ』


「感動の物語は、1943年ウクライナの屋根裏部屋から始まる…。
少年期の辛い体験を経てアメリカに移住し、ノーベル化学賞学者にまでなったロアルド・ホフマン教授の自伝的戯曲」


著者について
1937年ポーランドのズウォーチュフ(現ウクライナ)生まれ
ナチスのユダヤ人迫害のため、幼少時に父を殺され、母と二人でウクライナ人の家にかくまわれる
戦後の1949年に渡米
1965年よりコーネル大学の教員になる・・・専門は量子化学
1981年ノーベル化学賞を福井謙一と共に受賞
化学者であると同時に、詩人・劇作家としても活躍 (データベースより)



この戯曲は第二次世界大戦中の著者ご自身とその母親の記録を土台にしたフィクション。


1992年のアメリカ・フィラデルフィアを舞台にそこで慎ましく暮らすユダヤ人の母と息子の物語。


ウクライナ出身の母・フリーダと息子・エミールが移民としてアメリカに逃れるまでの苦難の道のりを描いています。


もう一つのアンネの日記といわれている由縁。


ナチスの兵士やウクライナ人の密告に怯えながら隠れ家にいた恐怖の日々や、フリーダの夫、エミールの父・ダニエルがナチスに惨殺されるという消すことのできない記憶を封印しながらアメリカでの新しい生活を送っていた一家でしたが、エミールの娘ヘザーがホロコーストについて調べるという学校の課題が出たことで、一家は一気に過去へと引き戻されていきます。


32歳と81歳のフリーダと6歳と55歳のエミールが交代に舞台に現れて過去を再現するという構成。


「この劇は、第二次世界大戦中の、彼自身とその母親のきわめて個人的な物語です。しかしそれだけではありません。この劇は大いなる喪失についての物語でもあり、人はその喪失といかに折り合いをつければよいのかという、人類共通の倫理問題に取り組んだ作品なのです。そしてもちろん、ホフマンの手になる『酸素』その他の戯曲同様、美しい文章で綴られ、緻密に構成された文学作品でもあります。『これはあなたのもの』はアメリカで大成功を収め、批評家たちから絶賛されました。私は、この劇には、日本でも同じように賞賛されるだけの、十分な要素がそなわっていると信じております」  オリバー・サックス(Oliver Sacks・神経学者)


「人種差別、戦争、ホロコースト……そういった邪悪なるものは人の心の闇から生まれる。そして、闇と戦うのは人の心の灯(あかり)。灯を灯し続けるために、人は、邪悪なるものの体験を語り継がねばならない。これは世界中の人を勇気づけてくれる作品だ」  竹内 薫(サイエンス作家)


そして著者・ロアルド・ホフマン氏の言葉・・・

「私が体験を語る理由は三つあります。
まず、こうした悲劇を二度と起こさないため。
二つ目は、今はもう語れない人たちのためです。
私の生まれた町にいたユダヤ人4千人のうち、生き延びたのはたった200人。
私は3800人のことを伝える責任を感じます。
三つ目は、戦争中にも『正しい選択』をした人たちがいたことを知ってほしいからです。
私たちをかくまってくれたウクライナ人のデューク一家は、自分たちの命を危険にさらすような決断をした。
戦争という残虐な時代にも、こんな道徳的な行動があった事実は人々に勇気を与えます」



そして彼はノーベル賞受賞スピーチでご自身を・・・
「戦争で引き裂かれた欧州の、ユダヤの血脈を継ぐ、アメリカンドリーム」の子」と語られたそうです。


余談ですが、今年6月15日~25日、新国立劇場にて八千草薫さんと吉田栄作さんを主演に舞台が上演されたそうです。


こういう舞台こそ全国を巡ってほしいものでした。

お盆を挟んで8日間、長男一家が帰省していました。


孫のアスカは真面目にウルトラがつくくらい真面目な中学一年生になって、部活と勉強と、幼いころから習っているヒップホップ系のロッキンというダンスの3つの柱でいっぱいいっぱいの生活を続けているようです。


