VINのらんどくダイアリー

ご訪問ありがとうございます。 「一日一生」を銘にさまざまな人生を読書というツールを通して味わっていきたいと思っています。 響きこし言葉に貼れるさみどりの付箋そよぎて林となりぬ

PVアクセスランキング にほんブログ村

カテゴリ: 五十嵐貴久

夏野菜がおいしい季節ですね。

 

ゴーヤ、オクラ、ズッキーニ、そしてモロヘイヤ。

 

クレオパトラも大好きだったというモロヘイヤの出回る期間は特に短いので、夏場になると下処理して冷凍に精を出します。

諸々もロもろ処理

茎には毒性があるといわれているので葉をむしり、茹でて細かく刻み、板状にして冷凍・・・オクラも同様に。

 

ほしいだけ手で折って使用しています。

 

原産地がアフリカといわれるモロヘイヤ、βカロチンやビタミンB1やB2、C、Eが豊富で食物繊維やカルシウムもてんこ盛りという野菜の王様。

 

カレーにいっぱい投入したり、オクラと合わせてネバネバお浸しにしたり、三杯酢で和えたり、納豆とドッキングさせたり、ネバネバ丼にしたり・・・。

 

今日はメカブと合わせて土佐酢をかけたもの・・・夏バテに最強な感じです(^^)/

 

モロヘイヤ鯵なんばん

 

 

 

セカンドステージ
五十嵐貴久氏著『セカンドステージ』
 

 

二人の子持ちの杏子は、疲れてるママ向けにマッサージと家事代行をする会社を起業した。従業員はお年寄り限定。夫の無理解、姑との確執、アルコール依存など、顧客のママ達にはいろんな悩みがあって、いちいち首を突っ込む老人達に杏子は右往左往。けれど、夫の浮気疑惑、息子の不登校など、自分の家庭にこそ問題が…!?元気が出る長編小説(「BOOK」データベースより)

 

主人公は小学生の兄妹二児のママである杏子は、子育てのためリタイアして社会との接点を失って以来育児に明け暮れる充実感のない日々をなんとか打破しようと起業を思い立ちます。

 

子育ての経験から、社会と隔離された中で子育てに疲弊しているママをサポートするマッサージ&家事代行業。

 

従業員は定年を過ぎたシルバー限定、オフィスは持たず、自宅のパソコンとスマホのみでの起業。

 

徐々に顧客も増え、個性豊かなシルバー従業員たちとのネットワークも軌道に乗るなか、訪れる家々や高齢者間で次々浮き彫りになる配偶者の無理解や姑との確執、アルコール依存など。

 

これらを杏子とともに従業員である高齢者たちが解決していくという流れ。

 

顧客毎にいくつかの章立てになっていますが、その流れのなかに挟まれる杏子自身の家庭の悩み・・・夫の浮気疑惑や子どもの不登校、そして従業員たちのそれぞれの過去や現在の事情が徐々に明るみに出てくるというもの。

 

顧客のそれぞれの問題は一応解決に向かう筋立てですが、肝心の杏子自身の抱える家庭の問題は宙ぶらりんのまま幕が閉じられてしまったという、なんともすっきりしないラストでした。

著者・五十嵐貴久氏の作品では「交渉人」シリーズがおもしろかったので、少し期待値が高すぎたのかもしれません。

こんな小説も書くんだと思った作品でした。

b159b615.jpg

遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ

後白河法皇が平安時代に編集したとされる『梁塵秘抄』の一節。

作者不詳の口伝として歌われたものだそうですが、私も自然に口をついて出たことに驚いた・・・ということは・・・高校時代にでも暗記させられたのか?


新聞の「折々のことば」にロジェ・カイヨワによる「遊び」の定義が載っていたのを読んでいるうちに思い出したのです。

いかなる富も、いかなる作品も生み出さないのが、遊びというものの特徴である
遊びは目標を定めて何かを作るのではなく、時間とエネルギーと器用さの純粋な浪費だとカイヨワは言っています。


なるほど・・・子育ても仕事も終わり、今は生活のすべてが遊びの範疇にある自分にはよ~く理解できる言葉です。


平安時代の庶民の口伝を通してみれば「遊び」を人生の大きな目的としてもいいんだ、とちょっと安心できるような・・・。

律儀な日本人気質をちょっぴり持ち合わせている私は用なしの自分の存在が何とはなしに堂々とできないでいるのですが、人生も社会も遊びという隙間がなければ息をつけない、とカイヨワが結んでいるので、まあ年齢的にもよしと許そう、と納得しております。


