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ご訪問ありがとうございます。 「一日一生」を銘にさまざまな人生を読書というツールを通して味わっていきたいと思っています。 響きこし言葉に貼れるさみどりの付箋そよぎて林となりぬ

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カテゴリ: 本城雅人

沈む夕日

潮時は今かと思ふきさらぎの遠き山の()に夕陽が沈む


夫はスポーツと名の付くものならほとんどを網羅するほど観戦が大好き。


地方のバレーボールからサッカー、マラソン、高校野球予選など。


 カーリングもラグビーもバスケットボールもゴルフも・・・。

 

いまもびわ湖毎日マラソンを観戦中。

 

富士通の鈴木健吾が日本新で優勝!!

 

2時間4分56秒!!

 

 

さて、野球は一時転勤で広島にいたときはカープも応援していましたが、阪神一筋。

 

というか典型的なアンチ巨人。

 

今いちばん好きなのはサッカー・・・かな?という感じですが、
長かった熱狂的な野球応援時代、阪神が勝つとコンビニにスポーツ新聞を買いに行っては
余韻を楽しんでいた時期があります。

 

一面に踊っていた煽情的な文言にそれぞれのスポーツ新聞記者の工夫が光っていて
読者の気持ちを高揚させていたっけ・・・
最近はスポーツ新聞も買いに走ることもなくなったけど懐かしい思い出。

 

本日はそんなスポーツ紙で苦闘する記者たちの物語。

 


 

時代

本城雅人氏著『時代』
 

 
スポーツ紙で働く記者・笠間に、販売部への辞令が下った。
記者職への断ち切れない思いを抱えながらも、それまでの人脈を活かし、販売部でも存在感を発揮し始める。
だが会社の根幹を揺るがす事件を解決した矢先、悲劇が彼を襲う―。

一方、新聞社で忙しく働く父との関係に悩む長男の翔馬と次男の翼。
彼らの人生もまた、大きな岐路に立たされる(「BOOK」データベースより)

 
親子二代に渡ってスポーツ新聞社で働く家族

人間を綴った連作短篇集。

 

第一話~第九話&エピローグという構成。

 

時代は平成中期から平成が終わろうとする頃までの数十年の物語。

 

東都スポーツの記者・笠間哲治が第二話までの主人公。

 

その後哲治の長男・翔馬から次男・翼の物語となります。

 

全篇を通して重要な脇役として登場するのが笠間哲治の同期の伊場克之。

 

主役たちを食うほどの役割、ラスト付近での登場時も何だかかっこよすぎて
作話が過ぎるようにも感じたほど。

 

それにしても前歴がサンケイスポーツの記者だけあって新聞社の内部の描き方は
臨場感に溢れているのが魅力のひとつ。

各スポーツ紙の記者のスクープ合戦の様子や休刊日に発刊する新聞社の収益などの内部事情、
スポーツ業界の重鎮に記者として取り入り可愛がってもらう手立てなど
未知の世界の魅力満載。

 

 

筆力も確かなら構成力もしっかりしていて本書のみならず読者を惹きつける力は相当なもの。

 

本書もただのスポーツ記者の物語という枠に留まらず
家族愛、同志愛、子弟愛など多角的な人間愛を描いて秀作です。

このブログでもさまざまな分野の著者の作品を取り上げていますが、どれも大きな外れのない作品群。

著者の作品を未読の方、ぜひ一冊手に取ってみてください。

 

心配していた台風10号もやっと日本を脱出したようです。

 

はやくから避難されたお蔭で九州や沖縄地方の方々の被害も最小限に抑えられたということですが、亡くなった方、重軽傷を負われた方々、土砂崩れで安否不明な方々もいらっしゃってまだまだ予断は許されない状況です。

 

簡単に避難というけれど、自分の身に置きかえてみれば、避難自体の決心や行動も大変なこと。

 

留守宅がどうなっているか気が気ではないでしょうし、避難場所までの移動も大変な場合もあるでしょう。

 

特に高齢者や幼子を連れた方、ペットがいる方などの避難状況を想像するとさぞ大変だったろうな、と思います。

 

それでも体が無事というのは何ものにもかえがたいことです。

 

これ以上被害が拡大しませんように!