ロッキンの超激しい動きとはうらはらに普段は相変わらず超おっとり系の幼い感じ、あまりに生真面目で幼すぎて親が心配するほど。


クラスメイトの中には親に内緒でピアスの穴あけを自らやった子もいるそうで、差がありすぎのお年頃です。


これからどうなることやら・・・。



休みを利用して鳥取県米子市の大山の麓のホテルに宿泊。










米子はアスカのパパが小学校5年~6年までの1年半を過ごしたところです。

冬場をずっとスキーに通っていた思い出の大山。


パパは運動神経がよかったので上達が早く、市の主催のスラローム大会に出て予選通過したこともありますが、長じて言うには・・・スキーが嫌いだったそうです(――;)


喜んで滑っていたと思っていたのに・・・子ども心を理解しない親でした。


そんなこんなでアスカ中心に過ごした夏休み、こちらでも宿題中心、その間を縫って昼はスポーツセンターで卓球、夜はウノでワイワイと賑やかな日々でした。



さて久しぶりのレビューです。

池井戸潤氏著『アキラとあきら』


「零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬(かいどうあきら)。
生まれも育ちも違うふたりは、互いに宿命を背負い、自らの運命に抗って生きてきた。やがてふたりが出会い、それぞれの人生が交差したとき、かつてない過酷な試練が降りかかる。
逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった――。
ベストセラー作家・池井戸潤の幻の青春巨篇がいきなり文庫で登場! !」




最近、ハードカバーに値するような作品がいきなり文庫になることもあって (^.^)

大好きな池井戸作品なので購入。

最新作とはいえ、2006年~2009年まで「問題小説」に連載されていたものに加筆、修正したオリジナル文庫です。

2009年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞を受賞するよりも、さらに2010年『下町ロケット』で直木賞を受賞するよりも前に書かれた作品というのだから驚きます。

約700頁の長編小説、読み応えがあります。


余談ですが、先月からWOWOWプライムで毎週日曜日夜10時から「連続ドラマW アキラとあきら」として放映されています。

ふたりのアキラとあきらを向井理さんと斎藤工さんが演じています。


長い物語をはさんで冒頭とラストにある文章。

幼いころの君は、どんな音を聴いていた?
幼いころの君は、どんな匂いを嗅いでいた?

第一章、第二章は倒産した元零細工場の息子・瑛の物語。

第三章は同族企業の長を父親に持つ長男・彬の物語。

最初の章からラストまでの30年という年月においてそれぞれの環境が語られています。


父親が経営する小さな町工場が銀行の貸し剥がしによって倒産、夜逃げで母親の親戚を頼って暮らす山崎瑛と、大手同族企業の船会社の長男として生まれた階堂彬。


この2人が東大を経て産業中央銀行に就職、新人研修で歴史に残る好成績を残したことで2人の運命が交差します。


著者の作品の多くは理不尽な社会に立ち向かう主人公の物語、最終的には正義が勝つ、というスタンスが私を含めた読者に安心感を与えてくれます。


大きな修羅場をいくつか用意していながら、結局は最良の落ち着き場所に着陸するという筋立ては、反面そんなバカなと思うような設定もありますが、やはり魅力です。


「なぜ自分はここにいるのか。
なぜ自分は銀行員なのか。
なぜ人を救おうとするのか・・・
いま瑛が救おうとしているのは見知らぬ大勢の人と家族でありながら、実は瑛自身なのだ。
彼らを救うことで本当に救われるのは自分なのだ」


中堅の銀行員としての瑛の自問自答ですが、著者の描くほとんどの作品に流れているテーマ。

まだ未読の方、ぜひどうぞ!!

「週刊文春」が特殊な週刊誌と認識され出したのはここ数年??