ということで遊びで描いたハガキ絵と遊びでアップした読書ブログです。

38e1a102.jpg




本日は五十嵐貴久氏著『編集ガール』のご紹介です。 

「高沢久美子は出版社に勤める27歳。
といっても経理部員だ。
会社には秘密だけれど、単行本編集部に勤務する31歳の加藤学とは付き合って三年。
そろそろ結婚の話も出ている。
ところがある日、ワンマン社長の長沼からいきなり新雑誌の編集長に任命された。
以前、適当に書いた企画書が通ってしまったのだ!
女性ファッションの通販雑誌を自分で創刊するなんて、久美子にできるわけがない。
新編集部のメンバーは社内よりすぐりのツワモノばかり。
その上、彼氏の学まで部下になるなんて!
素人ばかりの編集部は前途多難…」


以前このブログにもアップしている『交渉人』『交渉人 爆弾魔』がけっこうおもしろかったので、著者の名前と「編集」というタイトルに惹かれてピックアップしたのですが・・・なんとも軽い作品。

これが「交渉人」シリーズの著者?


私の好きな奥田英朗氏の「家」シリーズをもっともっと薄っぺらく軽くしたようなお仕事小説といえばいいのでしょうか・・・。


ある中堅出版社の経理部員の女の子が軽いノリで応募した企画が変人社長の目に留まり正式採用、その企画を遂行するための雑誌編集長に任命されてからのドタバタの成功物語。


編集経験がまったくない主人公が任命に抗っている間、あれよという間に社長の鶴の一声で新しい編集部がセットされ、そこに文芸編集員の恋人が部下として異動してくるというありえない展開の嵐。


結果的に新雑誌の編集は成功裏に終わりますが、あまりにもお粗末な主人公の手腕といい、新雑誌が出来上がる過程の貧弱さといい、軽くは読めますが、消化不良の感は否めませんでした。

★★というところでしょうか。

1日中エアコンが放せません^^;


少し前から夜も寝る前にベッドルームを冷房で冷やし、寝るときには冷房からドライ29度に切り替えて朝までつけています。


先日、息子さんと2人暮らしの高齢者の男性が少ない年金のため電気とガスの契約を自ら解約して生活していたため熱中症で亡くなられた記事が出ていました。


息子さんも10年ほど前から重度の腰痛で働けなくなり父親の年金のみで生活、アパートの家賃を払うと残り4、5万円弱での生活、生活保護の相談に訪れた役所で高圧的な職員の態度に傷つきそれ以来最低のラインも保てないような生活状態だったようです。


このような記事を見ると自分が何と驕った人生を、しかも不満とともに暮らしていることかと胸がつぶれる思いがします。


全世界のそんな境遇の人たちを救うべくもないし、たとえその親子が隣に住んでいても自分がその親子の生活を支え続けることなど不可能なのに、申し訳なさでいっぱいになります。


小学生の頃より募金が好きで、外出の行きと帰りに同じ赤い羽根募金にお小遣いを入れるのを見た母に1度でいいと叱られたことがあります。


今でも何千円かの募金は折を見つけてしていますが、収入ギリギリまで削っての募金となるとできるか、と問われれば即座にうなずくことができない自分の欲も自覚します。


批判だけの正義感など何の役にもたたないのはわかっているのに、いろんなニュースを見聞きするたびに憤っています。


このブログもエアコンの適温の中で書いているのですから・・・何とも・・・ですね。



さて今日は五十嵐貴久氏著『交渉人・爆弾魔』をご紹介します。


2003年に刊行後ベストセラーとなった『交渉人』の2年後を描いた第2弾が本書です。


ちなみに第3弾『交渉人 籠城』がこの6月にハードカバーで刊行されています。


第1弾『交渉人』に関してのレビューと著者の簡単な経歴に関してはこちら→



さて本書は前作でネゴシエイターとして石田警視正の教え子であり、彼に思慕の情を抱いていた準主役・遠野麻衣子が主人公のスピンオフ作品、今年6月には若村麻由美主演でテレビドラマ化もされたので観られた方も多いのではないでしょうか。


「都内各所で爆弾事件が発生。
要求は二千人の死者を出した“宇宙真理の会地下鉄爆破テロ事件”首謀者・御厨の釈放だった。
交渉人に指名された広報課の警部・遠野麻衣子はメールのみの交渉で真犯人を突き止め、東京どこかに仕掛けられた爆弾を発見しなければならない。
さもないと東京は未曾有の大惨事に見舞われる-。
手に汗握る、傑作警察小説」



前作『交渉人』ではタイトルどおり犯人たちとの「交渉」を中心に物語が展開していきますが、今回はイレギュラーな「交渉」により進行していきます。


現実に起こり日本を震撼とさせたオウム真理教の地下鉄サリン事件&麻原を連想させる設定に思わず引き込まれますが、事件の背景をあまりに大きく設定したために現実感から離れてしまったという感じが否めませんでした。


