VINのらんどくダイアリー

ご訪問ありがとうございます。 「一日一生」を銘にさまざまな人生を読書というツールを通して味わっていきたいと思っています。 響きこし言葉に貼れるさみどりの付箋そよぎて林となりぬ

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カテゴリ: 天野節子

日ごろ夕食時のお笑い系以外ほとんどテレビを観ませんが、毎年年末になるのを楽しみにしている番組が3つあります。


紹介をとまどうようなおバカ番組で恥ずかしいのですが、1つは先日放映された「人志松本のすべらない話」、次は昨晩の「M-1グランプリ」 、そして最後が大晦日の「ダウンタウンのがきのつかいやあらへんで」なんです


「人志松本のすべらない話」の今年の優勝者はガダルカナルタカさんでこれは少し予想外で不本意でしたが、「M-1グランプリ」は苦節9年連続決勝出場の笑い飯が優勝、最後の「M-1…」王者となりました。


最後に残ったのは笑い飯とパンクブーブー、スリムクラブ。


敗者復活戦から見事勝ち上がってきた昨年の覇者・パンクブーブーは披露した2つのネタがあまりにも酷似していたのが命取りになり審査員の票がまったく得られなくて残念でした、応援していたんですけどね。


ニューフェイスとして勝ち上がってきた沖縄出身のスリムクラブの漫才、初めてでしたが、間の取り方が異常なほど長く独特な雰囲気をかもし出すいま流行のゆるキャラが受けたのか、7名の審査員中3名が投票し準優勝。


個人的にはファイナりスト9組のうち「ナイツ」と「ハライチ」がおもしろかったのですけど。


こんなにおもしろい番組が今年で終了するのは淋しいです。


今までのM-1についてはこちら




本日は天野節子氏著『目線』です。


自費出版したデビュー作『氷の華』がブレイクして松本清張の再来といわれる著者の2作目。


1作目は米倉涼子主演でテレビ化されましたが、この2作目も先日仲間由紀恵主演で放映されたばかり。


すでに原作を読んでいたのと仲間由紀恵さんが好きなので観てみようとテレビをつけましたが10分ほど観ただけで退屈になり消しました。


「ベストセラー『氷の華』を遥かに超えた究極のミステリー。
同族会社・社長の誕生祝い。華やかな宴は、一転して次々と人が死ぬ惨劇の場へと変わっていく…。華やかな悪女を描いた『氷の華』から2年。
60歳で自費出版からデビューし、女・松本清張の呼び声も高い大型新人が、驚くべき進化を遂げ、愛憎渦巻く一族の悲劇を描き切った衝撃作。
驚愕のラスト。
犯人の抱える深い哀しみに、3人の刑事は辿り着くことができるのか?」



意味深長なタイトルが災いしてか、途中から犯人が予想できたのがいいのか悪いのか、趣向をこらした伏線の数々が上記の出版社の扇情的なキャッチコピーに反して何だか底浅く物足りなさを感じました。



1作目でも感じた素人の域を出ない文章が多々見られたことやくどいと感じられる説明的な文が多く目につきました・・・こんなにエラそうに感想を述べるなら書いてみろ、と自分自身に突っ込みを入れながら毎回レビューを書いている私です、どうぞお許しを!


そして極めつけはどこかしこで寄せ集めたとしか思えないようなティピカルな刑事の登場でまたもやドン引き。


それにしても犯行に結びつく犯人の長年の怨念や、舞台となったハイソサエティー風の家族の内実の描写があまりにも時代錯誤的で底が浅く共感できなかったのは残念でした。

先日知人の参加している舞台朗読会の主宰者・さかもとふみこさんの朗読会が地元のシンフォニーホールで催されたので行きました。


「ひとり語り クラシックハープとともに」というタイトルで、ハープの伴奏を背景に辻邦生氏の小品2題を台本なしで語るというもの。


辻邦生氏の作品は随分前にフランスを舞台のものを1冊読んだことがあるばかりでしたが、今回の2作品は小品といえどもかなりの長さで、それをすべて暗記して舞台で朗読されたことに目を瞠る思いがしました。


1話目は辻氏がクラシック音楽・エリック・サティ/グノシエンヌ第4番に刺激されて作ったといわれる『樂興の時十二章』のうちの「アネモネ」

2話目は同じく辻氏がバルトロメオ・ヴェネトの「婦人像」からイメージを膨らませて作った『十二の肖像画による十二の物語』のうちの「誇り」


どちらも中世ヨーロッパを舞台の物語、作家のイメージの芳醇さに驚くばかりですが、それらを表現豊かに台本なしで朗読するということも私にとっては至難の技のようでした。


小さなホールで途中咳などが聞こえただけでエチケット違反はありませんでしたが、先日の新聞に衆院本会議場で天皇皇后両陛下ご臨席のもと始まった議会開設120年記念式典の最中、自民党の逢沢一郎国会対策委員長の携帯電話の着信音が鳴り響くという失態があったそうです。


逢沢一郎さんは同じマンションの別階に住まれていて地元に帰省中はよくエレベーターでお会いする身近かな議員さんなので驚きました。


昨今携帯トラブルはあらゆるところで発生していて私も以前図書館で鳴った携帯にとっさに出て司書の方に注意されたことがあります。


その携帯に関して先日驚いたことがあります。


肺炎を悪化させて病院のICUに入った従弟を見舞ったとき、病人である従弟の枕元に携帯が置いてあり、酸素マスクをつけた従弟が外部からの携帯に出ていてびっくり。


呼吸も苦しそうな病人が日常会話の延長で携帯に出ることに加えて病院のICUで持ち込み許可されたことに驚きました。


どんどんいろんな生活空間を浸食してきている携帯に何だか危機感を感じてしまいました。


成長期の子どもたちの親はさぞかし困っているだろうなといつも想像しています。


特に子どもたちの生活をこれ以上侵さないでほしいです。



さて今日は天野節子氏著『氷の華』をご紹介します。


著者・天野節子氏による還暦を過ぎてからのデビュー作が本書です。


「自分が生きてきた60年近くを振り返ってみると、3つの時代があることに気がつきました。学校を卒業するまでの20年、幼稚園の教諭としての20年、そして幼児教育に携わって20年。それぞれの時代に自分のやりたいことをしてきましたけれど、それでも自分の住んでいた世界はあまりにも狭かった。そこで何かひとつ、今までに経験しなかった世界を経験したいなと。それが、書くということでした」


好きな本を問われれば迷うことなくアガサ・クリスティの『アクロイド殺人事件』と松本清張の『眼の壁』を挙げるほどの推理小説愛好家、小説を書こうと思い立ったとき人間が人間を描くことの醍醐味を感じさせる推理小説に題材をおくことに迷いがなかったそうです。


元は自費出版で刊行したものがあるきっかけでその域を超えて売れ続けているという経緯。


「専業主婦の恭子は、夫の子供を身籠ったという不倫相手を毒殺する。
何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。
殺したのは本当に夫の愛人だったのか。
嵌められたのではないかと疑心暗鬼になる恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。
そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが始まる・・・」


私は観ていませんが、2008年米倉涼子主演でテレビ化して話題になったそうです。


“女性版・松本清張”との呼び声が高いというのがうなずけるストーリー展開、構成力もしっかりしていますが、刑事とのやりとりなどに不自然さがみられる箇所がかなりあり、警察関係の造形には素人を思わせる違和感がありました。


とはいえ、ひとりの女性のあるプライドが招いた犯罪がテーマという本書は2時間の単発サスペンスドラマ用にぴったりの作品でした。

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