VINのらんどくダイアリー

ご訪問ありがとうございます。 「一日一生」を銘にさまざまな人生を読書というツールを通して味わっていきたいと思っています。 響きこし言葉に貼れるさみどりの付箋そよぎて林となりぬ

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2018年12月

12月14日に沖縄の辺野古での土砂投入が始まりましたね。


真青の辺野古の海の、土砂が投じられている一部が褐色に濁っている映像に胸を衝かれています。



新基地建設の是非を問う県民投票が行われるという来年2月24日までも待てないという政府の憑かれたような性急さに怒りを通り越して信じられない思いです。



このような状況で手を拱くしかないという自分はやはり政府側にたって傍観しているにすぎないという思いが強くなります。



こんなときネット上でローラさん初め一部の著名人の電子署名呼びかけが報じられました。


トランプ大統領宛。


すでに14万筆になっているそうです。


1月7日までに請願が10万筆以上集まると、ホワイトハウスは60日以内に何らかの対応や回答を検討しなければならないそうです。




署名は�@firstname �Alastname �Bメールアドレス を入れて�Csignnow のボタンをクリックするだけです。


そのあとメールアドレスに届いた確認メールのリンクConfirm your signature by clicking hereをクリックすれば完了です。



私も夫も署名完了!







さてこれから年末に向けて少し慌しくなりそうな我が家。


いつもの2人の生活が慌しくなります。


なので今回が今年最後のレビュー。



毎回拙いレビューを辛抱強く読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。



梯久美子氏著『世紀のラブレター』


「甘える裕次郎、渇望する鳩山一郎、死を目前に想いを託した特攻兵や名将たち。平民宰相は妻の不貞をかこち、関東軍参謀はその名を連呼した。
「なぜこんなにいい女体なのですか」と迫る茂吉、「覚悟していらっしゃいまし」と凄んだ美貌の歌人。
ゆかしき皇族の相聞歌から、来世の邂逅を願う伴侶の悲哀まで――
明治から平成の百年、近現代史を彩った男女の類まれな、あられもない恋文の力をたどる異色ノンフィクション」


銭ママからもらった本のうちの一冊。


著者の梯氏のノンフィクションの実力については銭ママと一致した感想。



梯氏の作品はいくつか読んでいますが、ブログには次の3冊をアップしています。


『散るぞ悲しき』『百年の手紙』『愛の顛末』

 
またブログにはポストしていませんが、まだご存命だった島尾ミホ夫人への長期取材を通して上梓された長編『狂うひと』も先ごろ読んだばかり。


また後日アップしたいと思います。



メール全盛時代ともいわれる昨今、手書きの手紙や葉書きはどんどんガラバコス化しているといわれていますが、ここに挙げられている手紙を見ていると、懐かしい時代が蘇ってくるようです。



引越しの度ごとに断捨離に向けて多くのものを処分してきた中にあった写真や手紙。


嫁いだ当時、筆まめだった義母や義姉からしょっちゅうもらっていた手紙がたくさん残っていました。


そのほとんどは嫁である私に来たもので、私もせっせと期待に応えるべく返事を出したことが伺える内容。



そのほとんどを処分してしまいましたが、残した一部を読んでも切なさが蘇ります。




さて本書について・・・


石原裕次郎、小林旭、鳩山一郎、白州次郎、芥川龍之介、植村直己、内田百�閨A木村功、山本五十六、斉藤茂吉、柳原白蓮、金子光晴、橋本龍太郎・・向田邦子、須賀敦子、美空ひばり、森鴎外、夏目漱石、川端康成・・・


中にはラブレターとはいえない内容の手紙もありますが、いずれも心を許した妻に宛てたものが多く、読み手が気恥ずかしくなるほど愚直に愛の言葉をぶつけていたり、不満を投げかけていたり。