ボイスチェンジャーを用いて直接麻衣子の携帯に要求を突きつけた犯人像の割り出しなどところどころにプロファイラーとしての麻衣子の力量が発揮されていますが、著者の「交渉人」という設定へのこだわりゆえか事件解決と「交渉」を強引に結びつけたような幕引きに不自然で意図的な感想をもってしまいました。


事件解決の過程で繰り広げられる警視庁内部のさまざまな階級の人々の軋轢や面子が興味深く描かれていてそういった面ではとても読み応えがありました。

日本三大奇祭の1つに数えられている岡山県西大寺会陽が無事に終わりました。

永正年間(1504年~1521年)、お寺で配られる護符にすばらしいご利益があると評判になり民衆が殺到したために、投げ与えたことが始まりとされています。

争奪戦が激化するにつれて、紙ではちぎれてしまうことから、室町時代の1510年当時の住職忠阿上人が牛玉を木に巻き付けた宝木に代え今日の木札に至って、呼び名も「真木」から現在の「宝木」と呼ばれるようになったそうです。

この時初めて会陽(春の意の「陽」に会う)と名付けられたといいます。

1959年には岡山県により重要無形民族文化財に指定されました。


2月の第3土曜日、午後11時ごろから境内に集まった裸の男性たちが水垢離で体を清めて押し合いをしながら先手観音と牛玉所大権現を詣でます。

夜12時になると皆が本堂に集まり、すべての明かりが消され御福窓から宝木が投げ入れられます。

クライマックスの宝木の争奪戦を制してうまく手に入れた者は福男と呼ばれ、その年の幸福が約束されるという言い伝えがあります。

昨年は20年ぶりに参加者が死亡するという事故があったため、今年は安全に万全の注意が払われたようですが、裸男9000人が争奪戦を繰り広げ、2グループが無事に宝木を獲得しました。


ちなみに日本三大奇祭は西大寺会陽のほか、岩手の黒石寺蘇民祭と大阪の四天王寺どやどやを指すそうです。

岡山では西大寺会陽が終われば本格的な春が訪れるといわれています。

名のみだけでない春が待たれる毎日です。



さて今回は五十嵐貴久氏著『交渉人』をご紹介します。


デビュー作『リカ』で第2回ホラーサスペンス大賞を受賞、

他に高校生の青春を描いた『1985年の奇跡』や『2005年のロケットボーイズ』、

世相を反映した事件を描いた『交渉人』や『TVJ』、『FAKE』、

時代物『安政五年の大脱走』、『相棒』など、それぞれタイプの異なるさまざまな分野に挑戦し続けていらっしゃいます。


本書の主人公は39歳の警視正、特殊捜査班一課課長兼係長代理石田修平、ネゴシエーター(交渉人)の本場であるアメリカFBIで研修を受けたキャリア組。

その石田を講師として交渉術訓練に抜擢されて参加し、優等の成績で卒業した生徒であるやはりキャリア組の遠野麻衣子が脇を固めて事件が展開します。


ここに登場するネゴシエーターとは人質救出作戦においての犯人との交渉に関する訓練教育を受け、専門的知識・技能を有している警察官を指します。

元々FBIが始めた「人質救出プログラム」がさきがけとなって、人質篭城事件の平和的解決に貢献しているということです。

日本では2005年から専門職としての交渉人が置かれているそうです。


さて本書ではコンビニを襲って現金を盗んで逃亡の末病院に立てこもった3人組の強盗に対し、交渉の役目を担って送り込まれた石田との間で息詰る交渉が繰り広げられます。

このように、この作品の中核をなすのは「犯罪者との交渉術」ですが、これが絵に描いたような教科書どおりのステレオタイプの展開で進むあたりに失望した読者も多かったのではないでしょうか。

前半部分の展開はスピード感を感じさせるものでしたが、私自身物語半ばにして著者が意図するラストが予想できた上、最大の見せ場ともいうべき犯行の動機に説得力がまったく感じられなかったことはとても残念です。

前半部分では主人公を補佐する女性警察官遠野麻衣子の石田に対する思慕を含めたからみつく視線が読者である私にとって非常に煩わしく、女性蔑視とお叱りを受けることを覚悟で言えば、からみの役目が女性でなく若い男性の警察官だったらまた別の雰囲気になっていたのではないかと思いました。


また終盤部分にきて、事件の締めに大活躍を見せる遠野麻衣子の不自然な力量に少なからず違和感を覚えてしまいました。

ただそれらを差し引いて、交渉術に関する基礎中の基礎を知ることができた点では興味深い本でした。

↑このページのトップヘ