
今日は七夕。
子どもたちが幼いころは事前に夫が会社帰りにどこからか笹を調達してきて、これも事前に義母が折り紙を切ったり貼ったりして作って送ってくれた短冊や網飾り、わっかつづりやちょうちんや星を笹に吊るして軒下に飾っていました。
懐かしい思い出。
今から思うと、働き盛りの超多忙だった夫がよくやってたと思います。
当時は不満ばかりが多くてありがたみもなかったけど。
昨年の七月七日は末っ子の次男が入籍した日。
今日で紙婚式。
健康で仲良く暮らすというのが母の唯一つの願いです。

「被害者と加害者、その家族たちのやむにやまれぬ“想い”をみつめてきた刑事・夏目信人が出会う凄惨な事件の数々。
年金不正受給、性犯罪、外国人労働、介護。
社会の歪みが生み出す不平等や、やり場のない虚しさを抱えつつも懸命に前を向く人々を理不尽に踏みにじる犯人を前に、常に温かみに満ちていた彼のまなざしが悲しき“怒り”に燃えあがる。
日本推理作家協会賞受賞短編を収録、現代社会の闇に切り込んだ4つの傑作ミステリー」
夏目刑事シリーズ第四弾。
『刑事のまなざし』 → 『その鏡は嘘をつく』 → 『刑事の約束』 → 『刑事の怒り』 となっています。
本書には「黄昏」「生贄」「異邦人」「刑事の怒り」の4篇が収録されています。
そのうち第70回日本推理作家協会賞〈短編部門〉受賞作となった「黄昏」は夏目が池袋から錦糸町に異動になる直前の事件、他3篇は錦糸町での事件です。
年金不正受給、性犯罪被害、外国人労働、そして介護という現代社会の諸々の問題を通してそれから派生する犯罪という闇を夏目独特の視点から浮き彫りにしています。
だれもが見過ごすような小さな違和感などからどの事件も背景にある被害者加害者両者の心というものに深く切り込んで事件を解決していく夏目刑事の細やかな目線が今回も生きています。
最後の「刑事の怒り」では植物状態の患者の死というものをテーマに、夏目自身の家庭の事情を交えながら生死の問題に立ち向かっています。
事件そのものよりその背後にある人間というものの業を描いて良作です。