 

 

ここ数日は台風のため、前後はコロナ禍による在宅時間が長いことにも慣れて、買い出しもせず家であれこれ時間を工夫しながら一日を過ごしています。

 

わたしはテレビをあまり見ないし、日中は本も読まないので、やることといえばついつい料理とかピアノとか・・・。

 

好きでない家事は掃除・・・なるべくブラーバに任せて( ;∀;)・・・ちょっと頭が弱い子なので学習能力の点では物足らないのですけど。

 

 

最近はCOOKPADをはじめ、DELISH KICHENやKURASHIRUなどのレシピアプリが豊富なので、ipadで検索してはけっこうな時間をキッチンでカンタン料理に費やしています。

 

今日のお昼はたこ焼き、夕食は「たたきキュウリの塩昆布和え」「ズッキーニの豚肉巻き」「豚肉の冷しゃぶ&トマトサラダ」「ジャバラジャガイモのバタ焼き」「ピーマンとツナとコーンのマヨネーズ和え」でした。

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穴掘り
本城雅人氏著『穴掘り』
  

 

死体を埋めれば誰にもバレない―野に放たれた殺人者の罪を明らかにし、寂しき行方不明者の捜査をして30年。

愛憎も哀しみも嫌らしさも、この鬼刑事の執念が掘り起こす。

社会派ミステリーの旗手が挑む初の本格警察小説(「BOOK」データベースより)

 

20年間サンケイスポーツ記者としてプロ野球やメジャーリーグなどを取材していた著者はその豊富な経験を生かして野球や新聞記者を題材に多くの作品を上梓されています。

いままでほとんどの作品を読んできましたが、大方当たり外れがなく期待を裏切らない内容だったので、今では本城ファンを自認しているほど。

本書はそんな著者がいままでの枠を超えて初めて警察小説に初挑戦した作品です。

6篇の連作短篇集。

タイトルを見てちょっと引き気味でしたが、すごくおもしろかった!!

警察小説ファンの方、おススメです。

横山秀夫氏や佐々木譲氏、今野敏氏をはじめとする警察小説の名手に引けを取らない内容。

舞台は警視庁捜査一課殺人犯捜査

〈捜査一課〉というと警視庁の中でも花形部署ですが、この中の〈殺人犯捜査〉は過去の事件の資料を読み解現在進行中の事件と照合することで細い糸が繋がっていく未解決事件や「遺体なき事件」の端緒をつかみ、別件で逮捕された犯罪者との因果関係を突きつけて遺体を発見するところまで持っていくという仕事内容。

主人公はこの〈殺人犯捜査〉で一日中PCの前に座り、過去の膨大なデータから現在の犯罪者との誰も目に留めないような端緒を見つけ出し、まるでパズルを組み立てるように構築していく職人肌のこの道30年に及ぶベテラン刑事・信楽征一郎巡査部長とそこに配属された若い森内洸刑事。

この信楽&森内コンビが活躍する珠玉の連作短篇集。

娘を交通事故で亡くし、妻とも離婚したという重い過去を持つうだつのあがらない信楽のもとで、刑事とは?犯罪とは?という根源的なことを学びながら成長する森内。

その森内も妻の過去に鬱屈とした思いを秘めての結婚生活を送っています。


どの短篇も犯罪の陰に隠れている人間の哀しさというものを炙り出して秀逸。


ぜひともシリーズ化してほしい作品です。

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〈スプートニク日本〉より写真をお借りしました

歳月は風と思へりときにきびしくときにやさしくわたしに吹きぬ

さういえばあの日の空にも昼の月シンクロニシティの不思議を思ふ

うたかたの夢のごときかルミナリエ友と語らふあの朝のこと

             地震(なゐ)の朝公衆電話の長き列に並びて母に声を届けぬ




今日で阪神淡路大震災から
25年。


思えば近年の熾烈極まる自然災害の発端だったような気もします。

 

あの朝神戸市東灘区西岡本のマンションで被災。

もうすぐパパになる次男が当時小学校6年生。

その日以来、次男の小学校の校舎は半倒壊のため閉鎖され、授業も再開されないまま卒業式だけが校庭のテントで行われました。

その小学校の校庭には直後からわたしたちを含め数百人の被災者が集まり、その後もかなり長くまで避難場所となっていました。

わたしたちを案じて大津から探しに来てくれた夫の長兄と姪に伴われて長兄の家でしばらくお世話になり、あとに東京の長女の家に避難。

 

当時の天皇ご夫妻が訪れたのがその本山第二小学校・・・メディアに大きく放映されていました。


授業もスポーツ少年団での野球の練習も塾もすべてお休みになった次男・・・仲間たちと集まってけっこう授業のないことを喜んでいたような。


同じく隣接していた中学校入学式もプレハブ校舎、卒業した
4年後に新校舎ができたのでした。

 