驚くのは先の大戦時代を雄雄しく生きたであろう無骨な軍人たちの妻に対するやさしさあふれた無防備な愛の言葉の意外性に驚きを隠せません。



「・・・たった十年かそこらで、日本人は何でもメールですませるようになってしまった。
愛の告白や別れの言葉さえ、今や「書く」ものではなく「打つ」ものである。気軽に書いてすぐに送ることができるのはメールの利点だが、報告書のたぐいならいざ知らず、紙の手触りも個性の伝わる肉筆の文字もない”電子恋文”では、なんとも味気ない。
おまけに、恋がが終わればクリック一つ、キー一押しで虚空の彼方へ消えてしまう。
気恥ずかしくなるほど正直で、それゆえに胸を打つ。
その人が生きた時代や人生がにじみ出る−そんな恋文を、われわれ日本人は、つい最近まで書いていた。
恋愛も言葉も、吹けば飛びそうに軽くなってしまった時代だからこそ、さまざまな日本人が一文字一文字思いを刻んだ恋文を、もう一度、読み返してみたい」


あとがきの著者の言葉です。



最後に感動的なラブレターをご紹介して終ろうと思いましたが、これもおもしろいかもしれないと思い直して、ご紹介するのは斉藤茂吉の若き女性へのラブレター。



斉藤茂吉といえば斉藤茂太&北杜夫の父親であり、青山脳病院の院長、伊藤左千夫の門下生にしてアララギ派を牽引した大歌人。


短歌をされている方なら誰でもご存知の大御所です。



妻・輝子の実家・斉藤家の婿養子となり病院を継いだ経緯があり、活発な輝子に頭が上がらなかったという有名な逸話もあります。


その輝子の不始末が原因で12年間別居したときのできごと。


師であった正岡子規忌歌会で傷心の茂吉の前に現れた美しい女性。


ふさ子24歳。

茂吉52歳。


「ふさ子さん!
ふさ子さんはなぜこんなにいい女体なのですか。
何ともいへない、いい女体なのですか」



茂吉の恋は茂吉の死後10年たってふさ子が80通にのぼる手紙を雑誌に発表するまで秘められていたそうです。
恐るべし茂吉&ふさ子!

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先日図書館で借りた一冊。


図書館ではたいてい作家名を見て選ぶことが多いのですが、今回も好きな作家さんだったので一も二もなく借りることに。


早速その夜から読み始めて・・・寝られないままに二日間で読了。



大好きな警察モノではありますが、フクシマ原発事故やら東証を舞台に株価操作ありの様々な要素を交差させたハラハラドキドキ作品。


満足感で読了して・・・いざレビューを書こうかな、というとき・・・


念のため、過去ログを見たら・・・数年前にアップした作品でした(ーー;)


それもけっこう力強く書いている^^;


いままで二重投稿直前で疑問に思ったことは何度かありましたが、今回ほど白紙状態は初めて。


アルツハイマーの始まり???

そろそろレビューは潮時・・・かな?


ちょっと頭を抱えた出来事でした。





さて今回は『PHP』編集部編『父へ母へ。100万回の「ありがとう」』のご紹介です。


「「親思う心にまさる親心」――いつの時代も、子が親を思う気持ち以上に、親の子に対する慈愛の気持ちはさらに強いものです。
時に、互いの思いがすれ違い、また素直になれずに傷つけあうこともあります。でも、いつか子は気づきます。
「自分はこんなに愛されていたんだ」と。
けれど、親からもらった愛は大きすぎて、返すことはできない」



月刊誌『PHP』で10年以上にわたって連載されている著名人によるリレーエッセイ「心に残る、父のこと母のこと」から58編を選出、一冊にまとめたものだそうです。



藤子不二雄A氏、篠田節子氏、ひろさちや氏、中山庸子氏など、各界の著名人が綴った父母との忘れえぬ思い出の数々。


どれも心に沁みる親子の交流・・個別に抜き書きしてご紹介しようと思っていましたが、前述のアルツハイマー様の件がショックで早々に返却してしまったので詳しいご紹介ができませんが、そばにおいて様々な場で見返してもいいかなと思えるような心温まる作品でした。


購入のときのための記録として。

ネットのファイルに保存しているアルバムを整理していると懐かしい写真が出てきました。

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こんなに小さかった孫のアスカが10年たったらこんなに・・・。