それまでは病院の待合などに置かれた週刊誌の中から「週刊新潮」か「週刊文春」を手持ち無沙汰なのでパラパラと捲る程度。


特に「週刊文春」はずっと昔から連載されている東海林さだお氏の漫画「タンマ君」が大好きなのでそれを求めて一直線にそこに行っていました。


そんな「週刊文春」でしたが、世間を賑わすような大きなスクープ記事を次々に掲載,いまや有名人がもっとも怖れるのが「週刊文春」と言われるようになりました。


私が記憶に留めだした最初は、たしかASKA氏のスクープ記事、その後ベッキーさん不倫の会話などがキャッチされ、週刊誌の記者のすごさに唖然としたのを覚えています。


それを受けてTVの情報番組がすごい・・・特にそういうのが大嫌いな夫はものすごい形相でたいていTVを消してしまいます。


1人を槍玉に挙げたら徹底的に潰れるまでやりぬく・・・もっとプラスのことにエネルギーを使ったら助かる人々もいると思うのに、とつい思ってしまいますが、野次馬根性でついつい後を追う自分もいます(――;)


話を「週刊文春」に戻すと・・・


週刊文春は反響の大きそうなネタの場合、5〜10人ほどのチームを組み、時間をかけ入念に取材を進めるかたちを取るそうです。


ここ10年以上発行部数トップを独走しているという週刊文春。


今日は、その週刊誌の舞台裏を描いた作品。


大崎梢氏著『スクープのたまご』  


「人の家の不幸に群がって、あなたは恥ずかしくないんですか?
週刊誌は、空振りやムダの積み重ねで出来ている。
手を抜いたら、あっという間に記事の質が堕ちる。
未解決の殺人事件にアイドルのスキャンダル写真―ビビリながら、日本の最前線をかけめぐる日向子24歳!

この私が週刊誌記者になって、スキャンダルを追う!?
『週刊千石』に異動した新人女子部員が恐る恐るタレントのスキャンダルや事件取材に奮闘!
リアリティ満載・感動のお仕事小説」


著者について・・・

2006年、〈成風堂書店事件メモ〉シリーズ第一作となる『配達あかずきん』でデビュー
書店や出版社が舞台の小説で人気を博し、児童書などに活躍の場を広げる
著書に『平台がおまちかね』『空色の小鳥』『誰にも探せない』など


本書は架空の「週刊千石」が舞台・・・ですが、、イコール「週刊文春」と読んでいいと思います。


主人公はまぐれで有名私立大学に引っかかり、まぐれで超有名文芸誌に採用された(本人曰く)西も東もわからない、容姿も普通以下の平凡な女子新入社員。


なんの因果か入社2年目の日向子が、泣く子も黙るといわれている「週刊千石」に配属になってからの孤軍奮闘記。


事件記者や刑事顔負けの張り込み、聞き込み、追跡などあらゆる手立てを使ってこれと狙った闇に光を当てる・・・


そのような苦労てんこ盛りの結果、辛うじて明るみに出た事件のみを目にしていますが、その陰で無駄足、無駄骨、空振りの山が葬られたり、またの日の目をみるときの材料として凍結されたり・・・週刊誌の記者さんたちの日夜の弛まざる努力を垣間見ることができます。