電気ガス水道のライフラインの復旧は途方もなく長くかかり、煮炊きは随分長くカセットコンロを利用、お風呂は週に一度くらい隣の人と貸し借りして交代で電気棒なるものをバスタブに入れて6時間ほどかけてぬるま湯にしていたのも懐かしい思い出です。

 

夫は当時、大阪・京橋勤務だったので直後から大阪市内の独身寮の部屋を用意されてそこから通勤していました。

有馬温泉でも被災者のために開放してくださっている旅館がいくつかあってお世話になりました。


思えばガスの復旧がいちばん遅かったのでした。

 

亀裂の入った道路に足を取られて骨折した友人もいたっけ。

 

さまざまな困難を乗り越えて少しずつ少しずつ復興していった神戸。


その後
3年ほどして夫の転勤で神戸を離れて東京に行ったのでした。

 

夫の転勤で今まで様々なところに住みましたが、いちばん長くそしていちばん思い出深い神戸。

 

なんだか辛く苦しいときを共にした同志のような気持ちを今もなお持ち続けています。

まだまだ震災後の災害援護金が53億円も未返済という神戸。

6434人という死者の出た震災。

いまだ悲しみの癒えることのない25年を過ごしていらっしゃるご家族や関係者のことを思うと胸が苦しくなります。

当時の詳しい記録1 →  

記録2 →  

 

よかったら読んでいただければと思います。

 

 

 

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さて本日は
本城雅人氏著『贅沢のススメ』のレビューです。 

 

高級品を扱う店を次々と買収するボス・藤浪と、その下で働く若者・古武士(こぶし)。ラグジュアリーファンドの二人組はまず店に乗り込み、藤浪が帳簿を確認し、古武士がその店で実際に働く。
かつて贅沢だったイタリアンが贅沢でなくなった理由、オーダーメイドの高級シャツ店に隠された女性たちの人間関係、倒産の危機に瀕するアンティークウォッチ店の目利き店主の企み、一脚数十万を超える木製椅子のデザイナーと職人の絆    至高の品には、誰も見たことのないドラマが宿る。                     目から鱗の買収エンタテインメント!
贅沢を見分けるために欠かせないものとは?

 

スポーツ紙の記者だった本城氏。


いままで多くの野球関係や記者関係の作品を上梓していらっしゃいますが、そういった経験を踏まえた分野以外でも興味深い作品がいくつかあります。

 

本書もそのひとつ・・・きっと記者時代にならした取材力の賜物なのでしょう。

ちょっと変わり種の内容です。

 

銀行や投資会社から債券を安く買いその会社を売却して利ざやを稼ぐというのを生業にしている〈ラグジュアリーファンド〉。

 

社長藤浪亮介以下たった古武士哲也を含め3名の会社

 

タイトルにある「贅沢」とは何か?

 

社長の藤浪が言うには・・・「贅沢とは人生を豊かにするもの」

 

「買う理由が値段ならやめておけ、だけども買わない理由が値段なら買え」

 


運営資金に苦慮しながらもお客様に満足できるものを生み出すことに努力している企業やお店が舞台。

 

レストランやシャツ、時計、椅子、ワインを扱う店、ホテルなど。

 

〈贅沢〉とはただ名の知れたブランド品といったものではなく、実際に使い込んでいく過程でそのすばらしさを実感できるものというのがここでの定義。

 

 

これら贅沢を極めるさまざまな舞台に藤浪が乗り込んで、古武士が一定期間そこの社員となって働きながら内実を探り、〈贅沢〉の本質を見極めて、買収の足掛かりにするという、ちょっと変わった趣きの作品。

 

読みどころはそれぞれの舞台でホンモノの〈贅沢〉を支えて悪戦苦闘している人々によってそれぞれの生き方を含めた人生が語られる場面。

 

興味ある方はどうぞ。

昨日は3ヵ月に一度の受診日。


朝8時半に着いて検尿、血液検査を受けて・・・その結果を以って11時の診察まで待合室で過ごします。


たいてい総合病院の受診はこんな感じですが、予定通りの時間に診察してもらえるというのはまれで、昨日も呼ばれたのは12時20分。


速読の私は待っている間たいてい薄い文庫本だと読了できてしまいます。


昨日は読みかけのハードカバーを持参していました。


広い待合室はさまざまな科の患者さんで溢れていて入れ代わり立ち代り患者さんやその付き添いの方が来られます。


車椅子の方もおられて、以前は付き添いはほとんどご家族の方と思しき人だったのが、ここ数年ほどヘルパーさんなど介護関係の人かな、と思える人が多くなったような気がします。