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当たり前のことながらこうしてみると驚きです。



もっとも今も精神年齢はあの頃とたいして変わらないとは周囲の弁。



生真面目でピュアなアスカ・・・誰に似たのか、周囲を見回してみても思い当たる人がいない鬼っこ・・・社会の荒波の中で生きていけるのかな。






さて本日は第158回直木賞受賞作のレビューです。


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門井慶喜氏著『銀河鉄道の父』 


「明治29年(1896年)、岩手県花巻に生まれた宮沢賢治は、昭和8年(1933年)に亡くなるまで、主に東京と花巻を行き来しながら多数の詩や童話を創作した。
賢治の生家は祖父の代から富裕な質屋であり、長男である彼は本来なら家を継ぐ立場だが、賢治は学問の道を進み、後には教師や技師として地元に貢献しながら、創作に情熱を注ぎ続けた。
地元の名士であり、熱心な浄土真宗信者でもあった賢治の父・政次郎は、このユニークな息子をいかに育て上げたのか。
父の信念とは異なる信仰への目覚めや最愛の妹トシとの死別など、決して長くはないが紆余曲折に満ちた宮沢賢治の生涯を、父・政次郎の視点から描く、気鋭作家の意欲作」


「息子の賢治を信じつつも失望させられ、裏切られても愛することをやめられない。
どうしようもない父親の姿が、ほどよい距離感をもって淡々と描かれている・・・
優れた父性小説であると同時に、賢治の創作の苦しみも伝わる、感動的な作品となった」
(桐野夏生氏評)


「東北の素朴で平凡な父親像が、これほど心をうつとは。
賢治の変人ぶりをあますところなく描き、そして父親のとまどいをどことなくユーモラスな筆致で描いた」
(林真理子氏評)


「私が何よりこころ打たれたのは、最終章に近い一節で、母のイチの話として語られる宮沢賢治が息を引き取る箇所です。
私が門井さんに感心したのは、勿論、父に対する息子の気遣いもありますが、うららかな口調と、敢えて臨終の人間に感情、情緒の表現を入れたことです」
(伊集院静氏評)


「宮沢賢治がどこまでもお父さんを愛する息子だったことを、自分がそのように愛されていると気づかないほど深く息子を愛している当のお父さんの視点から、奇をてらわず抑制を効かせ、平易で明快な言葉で、そこに日向を置くように暖かく穏やかに綴った作品」
(宮部みゆき氏評)


「宮沢賢治は存在そのものがエモーショナルなので、実は小説の素材に適さない・・・
まずそのあたりを十分承知のうえ父親の視点を通して賢治を描いた。
妙案と言えるこの基本構造が、悲劇を過剰にせずよく制御して、文学的感動を喚起することに成功した」
(浅田次郎氏評)


「小説の引き算を教えてくれる手練れの作品である。
作者が本作で目指したのは宮沢賢治の文学的昇華ではなく、このまますぐに舞台に載せられるような父子の物語である。
まさに門井流の、この適度な軽さもまた、小説の奥深い秘密だろう」
(高村薫氏評)



宮沢賢治の父・政次郎の視点で賢治の生涯が描かれた作品。


父親の喜助から「質屋には学問は不要」と言われ、成績優秀だったのに中学校に行けなかった政次郎。


その政次郎が待望の長男出産の知らせを受けて出先から躍るように駆けつけるところから物語がスタートします。



喜助のように厳格であろうと思うものの元来のあふれる父性愛ゆえにどこまでも賢治を甘やかせてしまう政次郎。



子供時代の賢治の2度の入院では妻を押しのけ付きっきりで看病。

どこまでも賢治を信じ、将来の選択を支持し、送金の要請あれば進んで援助。

賢治の詩が載った新聞を百部購入して周りに配って歩く。



盛岡高等農業学校出身で地元で土壌改良などの実践的な農業指導をした教育者、地元岩手をモチーフとした架空の理想郷にイーハトーブと名づけた人、「雨ニモマケズ」の詩を通して構築した私のイメージは自己に厳しい道徳家・・・