雑誌社などマスコミへの就職を念頭に入れている方々に読んでほしい一冊です。

先日テレビを観ていたら街角インタビューの対象になった20歳前後の男性。


住み込みで新聞配達をしながら専門学校に通っているというどこにでもいるような好青年。


インタビュアーの誘導に、哀しい過去が語られました。


シングルマザーだった母親の都合で預けられた養護施設で壮絶ないじめに遭って、母親に泣きながら一緒に暮らしたいと頼んだけど退けられたという過去のトラウマ。


この機会にどうしてもそのときの理由を母親に聞きたい、と。


近くの店で働きながら生計を立てている母親に撮影の許可を得て2人は対座します。


話を切り出す前に母親の作ったカレーライスを食べる息子。


久しぶりのおふくろの味に涙が止まらない彼。


息子を施設に預けなければならなかった当時の苦しい状況や胸のうちを訥々と話す母親に彼の長い間のわだかまりが徐々に氷解する姿が映し出されて・・・


なんて素直で優しい息子なんだろう・・・夫と2人で涙。



そういえば、以前も赤ちゃんのとき捨てられ養護施設で大きくなった男性が、テレビ局に母親捜しを依頼した結果、男遍歴の末今は体を壊してひとり暮らしの母親と涙の対面、その後自分の家に引き取り、今までできなかった親孝行をしている様子をドキュメンタリー方式で追っていた番組を観たこともあります。



で、貧しい頭で考えた私の結論・・・


「事情はともかく子どもを早くに捨てたほうが、母恋いの子どもになるのかな・・・
今からでは遅いかもしれないけど、我が家の子どもたちを捨てる宣言してみようかな」と私。

すると夫曰く

「子どもたち、今ならきっと大喜びするよ。
これからどんどん老後に向けて手がかかるのが省けたと3人で拍手喝采すると思う・・・」



なるほど・・・やはり捨てるのはやめよう。






さて本日は 津端英子氏& 津端修一氏著『あしたも、こはるびより 83歳と86歳の菜園生活。はる。なつ。あき。ふゆ。』 


「83歳と86歳の菜園生活。
愛知県のニュータウンで、夫婦ふたり。
キッチンガーデンで野菜を育て、換気扇のない台所で保存食をつくり、玄関のないワンルームの丸太小屋で暮らす。
簡素だけど優雅な歳時記です」


つばた英子(ツバタヒデコ)
1928年生まれ
キッチンガーデナーとして、大地に根ざしたていねいな暮らしを実践中

つばたしゅういち(ツバタシュウイチ)
1925年生まれ
自由時間評論家
東京大学卒業後、アントニン・レーモンド、板倉準三の建築設計事務所を経て日本住宅公団入社
広島大学教授、名城大学教授、三重大学客員教授などを歴任


ポレポレ東中野の映画館を皮切りに全国にじんわりと広がっていった『人生フルーツ』、観られて方もたくさんいらっしゃるでしょう。

風が吹けば、枯葉が落ちる。
枯葉が落ちれば、土が肥える。
土が肥えれば、果物が実る。
こつこつ、ゆっくり。
人生、フルーツ。



愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンの一隅、雑木林の中に佇むモダンな平屋とキッチンガーデンから四季折々の情報を発信する建築家の津端修一さん(90)と妻の英子さん(87)の物語。


当地の小さな映画館でも上映されましたが、どうしても時間の折り合いがつかず、見逃してしまいました。


あまりに残念だったので、amazonでお2人の著書を購入。



200坪のキッチンガーデンと30坪の雑木林に囲まれた小さな家に暮らすおじいさんとおばあさんの話。


畑を耕し四季折々の作物の種を蒔き、収穫物をジャムや煮物にして食卓で楽しみ、知り合いに配り、楽しいことだけ書くという日記をつけ、自家製の燻製器でベーコンを燻し、機織や編み物をする。


都会の喧騒に飽きた都会人がロハスな生活に憧れるという傾向がある現代ですが、本書の津幡端夫妻は30数年前からの元祖ナチュラリストといえます。


ほんとうの豊かさとは?

ほんとうの幸せとは?


という問いを突きつけられる作品です。


お互いを「しゅうたん」「えいこさん」と尊重し合い、できることを分担しながら、日々を楽しく暮らす。


字づらにすれば簡単そうですが、逆立ちしても真似できそうにない、そんな豊かな暮らしの数々。


自然と一体化したこんな暮らしには知力と忍耐と体力が必要、としみじみと感じました。


とうてい似たような生活はできませんが、山ほどのお手本のひとかけらずつでも実践できたらな、と思いました。


あふれる遊び心と互いの思いやりを忘れずこれから生きていかなければ!