独り暮らしの高齢者が多くなったという社会現象のひとつかなと思えます。


それとなく感じるのは・・・家族と介護関係の人の差。


患者さんに対する態度がどことなく違う・・・距離感というか、、、、良くも悪くもご家族は患者さんに対して心配や怒り、うっとうしさをあらわにしている感じがするのですが、仕事で付き添われている人は例えば陶器のような、無感情を感じてしまいます。


昨日もそんな一組の方が横に座られていて、長い待機の間も会話がほとんどなかったので、きっと仕事で付き添ってこられているのだろうなぁと想像していました。


これから誰の身にも起こることとして、いろんな孤独や孤立への耐性を蓄えておかなければ、などと考えてしまいました。





さて本日は本城雅人氏著『友を待つ』です。 


「『親しき仲にもスキャンダル』を信条とし、取材対象者へ独特の感性で切り込み数々のスクープを抜きまくってきた伝説の週刊誌記者が、女性宅への不法侵入と窃盗の容疑で逮捕された。
窃盗容疑は否認するなか、取り調べ中に語った「友を待つ」という一言の真意とはなんなのか?
その言葉の意味と彼の行動の目的を調べ始めた後輩記者たちは、十年前のある官僚との因縁に原因があることに気づく―」


久しぶりに続きが早く読みたい、と夜ベッドに行くのが待ち遠しくなるような作品でした(^.^)


本書の舞台は新聞社ではなく週刊誌。


十年前に懲戒解雇になった週刊タイムズの元敏腕記者・瓦間がある女性の留守宅のアパートに侵入するところから物語がスタート。


結果的に住居侵入容疑と下着盗難容疑で逮捕されますが、取調べに対し「俺は人格を疑われるようなことはしない」と全面否定した挙句「友を待つ」という謎の一言を吐きます。


週刊タイムズでかつて薫陶を受けた後輩記者・新見、コンビを組み同時に解雇されて実家を継ぎ家具職人となっている石橋、取調べを担当した所轄の女性警部補・長谷川涼子。



この三者の目線からのストーリーが交互に展開され、この瓦間の単純な見せ掛けの事件がどんどん深堀されて、思わぬ闇にいきつくというもの。



瓦間の学生時代の片思いだった女性と将来を嘱望された若手政治家との関係、大物政治家のスキャンダル、握りつぶそうとする警察幹部とのもみ合い、週刊誌記者の真実に突き進む情熱、そして男同士の友情。


「友を待つ」


この言葉に込められた思いがラストで一挙に爆発して終結するような熱い物語。



パワハラあり、不倫あり、シングルマザーの仕事と子育ての狭間の苦しみありなど、さまざまな要素がぎっしり詰まった、久しぶりに胸躍る作品でした。



そういえばローリング・ストーンズの歌に「友を待つ」というのがありましたね。

ミック・ジャガーの歌詞、今から30年以上前の歌。

懐かしかったのでググって見つけました。

”Waiting On A Friend”

Watching girls go passing by
It ain't the latest thing
I'm just standing in a doorway
I'm just trying to make some sense

女たちが通り過ぎていくのを眺めている
どの娘がいけてるかなんてことじゃない
ただドア越しに立ち尽くし
そこに何の意味があるのか知ろうとしてるんだ

Out of these girls go passing by
The tales they tell of men
I'm not waiting on a lady
I'm just waiting on a friend

通り過ぎていく女たちから聞こえることといったら
イケてる男の話ばかり
オレはそんな女を待ってるんじゃない
ただ友を待っているだけなんだ

A smile relieves a heart that grieves
Remember what I said
I'm not waiting on a lady
I'm just waiting on a friend

笑顔は悲しみにくれる心を和らげてくれるものさ
オレが言ったこと覚えてるといいさ
オレは女を待っているわけじゃない
ただ大切な友を待っているだけなんだ

I'm just waiting on a friend
I'm just waiting on a friend

ただ友を待っている
ただ友を待っている

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タレントの堀ちえみさん。


アイドル時代には関心もなく出演ドラマを観たこともありませんでしたが、舌がん公表のニュースをネットで見てからときどき彼女のブログを訪れるようになりました。


夫が部位は異なりますが、6年前口腔内の歯骨に出来たがんを患った経験から、手術の経緯やあとのリハビリなどの困難さに思いを馳せて他人事とは思えなくなったのでした。


随分前向きで頑張り屋さん・・・考え方もしっかりしていて地に足が着いている・・・


こんな表現をしていいのかわかりませんが、華やかなタレントさんとは思えない・・・好感が持てて、日一日と快癒に向かっているのがわがことのように嬉しく応援していました。


ところが、今度は食道がん!@@!


