
わが裡の狭量を知りてとまどへる夜をしらじら満月照らす
子どもたちに人気の作家さんをはじめ著名人が全国の学校を訪問、
特別授業を行いその模様を紙面で紹介するという企画が
毎年朝日新聞で連載されています。
授業をしてほしい希望の学校が応募して抽選で決まるという。
ちなみに2020年度はジャーナリストの池上彰さん、作家の今村翔吾さん、
宮下奈都さん、教育評論家の尾木直樹さん、絵本作家の宮西達也さん、
教育研究者の山崎聡一郎さんの6人でした。
以前現役医師であり作家の海堂尊氏がある中学校で授業をしたときの話。
中学生に自分の体のなかの臓器の地図を描かせたところまともに
描ける生徒はほとんどいませんでしたが、2時間の授業後に
再度描かせたところほとんど正しい地図が描けたという。
その中学生たちを笑えない"(-""-)"
わたしも中途半端な知識で肺だの肝臓だのと口にしていますが、
白地図に正しく描けといわれたらきっと描けなかった・・・
本書を読む前までは。
「作家で医師の著者が、カラダの“トリセツ(取扱説明書)"を作りました。
肺と心臓の位置、肝臓の大きさ、小腸と大腸の関係、すい臓のかたち、腎臓の数……。
一生付き合っていくものだからこそ、知っておきたいカラダのひみつ。
読み終われば、東大生でも描けなかった「カラダ地図」が誰でも描けるようになっている、楽しくてもっとも簡単な医学の本です。
『りんごかもしれない』『あるかしら書店』等で大人気の絵本作家
ヨシタケシンスケ氏によるイラストも満載で、内容もさらに深まります。
さあ、カラダのミステリーを解き明かそう!」(「BOOK」データベースより)
以前、海堂氏の作品に嵌って読み継いでいた時期があります。
第4回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した『チーム・バチスタの栄光』
をはじめとする医学系小説。
ご自身も外科医、病理医を経て現在は国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
放射線医学総合研究所の勤務医であられます。
本書の絵を担当しているのはヨシタケシンスケ氏。
手術で体を開いたとき、どのように臓器が並んでいるか、絵に描ける?
という問いから始まる本書。
東大生でも描けなかったというからだ地図。
自分の大切な持ち物なのに知らずにいることの恐ろしさ。
ひとつひとつは現代科学の知を集めても出来ないほどの超精密機械の
ようなものがお互いに連携と取りながらそれぞれの役目を
一秒の休みもなく担っているという体。
あだやおろそかには出来ないなと思う。
人は生まれたからには死ぬまで生きるのが義務
当たり前のことだけど再確認。
人のカラダの70%は水
大脳は約120g、血流の約20%を独占する贅沢な臓器
重さ300gの心臓・・・右側は肺に血液を送る小ポンプ、
左側は全身に血液を送る大ポンプ、よって左側が少し大きい
現役医師がタッグを組んだ相手がヨシタケシンスケ氏でよかった!
説明するには四角四面になりがちな臓器もヨシタケ氏のイラストによって
かわいらしくユーモラスになってとても取っつきやすい。
そのヨシタケ氏のつぶやき・・・
からだの中って血まみれでグチャグチャでこわいって言うか
キモチわるいよね。
それぞれ頑張ってくれているのに 「キモチわるい」なんて
なんだか申し訳ないよねえ
ほんと、その通りです。
一家に一冊、ぜひどうぞ!!