その後しゅうたんは畑仕事のあとのお昼寝から目覚めず、旅立たれたそうです。

ご冥福を心からお祈りいたします。

きっとあの世からえいこさんを護ってくださっていることでしょう。

先月終わりに政府が公表した「科学的特性マップ」。

原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定で、地質学的条件から適否を推定して日本地図を塗り分けたもの。

それによると適地とされたのは国土面積の約65%、適地を持つ市区町村は全体の8割超の約1500自治体に上っています。

一方 「火山から15キロ以内」や「活断層付近」など地下の安定性に懸念があったり、「石炭・石油・ガス田」があったりして好ましくない特性があると推定される地域は国土の約35%。

これら以外の約65%のうち、海岸から20キロ以内の沿岸部は廃棄物の海上輸送に便利なことからより好ましいとされ、全体の約30%を占めています。

これら適地から国が複数の候補地を選んで受け入れを打診する方式だそうです。


私が住む岡山市は上述の条件を満たした好ましい適地。


これを受けて当地の県知事が政府の説明会などを通して更に詳しい状況を把握して指針を決めたい旨インタビューに応じていらっしゃいました。


当然ながらウェルカムの自治体はなきに等しく、住民の猛反対が予測できますが、かといって捨て場所のない核のゴミの行方は・・・。



世界で初めて高レベル放射性廃棄物を半永久的に地中に埋める最終処分場の建設が進められているフィンランド。

世界で最も費用がかかり使用期間も最長のこの処分場はフィンランド西岸のオルキルオト島に建設中。


複数のトンネルで構成するこの施設の名前は「オンカロ」。

フィンランド語で「洞窟・隠し場所」という意味だそうです。

地下およそ520メートルの深さまでトンネルを掘り、そこから横穴を広げ放射性廃棄物を処分していくといいます。


2020年までに運用を開始し、その後2120年頃までの100年間にわたり埋設処分に利用される予定となっており、100年後に施設が満杯になった後は、道を埋めて完全に封鎖。


使用済み核燃料に含まれるプルトニウムの半減期は2万4000年。


生物にとって安全なレベルまで放射能が下がるにはおよそ10万年の月日を要するといいます。


「オンカロ」は廃棄されたものを無害なものに処理するとかではなく、ただ生物から隔離して少しづつ放射性廃棄物の危険が弱くなっていくことを待っているだけということです。


この「オンカロ」の日本版をどこかの自治体が引き受けなければならない、そして原発が稼動するかぎり、このような施設はどんどん拡大していく・・・これが私たちが子孫に残していく遺産になると思うと・・・言葉がありません。






さて本日は森浩美氏著『家族の分け前』をご紹介します。  


「苦情処理係に異動となり、うつの症状が出て会社を一カ月ほども休んでいる父。
息子は父の一番好きな場所に行った。
父に会って二人きりで話したかった――
『それでも鳥は空を飛ぶ』など、心温まる短編集。
累計35万部突破、大評判の家族シリーズ第4弾、待望の文庫化!」


著者の得意とする「家族」シリーズ第4弾です。


ハートウォーミングな短篇の数々、読んだ直後は温かい気持ちになるのですが、数日たつと何にも残っていない・・・そんな作品なのに、読みやすさから図書館で見つけては借りてしまいます。


夫婦同士、親が子を、子が親を思う気持ち・・・8つの人生の片隅の小さな家族の人生模様を描いています。


今回は現代社会の問題となっている働き盛りのうつ病や育児放棄、非正規労働者などのテーマを取り上げていてタイムリー。


内容的には暗い話題を取り上げながら最後には一筋の光明を用意する、というのが著者のスタンス、安心して読めます。


タイトルの「家族の分け前」・・・

「家族で何かを分け合うということは、持ち分が減ることではなく、増やすということなのです」


家族でなくても「分かち合う」というのはすごく大切なことだと思います。

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