しかも転移ではない別個のがん。


まるで夫と同じ・・・夫は胃がん→食道がん→口腔内がんという順番でしたが。


夫もそれぞれ転移ではない別個のがん・・・あとの2つが扁平上皮がん。


やはりがん体質というのがあるのでしょうか。



いまや2人に1人という確率で罹患するといわれているがん。


これを書いている私も明日のことはわかりませんが、私の周りの親しくしている友人たち・・・15人ほどの中にいまのところ1人だけ。


夫がすべての荷を負ってくれたような・・・そんなキリストのような人柄とは正反対ですけどね。


なにはともあれ、内視鏡で済むという堀ちえみさんの手術。


どうか表層だけに留まっていてくれているおとなしいがんでありますように。






さて今回は本城雅人氏著『代理人』のご紹介です。 


「敏腕代理人の裏の顔は、スキャンダル仕置人!?
選手(クライアント)の不祥事は、ヤツに任せろ。
金にこだわる姿勢から、メディアに「ゼニバ」と揶揄されるスポーツ代理人・善場圭一だが、手腕はピカイチ。
契約選手の全打席・全投球をチェックして球団との交渉に臨み、有利な条件を勝ち取っていく。そんな彼の頭脳は、様々なトラブルを引き寄せる。
暴行、女性問題、違法な賭け事etc.…
タフでクレバーな男は、いかにして問題を解決するのか!?
2017年度吉川英治文学新人賞受賞作家にして、球界の内幕を知り尽くした元新聞記者だから描ける傑作ミステリー、ここに誕生!」



元プロ野球選手にして引退後弁護士になった善場圭一ことゼニバの敏腕代理人としての活躍を描いた6篇の連作短篇集。


サンケイスポーツの記者として20年のキャリアを持つ著者のもっとも得意とする分野ープロ野球を支える人々の中から今回ピックアップしたのは球団と選手の間の交渉を一手に引き受けるネゴシエーターという職種。


「産経新聞の留学制度でニューヨークに1年半くらいいたとき、大学で代理人の授業を取りました。
そのあと日本に帰ってきたら、球界再編の問題が起きていて、選手が交渉を第三者に委託する方法を認めてほしいと主張していた。
すごく知識が広がったというか、リアルタイムで情報が入ってきたわけですよね・・・
(代理人制度というのは)アメリカ的であって、あまり日本には根づかないという感覚もあるんですけどね。
ただ、最近は賭博であったり、球界でいろいろとあるじゃないですか。
教育係というかお目付け役というか相談役というか、球界と選手の間にもう1人立つことで、選手が迷ったときに孤独から解放されるんじゃないかと思います」


こういった経過を経て、著者の頭の中にはタフでルールに厳格、そして野球界の裏も表も知り尽くした主人公が構築されたといいます。


◆第一話 標的の表裏

人気プロ野球選手・谷上が強姦容疑で逮捕された。
彼のマネージメントを担当する会社の女社長から、無実を証明して欲しいと要請された善場は!?


◆第二話 モンティホールの罠

善場が担当する久宝投手に故障が再発した。
所属球団は「リハビリを善場に任せたのが原因」と怒り、彼を訴えようとしているらしいのだが……


◆第三話 鼓動の悲鳴

入団2年目の投手が自殺し、寮長の暴力が原因と報じられた。
選手時代から寮長を慕っていた善場は違和感を覚える――。


◆第四話 禁断の恋

善場が担当するスラッガー・永淵亘輝の弟で、育成選手の光が逮捕された。
兄の代理で、善場が警察に駆けつけると……


◆第五話 秘密の金庫

スポーツキャスターの新海尊伸が参院選に立候補した。
現役時代の彼は、善場が代理人として初めて担当した選手だった。


◆第六話 サタンの代償

手塚幸人は、投手コーチから突然「今日おまえは登板できない」と告げられる。
酔って後輩に暴行を働いたと疑われているらしい……                      (実業之日本社のデータベースより)


現役野球選手の起こした女性問題や賭博、また選手につきものである怪我など、契約のネックになるさまざまな要因の裏に隠された真実を掘り出すというミステリ仕立てになっていて野球ファンである読者もそうでない読者も楽しめる作品となっています。