上述の賢治像を覆すような個性豊かな人間・賢治が生き生きと描かれています。



家業を嫌い、悩みながら将来の生き方を暗中模索する賢治。


最後は「童子(わらし)こさえるかわりに書いたのだもや」という信念の下、童話作家の道を選んだ賢治。


しかし生前に刊行された唯一の詩集は『春と修羅』、そして童話集として『注文の多い料理店』・・・しかも自費出版。


有名な詩「雨ニモマケズ」を書いたのは両側肺湿潤で倒れ、2度目の療養のため故郷・花巻に帰省中、死の2年前でした。


不遇なやんちゃ坊主を最後まで信じて支え続けた父・政次郎を初め、母、妹、弟たちの家族愛の物語といえます。

友人たちと駅前の居酒屋めざして歩いていたときに目にした西川のライトアップ。

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「光のオーケストラ」というタイトルのイルミネーション。


西川緑道公園を12万球のLEDで彩っています。



昨日の歌会でもこのライトアップを詠った歌が二首。


ライトアップの青きネオンを置き去りに川は流れる未来に向けて(T氏)

岸辺に佇つ青鷺どつぷり染めあげて藍一面の光ページェント(G氏)


市内中心部を南北に流れる西川用水とその支流の枝川用水の両岸を緑道として2.4キロメートルにわたって整備した西川緑道公園。


噴水や水上テラスなどの修景施設や休養施設もあって散歩道としてや市民の憩いの場として親しまれています。


地元の野菜中心のマーケットや、4月~10月限定で満月に近い土曜日に開かれる満月バー、ジャズやポップスなどの野外音楽会など楽しい催しがたくさん。


以前の住まいは近かったので散歩のコースに入っていたのですが、引越しをしてからはなかなか足を運ぶ機会がないのが残念です。






さて本日はアリス・マンロー氏著&小竹由美子氏訳『ピアノ・レッスン』のご紹介です。

「行商に同行した娘は知らなかった父のもう一つの顔を目撃し、駆け出しの小説家は新たに借りた仕事場で大家の不可思議な言動に遭遇する。
心を病んだ母を看取った姉は粛然と覚悟を語り、零落したピアノ教師の老女が開く発表会では小さな奇跡が起こる―
カナダの田舎町を舞台に、平凡な日常を送る人々の暮らしに光を当て、些細な出来事が彼らの運命を変えていく有様を追った十五篇。
人生の陰翳を描き「現代のチェーホフ」と称されるノーベル賞作家の原風景に満ちたデビュー作品集」



1931年カナダ・オンタリオ州の田舎町に生まれる

1968年『ピアノ・レッスン』でカナダ総督文学賞受賞

1986年『愛の深まり』で同賞受賞

以後、全米批評家協会賞、W・H・スミス賞、ペン・マラマッド賞、オー・ヘンリー賞受賞

2005年「タイム」誌の「世界でもっとも影響力のある100人」に選ばれる

2009年国際ブッカー賞受賞

2013年カナダ初のノーベル文学賞受賞



十年ほど前何かの媒体でマンローの小さな短篇を読んで以来、その文章の透明感とともに日常に潜む小さな齟齬を拾い上げる巧みさに驚嘆した記憶があります。


その後2013年にノーベル文学賞受賞者となったマンローの記事を読んで、なるほどな~と納得したものです。


そんなマンローの最新作を図書館の棚で目にした驚き!



本書には以下の小さな物語が15篇。

ウォーカーブラザーズ・カウボーイ/輝く家々/イメージ/乗せてくれてありがとう/仕事場/一服の薬/死んだとき/
蝶の日/男の子と女の子/絵葉書/赤いワンピース/日曜の午後/海岸への旅/ユトレヒト講和条約/ピアノ・レッスン


こんな心の奥底の見えない襞にある小さな模様をよく見つけたなぁと思うような事柄でも拾い上げて物語に編み上げていくマンローの手法は魔法のよう。


決して美しくもなく、やりきれなさやみじめさといった負の感情があふれているものでさえ彼女の筆にかかると鈍い光を放つのです。


「乗せてくれてありがとう」のひねくれものの女の子ロイス、「蝶の日」の不遇で孤独な女の子マイラと彼女を突き放した目で見る語り手の「わたし」、さらに「ピアノ・レッスン」のどこといって長所のないピアノの女教師・・・