今が旬の作家さん・・・一度お試しあれ。

昨年の終わりころからピアノを始めています。


まったくのゼロからの独学のスタート。



娘が習っていたときは、横に立ちはだかって・・・

「指を立てて」だの「そこはクレッシェンド」だの知ったかぶりの言いたい放題でしたが、今は深く深く反省(ーー;)



少し仕事に余裕がある部署に異動した娘が半年ほど前から高校卒業以来のピアノを再開、おさらい用のショパンのさまざまなワルツを仕上げる度にlineで送ってくれるようになって・・・私もやってみようかな、とふと魔がさしたのがきっかけ。


ネット検索して電子キーボード三点セットで11500円という安価に惹かれてエイッと購入してしまいました。


同時にAmazonで購入した「はじめてのピアノ」に載っていた超簡単ワークの「エリーゼのために」・・・伴奏も超簡素になっているのを手始めに・・・


それでも譜も読めない・・・特にへ音記号が??


鍵盤の中央のドに印をつけて・・・楽譜にカタカナのルビをふって・・などなど工夫を凝らして、いざ始めていたら、年末に帰省した娘が省略なしの〈エリーゼのために〉の古い楽譜を探し出して持ってきて・・・小学4年で仕上げたらしい・・・要らないお世話


これをやるように、という宿題を残して去りました(ーー;)
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そんなこといったって・・・やっとひらがなが読めだした幼稚園児に漢詩を読めというようなもの・・・例えれば・・・ですけど。

ムリムリムリ・・・


と思いつつ、毎日いつ投げ出そうかと思いつつ少しずつ少しずつやっています、娘に過去の私の叱咤の仕返しを倍返しされながら(泣)





さて本日は本城雅人氏著『紙の城』をご紹介します。 


「新聞社が消滅する――。
東洋新聞はIT企業から買収宣告を受けた。経営権が移れば、宅配数の少ない営業所は閉鎖、ニュースはウェブファーストに移行し、海外特派員制度もなくなる。
しかし日刊新聞法に守られた新聞社は世論を味方につけられない。
東洋新聞社会部デスクの安芸は、昔ながらの記者だ。
パソコン音痴で、飲み会の店も足で探す。
IT企業を裏から操るのは、かつて東洋新聞の記者だった権藤だ。
時代の流れは止められないのか。
旧いものは悪なのか?
安芸とともに働く者達の、記者魂を懸けた攻防戦が始まる。
発売後、続々重版出来!」



シニアが多い歌会でもほとんどの人が電子辞書を手に調べ物をしたり、病院などの待合室で電子ブックを読んでいる高齢者も時たま見かけるようになった昨今。



かくいう私も短歌作りの際は紙の辞書ではなく、広辞苑の入った電子辞書やipad、パソコンを使って調べたり確認したりを繰り返しています。



歌もワードで作って推敲したり、ネット上で保存しているので、PCが故障するとイコール作歌不能になります



若い人々はともかく、私の周りの友人の中にはスマホでニュースが見られるからと早々に新聞を取るのをやめている人も数人。


我が家は夫婦とも電子機器はよく使う方ですが、新聞や本は断然紙派。


夫が現役のときは新聞は2種類取っていましたが、リタイア後は家計のために1種類のみ。


夫婦とも隅から隅まで読む派。



本書を読んで、まず思ったのがこういう状態があとどのくらい続くのだろうかということ。



まだまだ紙の新聞や本があることに違和感がなく安住していましたが、そんな遠くない未来にすべてがデジタル化されてしまうかもしれない、と少し不安です。



新聞販売店の詳しい実情は知りませんが、どの新聞の販売店も苦戦を強いられているのは販売員のセールスの様子でなんとなくわかります。


本書は少し前のホリエモン率いるライブドアの大手メディアの買収劇を彷彿とさせるような内容。



新進気鋭のIT企業による新聞社買収劇の顛末を描いて読み応えのある作品となっています。


200万部の全国紙を発行する東洋新聞vs新興のIT企業インアクティブ。


実質的には東洋新聞の社会部デスクの安芸とインアクティブの陰の立役者・権藤の一騎打ちという体で物語は進みます。


おのずと弱者と強者という構図が垣間見えるところ、池井戸氏の一連の作品を彷彿とさせるところもあり、充実した作品になっています。



収束としてはお定まりの感が拭えませんが、宅配制度や記者の数など現在の新聞というものの企業としてのあり方、そして新聞が日刊新聞法で守られていることや、税金を優遇されているということなど、未知なる多くを学べた作品でもありました。

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