社会の隅っこで決して脚光を浴びることなくうす汚れた感じの女の子または女たちが思わぬ力を発揮する・・・というか接する人々に思わぬ深い思索と前進する力を導く・・。



マンローはあとがきで次のように述べていらっしゃいます。

「女たちの経験は重要だと考えている点において自分はフェミニストだ、そう思っています。
じつのところ、それがフェミニズムの基本なんです」


マンローの感性によって、子供のパーティーやハイスクールのダンス、巡回セールスマンや青い恋の陳腐な悩みといったありふれた体験が、生きることについてのユニークだが普遍的な作品となっている。
Globe and Mail グローブ・アンド・メール紙



マンローの短篇は静かだが、見事な観察力と穏やかな深遠さに満ちている。
Daily Telegraph デイリー・テレグラフ紙



普通の状況にある普通の人々を観察し、人々を結びつける絆を描き出す術に、マンローは長けている。余分な言葉を使うことなく鮮やかな情景を描き出し、見事な簡潔さで人物をくっきり立ち上げる。人々の普遍的な営みを、ときに面白おかしく、また悲しく、あるいは啓示的に見せてくれる。
Kingsport Times - News キングズポート・タイムズ・ニュース紙




比類なき観察眼の鋭さに加えて確かな眼差しで観察し尽したものを書ききるという筆力に驚かずにはいられませんでした。


こんな人の観察の対象になったらひとたまりもない・・・一瞬に取り繕っているものを剥がれて丸裸にされそう(ーー;)

先日、中学校からの友と3人で紅葉狩り・・・といっても市内のスポットを選んで。


中高一貫女子高に在籍していたころからの気のおけない友。


中学校は2クラスしかなかったので家庭環境も性格も得意不得意もすべてお見通しという間柄。


友のひとりは高松からなので時折、市内の安価なシティホテルのトリプルを予約してゆっくりと2日間を楽しむのが定例になっています。


植物が大好きな友と今年最後の紅葉狩り。


お互いにネット検索して間に合いそうなところをチェックして。



最初に訪れたのは市内中心部から少し東寄りの「曹源寺」。
 

臨済宗妙心寺派の禅寺。
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岡山藩池田宗家2代藩主綱政が元禄11年(1698年)に高祖父である恒興と父光政の菩提を弔うために創建した寺院だそうです。

現在の修行僧は原田正道住職を除いて全て海外より来日した人々という異国情緒ゆたかな禅寺。

当地市街地で時折、雲水姿の外国の托鉢僧を見かけますが彼らはすべて曹源寺の修行僧。

青い目の修行僧が厳しい修行に耐えていることを想像すると愛しくなります。


そして翌日・・・

後楽園へ。

木戸口にボランティアの方が2人たっておられたので、30分間限定でお願いできますか?と聞いたところ、快諾してくださいました。


普通は事前に予約が必要ですが、たまたまフリーの方がいらっしゃったという幸運。


おまけに偶然が重なって、お1人の方のネームプレートに聞き覚えのある名前が!


夫の囲碁仲間の方が後楽園でボランティアガイドをされているというのは夫を通して度々聞いたことがあって・・・。


「失礼ですけど・・・囲碁をされているTさんでしょうか?」

ということでTさんにガイドをお願いすることになりました(^.^)
 遠景に岡山城

後楽園のあらゆるアルアルを年号を交えながらガイドしてくださったTさん、本当にありがとうございました。
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30分が1時間20分の延長になりましたが、とても有意義な時間でした。


幼少の折より後楽園には度々足を運んでいる3人ですが、ガイド付きは初めての経験。


いろんな知識に感心しきり・・・直後忘れてしまったことも多かったけど。





さて今回は湊かなえ氏著『ユートピア』のご紹介です。


「太平洋を望む美しい景観の港町・鼻崎町。
先祖代々からの住人と新たな入居者が混在するその町で生まれ育った久美香は、幼稚園の頃に交通事故に遭い、小学生になっても車椅子生活を送っている。
一方、陶芸家のすみれは、久美香を広告塔に車椅子利用者を支援するブランドの立ち上げを思いつく。
出だしは上々だったが、ある噂がネット上で流れ、徐々に歯車が狂い始め―。
緊迫の心理ミステリー」


第29回山本周五郎賞受賞作。


本書は人口約7000人の地方都市・鼻崎町を舞台に、根っからの地元民と転勤によって大手の水産工場の社宅に住む人たち、景色に憧れて移住した自称芸術家たちが繰り広げるミステリー仕立ての物語。



交通事故により車椅子生活を送る小学1年の娘・久美香を持つ地元民である堂場菜々子。


賢く美しい小学4年の娘・彩也子を持つ転勤族の相葉光稀。


陶芸家として芸術家たちの集いの場に参加した星川すみれ。


この3人の女性に加えて物語の核になるのが小学生の久美香と彩也子。



堂場菜々子と相葉光稀、星川すみれの3人が商店街の祭の実行委員として出会い、お互いを知る過程で、「クララの翼」という車椅子を支援するボランティア活動を始めるところから子どもたちを巻き込んだ物語が始まります。


善意から始まった活動も回を重ねるうちに地元民と、都会からの移住者と転勤族との間に生れる溝がどんどん深くなり捩れていく過程が執拗に描かれていて著者特有のイヤミスの態をなしてきます。


みんなユートピアを求めて努力していたのに心の奥に芽生えた負の感情がどんどん膨れ上がり、負のスパイラルに押し流されていく・・・。


人間の奥処に潜む嫉妬や悪意、過剰な自意識を描くことにかけての著者の筆力に圧倒されっぱなしで読了。


2人の子どもの誘拐劇や殺人などを絡めたミステリー仕立てではありますが、これは余分だったのではないか。


女3人の心の絡み合いだけで十分成り立つ物語・・・


そんな感想を抱きました。

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by Saori

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by Saori
「男鹿のナマハゲ」を含む8県10行事で構成する「来訪神 仮面・仮装の神々」がユネスコの無形文化遺産に登録されたという嬉しいニュース。


天狗のお面を着けたナマハゲが泣き叫んで逃げまどう子どもたちを追いかけている映像が流れていました。


ナマハゲのニュースが流れる度に思い出すこと。



当地にもお正月になると鬼のお面を被った獅子舞が家々に押し入って子どもたちの頭をがぶりとする風習がありました。


3歳の頃、恐怖のあまりおかっぱ頭を振り乱して大泣き、母親の膝にしがみついていたのが私のいちばん遠い記憶。


いま思い出しても恐怖が蘇ってきます(ーー;)





さて今回は益田ミリ氏著『今日も怒ってしまいました』のレビューを少し。


「女の怒りもいろいろある。
大阪から上京して文化の違いに驚いた「戸惑い怒り」。
家族のボケをあかるく嘆く「つっこみ怒り」。
愛するペットに対するひどい仕打ちに涙する「本気怒り」まで…。
それでも怒りはためこまず、笑い飛ばしましょう!
怒って笑って、最後はスッキリ。
ストレス解消型エッセイ&4コママンガ」




2009年刊行っというから今から十年ほど前、ミリさん三十代後半・・・かな?


大阪から上京してマンガ家、エッセイストとしても軌道に乗った時期でしょうか。


今までのイメージをちょっと変更しなければ、と思えるエピソードがいくつか。


ほんわかとして怒りセンサーは人並み以下であまり敏感でなくて、生まれつき許容量が大きい、というか自分にちょっと自信がないかわり、どんな人も好意的に見ることができる女の子・・・これが私のミリさんに抱いていた勝手なイメージ。


本書ではミリさんのさまざまな怒りについてエピソードを交えて語っていらっしゃるのですが、ほのぼのとした感じが消えて、仕事に自信と余裕がでてきたアラフォーが対象に対してけっこう辛らつな怒りを抱いているな~という感じ。


意外にしっかりもののミリさん。


ミリさんも成長したんだなぁ。


こうして女の子は押しも押されもしない女になっていくのね・・・当たり前だけど。

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